墓参りの流れとお作法

墓参りの仕方は誰から教わりましたか?おそらく、親や親戚がしていたことを見て覚えた方がほとんどではないでしょうか。これを機に墓参りの方法やお作法について学び直してみませんか。

お墓に着いたらまず何をする?お墓参りの流れ

墓参りの流れとお作法01

お墓参りはお墓の前で手を合わせるだけではありません。墓地に到着したらどのような流れでお墓参りをすれば良いか順を追ってご紹介します。

手を洗い清め、ご住職に挨拶墓地に到着したらお墓へ行く前に自分の手を洗い清めましょう。寺院墓地の場合は、手を洗い清めた後、本堂の御本尊に手を合わせます。ご住職がいらっしゃれば挨拶もしましょう。
お墓の前で合掌礼拝お墓の前で手を合わせ、ご先祖様や故人へ来たことを報告します。
掃除やお供え物をしてから再度手を合わせる時間があるので、この時の合掌礼拝では近況報告などはしません。
お墓の掃除墓石やその周りをきれいにします。(墓石の掃除方法は後述します)
お供え水を新しいものに交換し、お花を活けます。お供え物(食べ物)は半紙の上に供えましょう。最後にローソクに火を灯し、お線香をあげます。このように水・お花・お供え物を準備した後、最後に火を使うことで火傷やお花・お供え物への引火を防ぐことができます。 ローソクは燭台を使って立て、墓石に直接置くことがないようにしましょう。火の熱で墓石が変質してしまうからです。お線香は故人と血縁の深い順からあげます。
ご先祖様・故人の冥福を祈り、手を合わせる手を合わせてご先祖様・故人の冥福を祈りましょう。この時、墓石より自分の背が低くなるようにして手を合わせるのがマナーです。近況報告やお経を読んでも良いです。墓石が複数ある場合は、一番古いご先祖様のお墓から順に手を合わせます。
片付け寺院・霊園のルールに従ってお供え物などを片付けます。一般的に、お花とお線香はそのまま置いて帰っても問題はなく、食べ物は鳥や動物に食べ散らかされてしまうので持ち帰るケースが多いです。

墓石の正しい掃除方法と注意点

墓参りの流れとお作法02

墓石は日々ほこりや花粉・雨水などで汚れていきます。運悪く鳥のフンがかかってしまうこともあるでしょう。それら汚れが放置されると、水アカ・黒ずみ・カビ・苔・シミ・虹ヤケ(墓石の表面が虹色に見える現象)の原因になります。

花粉やほこり・雨水・鳥のフンなどの汚れは水洗いで落とせるものです。まめにお墓参りに行き、汚れが落ちるうちに対処しましょう。

  • 墓石全体に水をかける
    墓石の高い所から下に向かって水をかけることで、花粉・ほこりなどのおおまかな汚れを洗い流します。
  • 水洗い
    やわらかなスポンジ・布を水に濡らし、墓石の高い所から順に水洗いをします。文字彫刻の部分は汚れが入り込みやすく、彫刻の上をスポンジや布でこすっても汚れが落ちにくい部分です。ナイロンなどの柔らかい毛のブラシで汚れを取り除いたり、軍手をした指で拭きましょう。
  • 拭き上げ
    乾いた布・タオルで水分を拭き取りましょう。文字彫刻の溝や段のくぼみには水が溜まりやすいので入念に拭きます。水分が残っているとカビや苔の原因になるため気を付けましょう。

注意点

基本的には水洗いでOK
墓石の掃除は基本的に水洗いで十分です。裏を返せば、水洗いで汚れが落ちるうちにまたお墓参りに来て下さい、ということです。しかし、水洗いで落とせない汚れができた場合には墓石用洗剤を使うのもひとつの手段です。使用する際は、必ず墓石の目立たないところに少量つけて変色などがないか確かめてから使いましょう。

