終活アドバイザーの資格を取得すると、開業のチャンスや仕事のスキルアップに活かせるなど、メリットがたくさんあります。「でも、具体的に何ができるの…?」と気になる点も多いですよね。今回は終活アドバイザーの取得方法・似た資格との違い・活動内容を徹底解説していきます。
終活アドバイザーの取得方法・似た資格との違い・活動内容を徹底解説!
終活アドバイザーとは
終活アドバイザーは「終活アドバイザー協会」が認定している民間資格です。資格を取得すると、終活のプロフェッショナルとして活躍できます。
終活アドバイザーは終活アドバイザー協会協会が認定している資格
学ぶことはとても多く、
- 終活の基本
- 相続について
- お金や金融資産について
- エンディングノートの書き方
- 医療や介護とその手続きについて
など、幅広く習得していきます。
資格の難易度はそこまで高くなく、講座を全て受けた場合の合格率はほぼ100%。年齢や経歴などに条件もないので、誰でも資格取得を目指せるのが特徴です。
終活アドバイザーになったらできること
終活アドバイザーの資格は、本業としても副業としても活かせます。仕事に関わらず、家族や身の回りの人をサポートできるようになるのもメリットです。
エンディングノート作成のアドバイス
エンディングノートの作成方法に決まりはありません。決まりがないからこそどう取り組んだらいいか分からない、という方は意外とたくさん。終活アドバイザーになると、終活の基本となるエンディングノートの作成をお手伝いできます。
具体的には、
- ノートの選び方
- エンディングノートがなぜ必要なのか
- エンディングノートには何を書くといいのか
などを困っている人に向けて解説・アドバイスします。
自治体の窓口へ同行して手続きのサポートを行う
終活を行うにあたって、保険や年金の手続きなどで自治体の窓口へ赴かないといけない機会はたくさんあります。しかし、窓口での手続きは複雑なことが多く、必要書類を忘れて何度も通う人も少なくありません。
最近は自治体の窓口での手続きも電子化されていることが多く、高齢の方にとっては手続きがよりハードルの高いものとなっています。終活アドバイザーの講座では自治体での手続き方法なども学べるので、同行してその場でのサポートが可能です。高齢化と電子化が進むこれからの時代、窓口への同行サポートはより需要が高いものとなっていくでしょう。
弁護士やファイナンシャルプランナーを紹介する
資産の管理や相続の手続き(遺言書の作成)をするうえで、弁護士やファイナンシャルプランナーを頼ったほうがいいこともあります。とはいえ、いきなり専門家に頼ることになっても、どう探して依頼したらいいのか難しいですよね。終活アドバイザーは、専門家との橋渡し的役割もこなします。
終活のサポートに強い弁護士やファイナンシャルプランナーを探して仲介してあげることも、立派なアドバイザーの仕事。仲介だけでなく相談時に同行することもできるので、依頼者からすると不透明な契約を結ばされるリスクも下がり、安心して終活を行えます。
介護施設や葬儀場でセミナー講師として登壇する
介護施設や葬儀場では、終活セミナーがよく開催されています。終活に興味を持っている人は、世代を問わずたくさんいます。終活セミナーは、そんな人たちの背中を押してあげる大切な機会です。そんなセミナーに講師として登壇するのも、終活アドバイザーの重要な仕事の一つ。報酬を得ることもできるので、副業にもおすすめです。
終活アドバイザーと似た資格
終活アドバイザーと似た資格に、
- 終活ガイド
- 終活カウンセラー
- 終活ライフケアプランナー
があります。どの資格を取ったらいいのか、悩みますよね。終活アドバイザーとの違いについてご解説します。
終活ガイドは一般社団法人終活協議会が認定している資格【一般社団法人終活協議会】
終活アドバイザーと終活ガイドの違い
終活アドバイザーとの大きな違いは、資格に種類があること。終活アドバイザーの資格は1種類ですが、終活ガイドは目的別に3種類あります。
- 終活ガイド3級…終活知識の習得が目的。
- 終活ガイド2級…終活知識の案内が目的。
- 終活ガイド1級…終活相談の解決が目的。
