遺産相続

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遺産相続知らないと損をすること【相続人と相続財産の調査から!トラブルの前に知っておきたい相続の基本!】

相続手続きのフローチャート

被相続人が亡くなると、その瞬間から相続が始まります。相続放棄・限定認証、相続の納付・申告などは期限が定められているのできちんと押さえておきましょう!

3ヵ月以内

  1. 相続人を特定する
  2. 遺言書の有無を確認する
  3. 相続財産を調査・特定する
  4. 遺産相続方法を決定する
  5. 相続放棄・限定認証の手続きをする

4ヵ月以内

6.故人の所得税の確定申告をする

10ヵ月以内

7.相続財産の分割を話し合う
8.遺産分割協議書を作成する
9.相続財産の登記・名義変更をする
10.相続財産評価と計算
11.相続税を納付する

①相続人の特定とは?

まずは誰が「相続人」なのかを確認する。

順位 配偶者の相続分 配偶者以外の相続分
(複数いるときは以下を更に当分)
第1順位 1/2 1/2
第2順位 2/3 1/3
第3順位 3/4 1/4

法定相続人は被相続人との関係によって、第1順位から第3順位まで法によって定められています。遺言書がない限り、この順位と割合にしたがって相続が行われます。
相続については、まず明らかにしかければならないのかは、誰が相続人にあたるかという事です。配偶者以外の血縁者は法律で相続順位が細かく決められています。遺言書がある場合でも、その内容がすべて反映されるわけではありません。
ひとりの遺族、あるいはその他の人がすべての財産を相続することは難しいことなので相続人の範囲と順位を知っておくことが大切です。

法律で定められた相続人とは?

「法定相続人」と呼ばれ、配偶者はどのような場合でも法定相続人になれます。ただし、内縁関係や事実婚状態の配偶者には、相続権はありません。配偶者以外の血縁者には順位があります。

第1順位は?

被相続人の子。子が亡くなっていれば、その血族が相続権を継承します。これを「代襲相続」といい、故人の孫やひ孫にも相続権が発生することがあります。

第2順位は?

故人の父母。故人に子がいないときは父母が相続し、父母が死亡しているケースは祖父母にさかのぼります。このような子から孫、父母から祖父母につながる血縁を「直系」といいます。

第3順位は?

故人の兄弟姉妹。「傍系」といいます。 第3順位の人には「直系」の血縁が誰もいない場合のみ相続権が生じます。「直系」がおらず、兄弟姉妹が死亡している場合、その子、すなわち被相続人の甥や姪にも相続権は受け継がれます。しかし、相続範囲はそこまで。相続人となった甥姪が相続後に亡くならない限り、甥姪の子供には相続権はありません。

戸籍の種類は4つある

相続手続きをする際は、戸籍の存在は大変重要です!種類は4つあり、法定相続人を特定するために被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍を取り寄せます。

01⇒戸籍謄本02⇒戸籍抄本
03⇒改製原戸籍謄本04⇒除籍謄本

相続と戸籍は切っても切れない関係

相続に必要な戸籍関係書類は「被相続人の出生から死亡までの戸籍」と「相続人全員の戸籍」です。
それでは、戸籍にはどのような種類があるのでしょうか?
まず01戸籍謄本と02戸籍抄本があります。謄本と抄本の違いは謄本が「原本の全てを写したもの」であるのに対して抄本は「戸籍にある一個人の事項を抜粋したもの」相続の場合は、ほとんどの場合、謄本を用います。
次に03⇒改製原戸籍謄本が挙げられます。1994年から戸籍の電算化が導入されており、紙の戸籍簿の内容をすべてコンピューターに移した自治体においては、それまでの戸籍簿は「改製原戸籍謄本」となりました。
04⇒除籍謄本は在籍している人が誰もいない戸籍です。

相続の資格がなくなることもある

たとえ法定相続人であっても、以下の場合に当てはまると相続の資格がなくなります。
■相続欠陥
民法891条で次の4つの事由がある場合は、法定相続人としての資格が剥奪される。
1.故意に相続順位が上位の人、同順位の人の生命侵害行為を行った者。
2.被相続人が殺害されたことを知っていたのに、告発または告訴をしなかった者。
3.被相続人に詐欺や脅迫を行い、遺言の撤回、取り消し、変更をさせたり、妨げた者。
4.遺言書の偽造、変造、破棄を行った者。
■死亡とみなす
次のいずれかに当てはまる場合は、その人は亡くなっているものとして扱われる。
1.事情を問わず7年以上、生死不明状態にある者
2.災害に巻き込まれる、沈没した船に乗っていたなどのときから1年以上、生死不明状態にある者。

②遺言書にも種類がある!