食器用洗剤を使わない
ツルツルした墓石の表面にも、実は目に見えないほど小さな隙間があります。そこから洗剤が入り込みシミ・変色の原因になります。洗剤を使用したい時は必ず墓石専用のものにしましょう。

硬いブラシ・たわしでこすらない
金属やヤシなど硬い素材でできたブラシ・たわしでこすると、表面に傷が付いてしまいます。特に、色の濃い石材(黒御影石など)ではツヤ・光沢が失われる原因となります。

水道がないお墓は水を持参しましょう
お寺の墓地や霊園には水道と手桶・柄杓(ひしゃく)が設置してあるところが多いです。しかし、場所によっては水道がないところもあります。その場合はペットボトルなどに水を入れて持参すると便利です。中の水はご自宅の水道水で問題ありません。水は掃除の他にもお供えとして必要になりますので忘れずに準備しましょう。

宗派で異なるお線香の本数・置き方

お墓参りに欠かせないお線香ですが、宗派によってお線香の本数や置き方が異なります。同じ宗派でもお寺によってちがうこともありますので、きちんとした決まりでお線香をあげたい場合は菩提寺に確認しましょう。

  • 曹洞宗、臨済宗、日蓮宗…1本を折らずに香炉の真ん中に立てる
  • 浄土宗…1~3本を折らずに香炉の真ん中に立てる
  • 浄土真宗…1本を火がついている側が左になるよう横に寝かせて置く
    (お線香が長い場合は、香炉に収まるよう2~3本に折る。)
  • 天台宗、真言宗…3本を折らずに自分から見て逆三角形になるように立てる(手前に1本、左奥に1本、右奥に1本の逆三角形)

宗派にこだわりがない人は、本数や置き方に決まりはありません。お線香を束のままあげても構いません。

ただし、束であげる場合は束ねている紙を取り除いてから火をつけましょう。火が紙に燃え移り、火事になる危険があります。

また、お線香の火を消す際には息を吹きかけるのではなく、お線香を持っていないほうの手であおいで火を消しましょう。“汚れた人間の息を仏様に吹きかけるのは失礼”という仏教共通のお作法です。

知らないと恥をかく お花の選びのタブー

代表的な仏花と言えば菊ですが、お墓参りの時に絶対に菊でなければならない、というルールはありません。

故人が好きだったお花や季節感があるお花など、自由にお供えして良いのです。ただし、自由とは言っても仏花には向かないお花があります。お墓参りの際には注意しましょう。

  • 毒がある植物
    彼岸花、ダリア、スイセン、スズラン
  • トゲがある植物
    バラ、アザミ
  • ツタ性の植物
    スイートピー、クレマチス、アサガオ
  • 黒系の花が咲く植物
    (チューリップ、バラ、コスモス、カーネーションなどに黒系の品種があります)

菊の花束どのようなお花を持って行けば悩んだ時は、仏花の代表である菊を購入すれば間違いはありません。菊は品種や色が豊富なので、ひと束全部が菊の花束でも色・形にバリエーションがあり美しいものです。また、切り花にした際に長持ちする花でもあるため、一定の間お墓が華やかになります。

なお、花立ての水に浸かる部分の葉は付け根から切り取っておくと花が長持ちします。水に葉が浸かっていると水が腐りやすく、その水を吸ったお花も傷んでしまうからです。

 

 

夏であればグラジオラスやケイトウ、春にはキンセンカやスターチスがおすすめです。母の日にはお墓にもカーネーションをお供えする人も増えてきています。

【まとめ】

子供の頃は親について行くだけだったお墓参りも、大人になると自分でお花を準備し、お墓を掃除し、お線香をあげるようになります。

子供の頃に何度もお墓参りに行っていても、いざ自分でとなると記憶が曖昧になっている部分が多いのではないでしょうか。これを機にお墓参りについて学び、自信を持って先祖や故人のお墓参りをして欲しいと思います。

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