終活で検討すべき愛車の処分方法3選!それぞれの方法の費用やメリット・デメリットを廃車のプロが解説

終活において、「もう昔に買った車だから、売却しても1円にもならないだろう」と案外見落とされがちなのが愛車の整理。たとえ価値がないとしても、死後に血縁関係者が処分を行うのは想像以上に必要な書類や手続きが多く、大変です。

今回は、累計5万台以上の廃車買取実績を持ち、多くの方の親から相続した車の処分をサポートしてきた廃車買取専門店ビッグエイト(株式会社大八商會)の代表が、終活で検討すべき愛車の処分方法について解説します。

相続は価値の有無に関わらず「愛車」も対象!

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相続の対象は、故人の全財産です。親が生前残した借金なども資産としてカウントされる訳ですから、「価値があるかどうか?」は関係ありません。車の価値は、新車登録から年数の経過と共に減り続け、10年も経過するとほぼ0円になってしまうのが一般的です。

もちろん、走行距離が10万km未満であったり、型落ちの方が人気のある車種だったり、「旧車」のようなプレミア価格がつく車種だったり、一概に年数の経過だけで車の価値を見極めることはできません。

そのため、「古いし、ずいぶん前に買った車で整備もろくにできてないから財産にならないだろう」と勝手に認識してしまうのは時期尚早で、「価値があるのかないのか、に関わらず愛車は基本的に相続の対象とする」と思っておいた方が無難です。

相続後の車の処分はとにかく大変!

終活で愛車の処分を検討すべき最大の理由は、「労力の違い」にあります。

とにかく、親の死後に相続手続きをして、親族が車の処分を行うのはみなさんが思っている以上に手続きや必要書類が多く大変です。

当店は、全国各地から廃車査定・買取の依頼が届きますが、親から相続した車の廃車買取依頼というのも珍しくありません。

そういったお客様のサポートをさせていただく中で、よくお客様がおっしゃるのが「こんなに大変なら親の生前にしっかりと車を売却なり、廃車なりしておくべきだった…」という声です。

それぐらい、生前の車の売却・廃車に比べて、親族である第三者が故人の車を売却・廃車にするのは大変だということです。

そのため、愛車の価値の有無に関わらず、できる限り終活などで生前に売却なり、廃車なり、処分を検討された方が良いと思います。

終活における愛車処分の選択肢は全部で3つ!

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終活における愛車の処分方法としては「売却する」「廃車にする」「譲渡する」の大きく分けて3つがあります。

1、選択肢1:売却

終活で愛車を売却する際のおすすめフロー

①中古車買取店のWebサイトとビッグエイトのような廃車買取店のWebサイトで、それぞれざっくりとWeb買取査定してもらう(中古車買取店は中古で販売するという観点で、廃車買取店は解体して販売するという観点で査定を取るため、新車登録から10年以上、10万km走行以上の車は中古車買取店よりも廃車買取店での査定金額の方が高くなる可能性があります)

②査定金額が高い方に持ち込み買取してもらう

③重量税、自賠責保険、自動車税などの還付金が戻ってくる(※任意保険などは電話1本で解約可能)

終活における愛車の処分方法としては、次のような手順で行う「売却」が一般的です。売却において損をしないためには、車の価値の有無(査定金額)によって売却先を変えることが重要です。

一般的には、新車登録から10年以上経っている車、もしくは走行距離が10万km以上(1年1万kmが一般的な評価基準)の車は価値がつきにくいので、中古買取業者で0円と査定されてしまう可能性が高いと言えます。

査定がいくらかついた車については、中古車買取店やディーラーなどで普通に売却可能ですが、価値がないと査定された車については中古買取店の場合、廃車処分を請け負ってもらうために追加料金を請求される可能性が高くなります。

もし、そのような0円査定や、お金を追加で払っての処分を提案された場合は、弊社のような廃車買取業者に持ち込んでいただくのが良いでしょう。

廃車買取業者の場合、中古買取業者で0円査定の車でも、査定金額がつきますし、廃車により還付金などが戻ってきます。

例えば弊社のような廃車買取専門店に価値がないと査定された車を持ち込むと、新車登録から10年以上、走行距離が10万km以上の車であっても、古すぎる型の車であっても、事故車や不動車、車検切れの車であっても数千円や数万円、時には十数万円以上で買取ることができます。

つまり、価値がないと査定された車を中古車買取店で処分する場合、お金を追加で払う必要がありますが、弊社のような廃車買取専門店の場合は、お金が戻ってくる、ということです。