亡くなった人の財産を相続人がどう分配するか、それは遺言書のあるなしで、大きく変わってきます。残された人にとって、重要な意味を持つ遺言について理解しておきましょう!
01自筆証書遺言:被相続人自筆の遺言。手軽に作ることができるが書面に不備があると無効になる欠点がある。
02公正証書遺言:公証人に依頼して作成する。メリットは紛失や偽装といったトラブルに見舞われない点が挙げられる。
03秘密証書遺言:被相続人が用意した遺言書を公証人や証人の立ち会いのもと、封をしたものを指す。

相続人が確定したら、次に行うことは「遺言の確認」です。冒頭にも述べましたが遺言があるとないでは、相続のスムーズさが全く異なってきます。被相続人が遺言書を用意していても、その存在を家族に明らかにしていないケースがあります。ですので、まずは探してみることが重要です。

③相続財産の特定

相続にあたって、どのような相続財産があるのかを明確にしなければなりません。それを把握したうえで、どう相続するか、あるいは放棄するかなどが決まってくるのです。

プラス財産とマイナス財産を仕分ける

相続人が相続する財産は、必ずしも「もらって嬉しい」ものばかりではありません。いわゆるマイナス財産もあります。被相続人が残した借金などは、手続きをしないと遺族が引き受けてしまうことになります。ですので、まず、プラス財産とマイナス財産を仕分けしておくことが必要です。
プラス財産とマイナス財産を仕分ける
相続財産の調査をする場合、プラス財産ばかり探すことに注力しがちですが、後から請求されないためにもマイナス財産もくまなく探しましょう。プラス・マイナスの財産をピックアップしたら、一覧できる財産目録を作成し、法定相続人で共有します。もしマイナス財産が大きいと判断される場合、救済措置がありますので3カ月以内に手続します。ここが、相続する際に一番気を付けなければならないポイントです。

相続の対象外にあるもの

一見相続財産にみえますが次に挙げるものは相続対象から外されます。☑香典☑死亡退職金☑遺族年金☑墓地、墓石☑仏壇、仏具☑葬儀費用☑一身専属的な権利(親権・扶養請求権・医師・弁護士といった資格)

④遺産相続方法を決定する

遺産分割の話し合いの種類
相続財産が明らかになったら、どう分割するかを話し合う段階になります。遺言書がないときは、相続人全員で協議し、協議がまとまらない場合は家庭裁判所に申し立てます。
遺産分割の話し合いの種類
遺産の分割は難しいものです。遺言書に「不動産は配偶者に、預貯金は子供に」といった記載があれば比較的スムーズですが、このような場合でも遺留分という問題が発生します。遺産分割には4つの方法があります。

01現物分割

不動産は配偶者、自転車は長男、有価証券は長女など、個々の財産を各相続人に分配する方法。財産の現物をそのまま残せるが相続分の通りに分割できず、もめる場合もある。

02共有分割

財産の一部、あるいは全部を相続人全員が共同で所有する。公平な分割が可能であるが、利用や処分の自由度が低く新たな相続が発生すると利害関係が複雑になる。

03換金分割

財産を売却し、換金してから分割をする。現物分割の補てんにも利用できるが、反面、財産の現物が残らなかったり売却の手間や費用、税金がかかるなどのデメリットも多い。

04代償分割

ひとりの相続人が財産の現物を所有し、ほかの相続人には相続分の差額を現金で支払う。遺産に不動産や事業用資産が多い場合には有効な手段。

⑤相続放棄・限定認証の手続きをする

遺産放棄と限定承認とは?

相続したくない財産があった場合、あるいは相続したい財産と相続したくない財産の両方があった場合に有効なのが相続放棄と限定承認です。
遺産放棄と限定承認
相続放棄の申請は3ヵ月以内!!
財産にはプラスとマイナス財産が存在して、このうちのマイナスの財産を遺族が背負ってしまえば、遺族の生活が成り立たなくなりかねません。マイナス財産を引き継がない方法は「相続放棄」と「限定承認」がありますが、ここで注意したいのが、どちらを選ぶにせよ、プラスの財産を引き継ぐことはできないという事です。

「相続放棄とは?」被相続人の残した財産がプラスの財産が多くても相続せず、マイナス財産が多くても債務の負担をしない方法です。相続放棄をすると、その法定相続人ははじめから相続人ではなかったことになります。手続きは、相続人になったと知った時から3ヵ月以内に、家庭裁判所に対して「相続放棄申述書」を提出します。この「3ヵ月」がとても重要になります。なぜならば、期間内に、申請しなかった場合、単純承認したとみなされるからです。

「限定承認とは?」プラスの財産の範囲以内でマイナス財産を引き継ぐ方法。限定承認はプラスとマイナスどちらの財産が多いかわからない場合に有効です。限定承認を選択する場合も相続放棄と同じように相続の開始があったことを知った日から3ヵ月以内に被相続人の住所を管轄する家庭裁判所に申請する必要があります。