終活のお役立ちニュース "日本自動車会議所発表 高齢者交通事故の特徴"
高齢者事故は増加傾向
平成31年4月19日に母と娘一人が東京池袋で青信号の横断歩道を渡る途中、87歳の高齢者が運転する車にはねられ死亡した。この事故は、12人の方が死傷した大きな事故であった。
平成31年4月10日に会報として発効された「一般社団法人日本自動車会議所ニュース」の中で、平成30年の高齢者の交通事故について興味深い調査データが公表されていたので、内容を紹介する。
平成30年における交通事故死亡者数は平成20年と比較して全年齢層で32%、そのうち、高齢者は22%と減少傾向にある。
しかし、高齢者の死亡者数は5.39人で全年齢層の2.79人と比較して約2倍となり、高齢者が事故により死亡するリスクが高いデータが公表されている。
高齢運転者の死亡事故件数では、平成30年年齢層別の免許人口10万人当たりでは、75歳未満の3.4件に対し、75歳以上の高齢運転者は8.0件と大きく75歳未満を上回る。
こうした状況に歯止めをかけるためにも、「運転免許証の自主返納の周知」や「安全運転サポート普及促進」を警視庁は推進していく構えだ。
高齢者の自転車、歩行中にも対策は必要
交通事故で死亡したときの「状態別死亡者」の構成比をみると、歩行中・自転車中の死亡者の占める割合は、欧米では20%~30%であるのに対し日本は50.1%と半数を占めている。
特に、交通事故死亡者数の約4分の1(22%)のうち、歩行中の65歳以上の約6割が、安全確認や操作不適の「横断違反」となる。
また、自転車乗車中の事故は約8割に「安全運転義務違反」が占める。
以上から高齢者が加害者だけでなく、被害者になる可能性が高いといえる。今後も交通事故を未然に防ぐため、早急な対策が必要といえそうだ。
(画像は「一般社団法人日本自動車会議所ニュース」より)
▼外部リンク
一般社団法人日本自動車会議所ニュース
https://www.aba-j.or.jp/