また、中古車買取店で二束三文の買取金額になってしまった場合、廃車買取専門店に持ち込んだ方が買取金額が高い、というケースもあります。中古車買取店は「中古車で販売する」という観点で買取査定金額を算出し、廃車買取専門店は「解体して販売する」という観点で買取査定金額を出すので、「中古車買取店で二束三文と査定されたが、廃車買取専門店に持ち込んだ方が買取金額が高かった」、というケースがよくあります。

もし、「絶対に損したくない!」「1円でも高く売りたい」という人は、中古車買取店で二束三文の買取金額と査定されてしまった場合に、弊社のような廃車買取専門店の査定にも出してみて、どちらか高くついた方に売却するのがおすすめです。

また廃車買取業者の中には、弊社のように、中古車の買取査定も並行して行える業者もいます。

「新車登録から10年以上、走行距離が10万km以上」を基準に、それを超えるようであれば中古買取店ではなく、弊社のような中古買取もある程度可能な廃車買取専門店に持ち込んだ方が「中古車で買取した方が良いか、廃車で買取した方が良いか?」という比較もできるので、手間が省けます。

1-1、売却のメリット・デメリット

「売却」という選択肢のメリットは、「お金がある程度戻ってきた上で、愛車が処分できる」という点です。 終活で愛車を処分し、お金が戻ってくる訳ですから、デメリットは特にありません。

強いて言えば、売却先の選択肢が多すぎて、どこで売却すればいいのかの選択肢が多すぎるという点、そして買取店に持ち込んだ際に、次の車購入などの営業を受ける可能性があるという点でしょうか。

そのため、中古車買取店などである程度価値があると判断された車に関しては、中古車買取店で売却するのが一番お得と言えます。

しかし、よく判断を誤りやすいのが、査定が0円・もしくは二束三文だった場合です。 査定などでほぼ価値がないと判断された車に関しては、中古車買取店で処分するか、弊社のような廃車買取店に売却するか、どちらかになりますが、前者の方は追加料金がかかります。

後者の場合は、価値がないと判断された車でも買取することが可能なので、価値がないと査定された車に関しては、廃車買取店に持ち込むのが一番お得です。

また、二束三文と査定された場合も、実は廃車買取店の方が買取金額が高い、というケースがあるので、Web査定の時点で、中古車買取店と廃車買取店の両方で買取査定を出してもらい、どちらが高いかで比較して、検討すると良いでしょう。

1-2、売却にかかる費用

「売却」にかかる費用は特にありませんが、もし仮に、価値がないと査定された車について中古車買取店で処分する場合には、廃車処分代行手数料としていくらか費用を請求される可能性が高いです。

また、こちらも追加で課税されるケースは稀ですが、例えば日産のスカイラインGTRのように、購入した時の金額よりもプレミア価格になっており、売却益が発生した場合には、所得とみなされ「所得税」が発生する可能性があります。

2、選択肢2:廃車

売却ではなく廃車にする場合には、次の3つの選択肢があります。

  • ビッグエイトのような廃車買取専門店に買い取ってもらう
  • 自分で廃車手続きを行う
  • 中古車買取店やディーラーに依頼して廃車にする

廃車手続きは自分でやることもできますが、お金がかかる上、書類を集めたり、レッカーや解体を手配したり、陸運局に赴いたり、手続きが複雑で提出書類も多いので、一般的ではありません。

また、中古車買取店やディーラーに廃車依頼をした場合、追加料金を支払って廃車処分を依頼することになるので、お金がかかります。

そのため、一番手間がかからず、お金がある程度戻ってくるという点で選ばれている廃車方法が、ビッグエイトのような廃車買取専門店に買い取ってもらう方法です。

廃車をお考えの場合は、よほどの事情やこだわりが無い限り、手間をとっても、お得さを取っても廃車買取専門店の一択と言えるでしょう。

2-1、廃車のメリット・デメリット

廃車のメリットは、どんな状態の車でも処分できる点です。

中古車買取店で値段がつかなかった車や、買取と断られてしまった車であっても、基本的にどのような状態の車であっても廃車によりすっきりと処分できます。

一方で、廃車のやり方、依頼先を間違えると、ある程度のまとまった費用がかかってしまうので、それがデメリットと言えるでしょう。

2-2、廃車にかかる費用

ざっくりと比較すると廃車手続きにかかる費用は次の通りです。

  廃車買取専門店※ビッグエイトの場合 ディーラー 中古車買取店 自分で廃車
レッカー代 無料 0〜3万円 0〜3万円 0〜3万円
解体費用 無料 0〜3万円 0〜3万円 0~2万5,000円
抹消手数料 無料 3,000円〜1万円 0〜1万円 350円〜

