墓石が撤去されるかも?!お墓の管理方法

池原充子さん(終活協議会上級認定講師)執筆コラムNo3
今回はお墓の管理方法のこと。皆さんは、お墓参りをしていますか?お墓は、建てる時にまとまった費用が掛かりますが、建ててからも維持費が掛かります。墓地にあるお墓の管理方法についてご紹介します。

お墓を管理するには、費用がかかる

墓石が撤去されるかも?!お墓の管理方法01

一般的なお墓は、主に、公営墓地、民営墓地、寺院墓地のどれかに属していることが多いです。墓地にお墓があるという事は、その墓地を管理していくために費用が掛かります。例えばマンションで共益費が掛かるような感じと言ったら、わかりやすいでしょうか?

墓地(霊園)には、水道やトイレなどの共用施設、外灯照明、植木などがあり、それぞれを維持するために経費が掛かっていますし、通路の清掃などにも人件費がかかります。それらの維持のための管理費を、それぞれのお墓を持つ家が払うことになっています。

【管理費用って、いくらかかる?】
管理費は、お墓の継承者(祭祀継承者)、つまり墓守を担っている方が1年に一度払うのが一般的です(銀行引き落としでの支払が多い)。民営、公営墓地なら数千円~2万円ぐらい、寺院墓地の場合は、1~10万円ほどかかります。設備が整っている墓地(霊園)ほど、管理費が高くなります。寺院墓地に関しては、年間維持料が高いお寺ほど、回忌法要などのお布施も高い傾向にあります。お墓の継承者は、仏壇も持っていることが多いので、墓の管理費だけでなく、回忌法要やお布施にかかる費用なども付随して支払うことが多くなります。そういった知識もなく、「年に一度ぐらいお墓参りすればいいぐらいであれば、墓守するよ」と軽く請け負ってしまうと、予想外の出費に驚いてしまうことがあるので、注意が必要です。

【墓守は、やっぱり長男じゃないとダメ?】

戦前の民法では、お墓を継承し、そのお墓に入れるのは、長男夫婦のみという法律があったのですが、現在はそうではありません。

長男以外の誰かが継承者になることもできますし、嫁いだ娘が実家のお墓の継承者になることも可能です。後々もめないように、今お墓を見ている方が遺言書で祭祀継承者を指名することもできます。

お墓の管理費は、お墓を持ち続ける限り、永遠に発生する費用です。

これから新たにお墓を建てようと思っている方は、こういった管理費のことや、継承者の事も念頭に入れつつ、よく考えてお墓を建てるようにしましょう。

墓石が撤去される?!お墓は誰のもの?

お墓を守っていた方がお亡くなりになり、管理費が引き落とされていた口座が凍結されると、今まで銀行引き落としで墓地に払っていたお墓の管理費が引き落とされなくなり、知らない間に「管理費未払い」という状態になってしまいます。
水道代や電気代でも未払いのままだと、水道や電気の供給が止められてしまいますよね。お墓の場合は、なんと、撤去されてしまう恐れがあるのです。詳しく説明しましょう。

【そもそもお墓は誰のもの?】

お墓は、「買う」という言葉通り、墓地を購入して私有地化するものだと思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、お墓を建てる墓地は、個人の資産ではなく、「その墓地を使用する権利」(永代使用権)を買ったという事なのです。不要になったら、墓地を管理している会社や寺院、自治体に返還しなければなりません。

管理会社や団体には、一定期間管理費を滞納しているお墓を強制的に撤去する権利がある、という事を覚えておいてください。知らない間に、お墓が撤去されてしまう、といった事態が本当に起こる可能性があるのです。

【滞納期間が3年以上続くと、お墓が撤去される!】

管理費を3年以上滞納してしまったら、無縁墓とみなされます。

墓地の管理者が敷地内に立て札を立てたり、役所の官報に掲載したりして、無縁墓の縁故者を探し始めます。それでも縁故者が見つからない場合は、お墓の遺骨は墓地の管理者によって取り出されて、その墓地内の供養塔などに収められ、他の無縁仏と一緒に合祀されます。墓石も撤去されます。

(正式には「改葬」になり、埋葬されている遺骨は合祀墓へ納骨されます。合祀墓へは骨壺から遺骨を取り出し直接合祀墓へ埋めるので、後から特定の方の遺骨だけを出すことはできません。「遺骨を返してほしい」と訴えても残念ながら不可能です。)

墓石は処分され、その墓地は再び売りに出されます。処分場へ運ばれた墓石は細かく粉砕され、道路工事用の砂利等に再利用されます。久しぶりに帰郷したら実家のお墓が無くなっていた、という事態にならないように、1年に1度は、お墓参りをしましょう。お墓に立て札が立っていたら、必ず確認し、管理会社に連絡をするようにしてください。

管理費が払えない場合の選択方法

事情があって、お墓を継承できない場合や、管理費を払うのが大変な方には、「管理費を払わなくても供養できる選択肢」があります。

永代供養(管理費が発生しない)

今あるお墓を墓じまい(改葬)して、寺院や公営、民営の永代供養墓や合祀墓に埋葬したり、ご遺骨を手元供養すると、お墓の管理費が掛かりません。墓地を管理団体に返還する場合は、原状復帰(元の更地に戻す)する必要があります。

寺院の永代供養墓や合祀墓は、宗派によっては利用できない場合がありますので、事前の確認が必要です。公営、民営の場合は、宗派は関係ありません。

手元供養

関連コラム:これがお墓?!ちょっと気になる最新の「手元供養」をご覧ください。

散骨

今後お墓参りをしない、という事であれば、ご遺骨を海や山などの自然環境に散骨したり、ロケットで宇宙に撒いたりするという方法があります。散骨後は、管理費用はかかりません。

墓の継承者がなくなった場合、その後の墓の管理はどうなるのか、という心配がある方は、自分の後の墓の継承者を指名する遺言書を書いておくといいと思います。ただし、継承者の事情を考慮せず勝手に指名してしまうと、後々迷惑をかけてしまうことがあるので、本人の意思を確認してから指名するようにしましょう。

おひとりさまの場合は、専門業者や士業の方と死後事務委任契約をして、自分がいなくなった後のお墓の管理を委任するか、または墓じまいをしてもらうようお願いしましょう。

 

コラム筆者 プロフィール

講師池原充子(終活協議会上級認定講師)
一般社団法人 終活協議会 上級認定講師 身元保証認定員Ⅱ エンディングノート技能士Ⅱ

 

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