終活のお役立ちニュース "「介護費用に関するアンケート」の結果から見える、働き方と介護出費。"
介護費用に関するアンケート
「損保ジャパン日本興和」が「介護費用に関するアンケート」の結果を発表した。
この調査は、インターネット上で昨年12月11日から15日にかけて行われたものだ。
対象は、全国の過去3年以内に近親者の介護経験があり、かつ現在は介護が終了している20~69才の男女。回答者は、男性837名、女性702名の計1539名。
このアンケートは、年間約10万人に及ぶ介護離職によって、本人と企業だけでなく、日本経済全体にまで大きな損失を与えている現状を踏まえた上で実施された。
働き方の変化と介護費用の差
アンケートの結果によると、介護が始まり働き方が変化した、と回答した人は685名、全体の約4割だった。そのうち約3割の人が「退職した」と回答している。これは、全体では15%近い数字だ。
介護期間の平均は全体で43ヶ月ほど。働き方が変化した人としなかった人の差は6ヶ月ほどと、そこまで大差はなかった。
しかし、介護費用総額の平均は、変化したと答えた人が1034万円、変化しなかったと答えた人が549万円と、変化したと回答した人の方に倍近い費用がかかっていることが分かった。
また、介護を始める際の初期費用の支払いで、最も高額となったのが「住宅改修」の費用だった。金額の平均は132万円で、全体の3割以上の数字である495人の人が行っていた。
これらから、働き方が変化したと回答した人たちの費用が高くなったのは、自ら自宅で介護をするために、自宅のバリアフリー化などの改修に費用を投じた人が多かったからだと推測される。
仕事を辞めたりなど、働き方が変わった人の方が介護費用の負担が大きい、という結果は重大な問題だ。
アンケートの結果では、公的・民間両方の介護保険を利用していない人は全体の2割近くにも及んだ。この状況も、金銭的にも介護者を苦しめているのだろう。
金銭面だけでも余裕のある介護をするために、現状の周知に努めるなど、これからの体制づくりが重要だろう。
(画像は損保ジャパン日本興和のHPより)
▼外部リンク
損保ジャパン日本興和 「介護費用に関するアンケート」結果
https://www.sjnk.co.jp/