このように、廃車手続きは、廃車買取専門店以外で依頼すると、ある程度お金がかかってしまうので注意しましょう。

3、選択肢3:譲渡

「譲渡」により、パートナーや、子孫、友人など欲しい人に車を譲ってしまうという手段もあります。 譲渡で注意すべきなのが、譲渡により発生する可能性のある「贈与税」です。

「贈与税」は1年間に贈与された合計金額に応じて発生する税金です。

贈与税がかかるかどうかは個人の状況も鑑みて総合的に判断しなければならず、複雑なので、詳しくは税理士などに相談されるのが良いと思います。

一般的には「廃車の譲渡に関する贈与税」については次のようなことが言われているので簡単に覚えておきましょう。

  • 基本的には車の価値が110万円より大きい場合には贈与税がかかる
  • 子どもや孫など子孫の生活や教育に必要だから車を譲渡する場合は「贈与税」がかからないと判断されることが多い(子どもや孫の生活や教育に車が必要である、という点が重要)
  • 夫婦間の車の贈与であれば「贈与税」がかからないと判断されることが多い(高級車の場合は、嗜好品として「贈与税」がかかる場合がある)

車の価値をまずは査定してもらって、買取査定金額が110万円を超えるようであれば、税理士などに相談に行った方が無難ですが、110万を下回るようであれば、譲渡税の対象にならないので、譲渡してしまって問題ないと言えます。

3-1、譲渡のメリット・デメリット

譲渡のメリットは、自分の大切な愛車を誰かに引き継げるという点です。それ以外に特に大きなメリットはありません。 デメリットとしては、車の価値が110万円を超える場合には譲渡した相手側に「贈与税」の支払いが発生してしまうことでしょう。

また、この110万円は1年間の期間が定められています。例えば、1年以内に100万円の車と100万円の現金を贈与した場合、100万円+100万円-110万円=90万円に対して税金が発生します。

3-2、譲渡にかかる費用

譲渡にかかる費用は、以下のような名義変更の事務手数料です。

  • 移転登録手数料:500円
  • 車庫証明書取得費用:2,000円程度
  • ナンバープレート代(使用管轄地域が変わる場合):1,500円程度

普通車の場合は車本体を管轄の陸運局に持って行き、そこでナンバープレートの付け替え作業を行ない、軽自動車の場合、車本体を持って行く必要はなく、古いナンバープレートを返却し新しいナンバープレートを受けとります。

譲渡先の新所有者の住所を管轄している陸運局が既存のナンバープレートと同じ場合は、ナンバープレートを交換する手続きは不要で、同じナンバープレートを使い続けることができます。

このような名義変更手続きを自分でやる場合は上記程度の事務手数料が、代行業者に依頼した場合は2〜3万円程度の手数料がかかります。

また、「譲渡される側」については、譲渡した車の価値(110万円を超えるかどうか?)によって「贈与税」の支払いが発生してしまうため、その点に注意しましょう。

終活で愛車の処分も検討しよう!

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終活で見過ごされていた親名義の車を、親族が売却、廃車にするのは手続きや、必要書類が多く、手間や労力もかかり、大変です。

そのため、終活をするのであれば、しっかりと愛車も財産の1つとして、生前に売却・廃車処分しておく、であったり、生前に子孫や親族、友人に譲渡する、であったり、処分の方法を検討して実行しておきましょう。

ビッグエイトは廃車買取専門店ですが、廃車買取という観点だけではなく、中古車買取の観点からも査定が可能です。

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【監修】小宮山 敬仁(ビッグエイト(株式会社大八商會)代表取締役)

小宮山 敬仁

これまでの略歴

ビッグエイト(株式会社大八商會)代表取締役

平成元年の創業からこれまで累計5万台以上の廃車査定・買取実績を持つ、自動車解体・廃車買取りの専門家。自動車解体・廃車買取りの分野では2003年からいち早く全国での買取りネットワークを構築。

テレビ朝日の報道番組では、廃車・放置自動車問題の取り組みが評価され15回に渡って特集番組に出演。以後、すべての民放から出演のオファーを受ける。

一般社団法人日本自動車リサイクル機構に定期的に記事を投稿するなど、情報発信も積極的に行っている。弁護士・司法書士・行政書士事務所からの相続・放置車両の相談・撤去実績多数。

>>全国対応!廃車買取専門『ビッグエイト』のHPはこちら

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