終活のお役立ちニュース "高齢者の「困りごと」とその改善意欲の変化に関する調査の結果が発表!"
高齢者が対象の「困りごと」に関する調査
株式会社「日本能率協会総合研究所」が、自主企画「高齢者未充足ニーズ調査2019年」を行い、その結果が発表された。
同調査は2019年の2月1日から15日に、郵送で行われたものだ。
対象となったのは、全国に居住する60才~90才までの男女4000名。そのうち回答者数は2500名で、回収率は62.5%だった。
同調査の目的は、高齢者が加齢に伴って直面するさまざまな「困りごと」に注目し、その背景にある「未充足ニーズ」を探索することにある。
また、今回の発表は全体の一部のみ。すべての結果は有償により販売されている。
代表的な「困りごと」とは?
同調査はまず郵送調査に先立ち、第1段階として、高齢者10名の個人的なインタビューから、高齢者が生活の中で直面する「57項目の代表的な困りごと」が選ばれた。
57の項目は、大きく6つの分野に分けられる。普段の生活全般に関する困りごとから、毎日の調理、「歩く・立つ・座る」や肉体・体力の変化に関するものなどだ。これだけでも、高齢者が日々どのようなことで生活に困難を感じているかが分かる。
またこの57項目は、「シニアガイド」において読みやすく掲載されている。
「困りごと」によって変わる改善意欲
第2段階は、第1段階で導入された「困りごと」をお金を払ってでも改善・解消したいか、を尋ねるというもの。それにより、加齢によって改善意欲が高まるものと、そうではないものがあることが分かった。
改善意欲が高まる項目は、「何かにつかまらないと立ち座りが大変」や「長い距離を歩くのがおっくうだと感じる」といった、運動機能に関するものが目立った。
特に前者では、加齢による発生頻度も増加するのに合わせ、改善意欲が、全体で60代前半では5%ほどだった数字が80代後半以降になると40%近い数字に上昇する。
反対に、発生頻度が高まっても改善意欲の高まりが見られない項目は、「玄関・ベランダ・庭などの掃除や手入れがおっくうだと感じる」や「字を書くとき手が震えたり、力が入らない」といったものだった。
これらは、加齢とともに徐々に発生頻度が高まっているにもかかわらず、改善意欲が各年代で1割を上回ることはなかった。
この調査結果を参考にして、周囲の人間が高齢者の生活における困難を改善・解消するサポートをしていくことが期待される。
(画像はシニアガイドより)
▼外部リンク
日本能率協会総合研究所 高齢者未充足ニーズ調査2019年
https://www.jmar.biz/report/life/2019/03/24.html
シニアガイド
https://seniorguide.jp/article/1182342.html