また、終活ガイドとは別に「エンディングノート認定講師」という資格もあります。エンディングノート認定講師…書き方講座の先生になるのが目的。終活ガイド3級と2級は、1〜3時間の短時間受講で資格取得が可能。1級の取得期間は少し長く、約1ヶ月の通信講座を受ける必要があります。エンディングノート認定講師は、1日の受講でその日に資格が付与される仕組みです。
終活アドバイザーの資格取得期間は約3〜4ヶ月ですが、終活ガイドは取得期間が短いのが特徴になっています。
資格 | 費用 |
3級 | 無料 |
2級 | 5,000円(税込み) |
1級 | 5万円(税込み)+3,300円(初年度無料の年会費) |
エンディングノート認定講師 | 3万円(税込み) |
終活ガイドは、2級までならとても安い費用で気軽に受講できます。 1級やエンディングノート認定講師は費用が少し高くなりますが、終活アドバイザーも入会金と年会費がかかるため、費用はほぼ同じくらいです。
実際に受講した方からは、
「2級でもかなり広範囲な知識が短時間で得られる」という声もありました。また、他の終活資格と違って、身元保証や死後事務委任など、実際に提供できるサービスがあるので、1級まで持っていると、終活相談業務などに活かせるのもお勧めする理由です。1級を取得すると、講師になる道が用意されています。人前で長時間話す経験がない方は、少し苦労するかもしれませんが、教えることで、さらに自分の中に知識が定着するので、チャレンジ精神のある方は、積極的に1級を取得してみてはいかがでしょうか。
終活カウンセラーは一般社団法人終活カウンセラー協会が認定している資格【一般社団法人 終活カウンセラー協会】
終活アドバイザーと終活カウンセラーの違い
終活アドバイザーとの大きな違いは、資格の種類と学ぶ内容にあります。終活カウンセラーは名前の通り、「カウンセリングをする」のが目的。終活の知識を全般的に学ぶのはアドバイザーと同じですが、相談に乗ることが主な仕事になるため、心理学やコーチング分野も学びの対象です。また、終活アドバイザーの資格は1つですが、カウンセラーの資格は3種類あります。
終活カウンセラーの資格3段階
資格 | 講義受講日数 | 内容 |
2級 | 1日 | 筆記試験 |
1級 | 2日間 | レポート提出が必須 |
認定終活講師 | 4日間 |
2級は1日の講義受講と筆記試験で取得できますが、1級は少し難易度が高く2日間の講習受講とレポート提出が必須です。さらに、終活カウンセラー協会認定講師というのも用意されており、こちらは4日間の講習受講が必要になります。
それぞれの資格取得費用についてはこちら
資格 | 費用 |
2級 | 1万5,000円(税込み) |
1級 |
4万5,000円(税込み)(会場)もしくは5万円(税込み)(オンライン)+事前審査費3,000円 |
認定終活講師 | 30万円(税込み) |
これらに加えて、それぞれの協会入会費と年会費が数千円〜ほどかかります。 費用を最小限に抑えて終活の資格取得をしたいなら、終活アドバイザー。 費用が高くなっても本格的な終活の講師を目指したいなら、終活カウンセラーがおすすめです。
終活ライフケアプランナーは一般財団法人日本能力開発推進協会が認定している資格【キャリカレの終活ライフケアプランナー講座】
講座は資格のキャリコレに申し込みを行うことで受講できます。
終活アドバイザーと終活ライフケアプランナーの違い
終活ライフケアプランナーとアドバイザーの資格に大きな違いはありません。どちらも資格は1種類だけで学ぶ内容も似ていますが、受講期間には少し違いがあります。終活アドバイザーが約4ヶ月(最長8ヶ月)、終活ライフケアプランナーは3ヶ月が取得期間です。
それぞれの資格取得費用についてはこちら
終活ライフケアプランナー…2万9,700円+5,600円(受験費)
※金額は全て税込みです。
ゆっくり自分のペースで講座を受けたい方、協会のサポートが欲しい方は終活アドバイザー。少しでも早く資格を取得したい方は、終活ライフケアプランナーがおすすめです。
終活アドバイザーの資格取得方法
終活アドバイザーの資格を取得するには、まず講座を受けてから受験をする必要があります。ただし、終活アドバイザーとして活躍していくためには協会への入会が必須です。資格取得までの流れを順番にご解説します。
