終活のお役立ちニュース "なぜ、高齢者世帯だけ「生活保護」が増えているのか?"
厚生労働省の月次調査
厚生労働省は毎月、生活保護を受けている世帯に関する調査の結果を発表している。その今年2月分の結果が発表された。
それによると、受給世帯数は163万5515世帯と、3ヶ月連続で生活保護を受けている全世帯数は減少していることが分かった。
生活保護を受けている高齢者世帯の数も、88万2134世帯だった1月分に比べ、1188世帯減少し88万946世帯となった。しかし、年間を通して見ると増加傾向にあり、昨年の同じ月と比べると1万7187世帯も増加している。
生活保護を受けている世帯を種類別に分けると、全体における高齢者世帯の割合が54%と、半分以上を占めている。
また、20年ほど前から高齢者世帯の生活保護受給数は増え続けている。特に、ここ10年ほどだけで見ると、それ以外の種別の世帯は減少傾向にあるが、高齢者世帯のみ受給世帯数が増えている。
高齢者世帯のみ増えている理由とは?
生活保護を受けている全世帯のうち、高齢者世帯のみが増えているのは、生活保護全体の予算が限界に近づいているからだという。収入が年金のみ、収入を増やす手段に乏しい、という世帯が少なくない高齢者世帯を優先して保護している可能性が高いからだ。
それにより、他の種別の世帯が圧迫され、減少しているとも考えられる。実際、生活保護を受けている世帯数は増えているが、その実際の人数は減少し始めている。これは高齢者世帯に単身世帯が多いためだと考えられる。
この先、年金だけでなく生活保護費も減額が進んでいくと予想されている。簡単に頼れる存在ではない、という現状をあらかじめ把握しておくことが重要となってくるだろう。
(画像はシニアガイドより)
▼外部リンク
厚生労働省被保護者調査
https://www.mhlw.go.jp/
シニアガイド
https://seniorguide.jp/article/1184003.html