お墓の掃除でやってはいけないこと5つ|必要なものとマナー解説

お墓の掃除は、ご先祖様たちに感謝の気持ちを伝える大切な行為です。お墓参りをする頻度は人それぞれですが、あまり行けなくても気負う必要はありません。頻度が低くても毎回こまめに掃除をすれば、お墓は綺麗に保てます。お墓の掃除でやることは、「ゴミを片付ける、墓石を洗って磨く、お水やお花を取り替える」など、とてもシンプルです。

しかし、お墓参りのマナーとしてやってはいけないことや、墓石を扱うときの注意点はいくつかあります。知らずにやってしまうと、周りの人に迷惑をかけたり、墓石を傷つけたりしてしまう可能性も。気持ち良く安心してお墓の掃除に取り組むために、やってはいけないこと5つをまとめてみました。お墓の掃除をするときのマナーや、必要なものについてもご紹介しています。

お墓の掃除でやってはいけないこと5つ

お墓の掃除でやってはいけないこと5つ|必要なものとマナー解説01

お墓の掃除は、周りに配慮しながら、正しいやり方で行うことが大切です。お墓の掃除でやってはいけないこと5つを詳しくご紹介します。

ゴミを片付けない

お墓を掃除すると、落ち葉や抜いた雑草などゴミが出てきます。ゴミは放置せずに片付けて、必ず持ち帰るようにしましょう。※霊園によっては、ゴミを回収してくれるところもあります。

新しくお供えした花を持ち帰った方がいいかどうかは、お参りの頻度と霊園の決まりによります。頻繁にお参りできる場合はそのまま花を供えて帰っても問題ありませんが、霊園によってはお参りが終わったらその日のうちに持ち帰ることを推奨しているところもあります。

事前に、霊園の決まりを確認しておくと安心です。

人のお墓の区域に入る

共同墓地である霊園では、お墓の区域が明確になっています。掃除のためとはいえ、他の人のお墓の区域に足を踏み入れてしまうのは、マナー違反です。

ただし、近くのお墓の区域内に明らかなゴミが放置されていたり、著しく衛生的に問題があったりする場合は、手入れや回収をしてあげると喜ばれることも。

基本は自分のお墓の区域内だけに留まって掃除するのがマナーですが、どうしても近くのお墓の管理状態が気になる場合は、霊園の人に相談をするのがおすすめです。

墓石に食器用洗剤を使う

お墓の掃除では墓石を磨きますが、食器用洗剤を使ってはいけません。

食器用洗剤を使うと、墓石にシミができたりコーティングが剥がれたりする可能性があるからです。墓石は、柔らかい布に水を含ませて拭くだけで、十分綺麗になります。頑固な汚れがある場合は、その部分だけ石材専用の洗剤を使うようにしましょう。

墓石をたわしやブラシで磨く

墓石をピカピカにしようと、たわしやブラシを使って磨く方がいますが、推奨できません。たわしやブラシなど硬い素材のもので磨くと、墓石に傷が入ってしまったり、食器用洗剤の使用と同じく、表面のコーティングを剥がしてしまったりする可能性が高いからです。

墓石は、雑巾やタオルなどの柔らかい布素材で磨くようにしましょう。部分的に細かい箇所を掃除したい場合は、メラニンスポンジや柔らかい歯ブラシなどを使用するのがおすすめです。

除草剤を許可なく使用する

お墓の区域内や周りに雑草などが生えていても、除草剤を許可なく使用するのはやめましょう。除草剤には特有の匂いがあり、微量ながら劇薬の有毒ガスを含んでいるため、思わぬトラブルを招いてしまうかもしれません。