1.ユーキャンで講座を受講する
終活アドバイザーの講座を受けられるのはユーキャンだけです。ネット、もしくははがきで講座申込を行いましょう。講座は全て通信講座なので、在宅で可能です。
また、講座は3冊のテキストに書き込む形で行います。仕事や家事育児で忙しい方でも取り組みやすいのがメリットです。
2.検定試験を受けて合格を目指す
講座の添削課題(全3回)を提出したら、4回目に検定試験が受けられます。この試験も在宅でできるので、会場に足を運ぶ必要はありません。
合格すれば講座は終了となりますが、不合格でも受講期間内(8ヶ月)以内であれば何度でも試験を受けられます。
3.終活アドバイザー協会で資格登録する
ユーキャンの通信講座を終えたら、終活アドバイザー協会に入会をしましょう。入会することで終活アドバイザーの資格がもらえます。
この協会の入会費は4,000円、年会費は6,000円です。
費用はかかりますが、会員の特典として終活の最新情報を知れたり、優待価格でセミナーを受けられたりとメリットはたくさん。
会員証も発行されるので、正式に終活アドバイザーを名乗って活動ができます。
終活アドバイザーに向いている人
終活アドバイザーは、人の手助けをする仕事です。
コミュニケーション能力も大切ですが、それ以上に誰かの役に立ちたいという気持ちを持って活動できるかどうかが重要になります。
お年寄りとの交流が好き
終活をする方の大半は高齢の方です。高齢の方は物事を理解するのに時間がかかったり、耳が聴こえにくかったりとコミュニケーションが少し大変なことも。
お年寄りとの交流が好きな方は、そんな場合でも根気よくサポートができるので、終活アドバイザーに向いています。
人のサポートをするのが得意
人のサポートをすることに喜びを感じる方は、終活アドバイザーの資格取得がおすすめです。終活アドバイザーは派手で目立つ資格ではないかもしれませんが、これからの社会に欠かせない大切な仕事を請け負います。
ただアドバイスするのではなく、一緒に窓口へ同行したり手続きを進めたりとやりがいの多い資格です。
終活アドバイザーの資格を活かして活動する方法
終活アドバイザーの資格が実際にどう役立つのか、気になりますよね。本業のキャリアアップに活かしたり独立したりと選択肢はたくさんあります。
開業する
終活アドバイザーの資格があれば、終活にまつわる事業を展開することができます。セミナー講師になったり終活サポートプランを提案したりと、やり方はいろいろ。
独自のエンディングノートを作成して販売するなど、物販事業も夢ではありません。経験を積んでから独立したいという方は、葬儀屋さんなどで働いてみるのもおすすめです。
仕事のスキルアップにする
終活アドバイザーの資格は、本業に活かすこともできます。特に、医療や介護の施設で働いている方は日々の仕事に役立つこと間違いなし。利用者さんの終活に関する悩み相談にもしっかりと対応できるようになります。
企業によっては資格取得で手当がもらえることもあるので、キャリアアップにも繋がることも。
終活アドバイザーの講座で学ぶことは幅広い業界に役立つ内容なので、取得しておいて損はありません。
身近な人のサポートをする
終活アドバイザーの資格は、家族や親戚、身の回りの高齢者のサポートにも役立ちます。仕事としてではなく、ボランティアとして資格を活用する人も。
また、将来的に自分の身の回りの人が終活に興味を持つ可能性は多いにあります。そんなとき、親も信頼できる家族がサポートしてくれると安心で嬉しいですよね。
終活アドバイザーは人の役に立てる素晴らしい資格(まとめ)
【監修】池原充子(終活専門相談員)
これまでの略歴
身元保証 課程修了
エンディングノート講師 課程修了
遺言作成講師 課程修了
認知症サポーター 課程修了
兵庫県尼崎市出身
京都外国語大学中国語学科卒
これまでの略歴
身元保証 課程修了
エンディングノート講師 課程修了
遺言作成講師 課程修了
認知症サポーター 課程修了
兵庫県尼崎市出身
京都外国語大学中国語学科卒
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