また、雑草だけを枯らすつもりでも、誤って周りの自然を破壊してしまう可能性もあります。墓石にかかるとシミの原因になる恐れもあるため、扱いには細心の注意が必要です。

どうしても除草剤を使いたい場合は、事前に霊園の管理者に許可を得るようにしましょう。

お墓の掃除をするときのマナー

お墓は、ご先祖様たちが供養されている神聖な場所です。多くの人達が利用する場所でもあるため、他の人たちのことを考えて行動することが大切です。

知っておきたい、お墓の掃除をするときのマナーをご紹介します。

静かに行う

お墓の掃除やお参りに複数人で行く方は多いと思います。複数人で行くことは問題ありませんが、大声での会話など騒がしくならないように気をつけましょう。

特に、早朝訪れる場合は注意が必要です。霊園の管理者は、朝早くから仕事をしていることもあります。

参墓者が誰もいないからと油断せずに、霊園の人のことも考えてなるべく静かに行うようにしてください。

お供え物は持ち帰る

お墓の掃除をしたあとは、お供えをしてお参りをするのが一般的です。

お供え物は花や飲食物などさまざまですが、基本的には持ち帰るのがマナー。特に飲食物は、数日間置いておくと腐敗してしまいます。お供え物を置いたままにしておくと、腐敗臭の発生や動物や虫が寄ってくるなどの、トラブルを招くことになりかねません。

お墓参りが終わったら、お供え物は速やかに持ち帰るようにしましょう。

なるべく午前中に行う

お墓の掃除やお参りは、午前中に行うのがマナーです。

午前中に行うべき理由は、お墓参りを最優先にその日の予定を組むことが、ご先祖様たちに対しての礼儀になるからです。午前中は快適な日差しと気候で、気持ち良く掃除ができるメリットもあります。

ただし、住まいや仕事の都合などでどうしても午前中に行けない場合は、なるべく早く日が暮れないうちに行えば問題ありません。

日にちと時間に余裕がある場合は、午前中を選ぶようにしましょう。

掃除道具を借りる場合は丁寧に扱う

霊園によっては、お墓の掃除に必要な道具を貸してくれるところもあります。

掃除道具は、霊園を利用するみんなのものです。掃除道具を借りる場合は、丁寧に扱うことを心がけましょう。掃除が終わったら綺麗な状態にして、元の場所に返却してください。

お墓の掃除に必要なものは100均で揃う

お墓の掃除に必要なものは、全て100均で揃えられます。お墓の掃除に必要なもの一覧はこちらです。

軍手 雑巾
柄杓 タオル
バケツ ほうき
ゴミ袋 剪定用のハサミ

お墓参りに必要なものも、100均で揃えられます。

線香 造花 ライター

お墓の掃除はマナーを守って気持ちよく行いましょう(まとめ)

お墓の掃除でやってはいけないことは、周りの人へ迷惑を掛けることや墓石を傷つけてしまうことです。お墓のある霊園は共同墓地のため、自分だけでなく他の参墓者や霊園の人のことも考えなくてはいけません。

ご先祖様たちが供養されている大切なお墓を傷つけないように、細心の注意を払いながら掃除を行いましょう。お墓の掃除をするときのマナーは、なるべく午前中に行って静かに行うこと。

お墓の環境管理のために、お供え物はお参りが終わったら持ち帰ると、トラブルが起こる可能性が少なく安心です。掃除用具を霊園から借りる場合は、丁寧に扱って元の場所に綺麗な状態で戻すことも、忘れないようにしてください。

お墓の掃除をするときは、やってはいけないことを確認しながら、マナーを守って気持ち良く行いましょう。

ポイント

  1. お墓の掃除でやってはいけないことは、「ゴミの放置、他のお墓の区域への立ち入り、食器用洗剤の使用、たわしやブラシで墓石を磨く、許可のない除草剤の使用」
  2. お墓の掃除をするときのマナーは、なるべく午前中に静かに行い、お供え物は持ち帰る、借りた掃除用具は丁寧に扱うこと
  3. お墓の掃除に必要なものは全て100均で揃えられる
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【監修】池原充子(終活専門相談員)

池原充子

これまでの略歴

身元保証 課程修了
エンディングノート講師 課程修了
遺言作成講師 課程修了
認知症サポーター 課程修了

兵庫県尼崎市出身
京都外国語大学中国語学科卒

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