終活を50代から始めたほうが良い理由4つ【してはいけないことや独身のポイント】

終活を50代から始めるメリットは、自分の意思で早めに老後の不安を解消できることです。50代から終活を始めるなんて早いと思われる人もいるかもしれませんが、健康なうちに取り組むことで、さまざまなトラブルを回避できます。自分のためにも家族のためにも、終活には早めに取り組むのがおすすめです。今回は、終活を50代から始めたほうが良い理由4つを解説します。

・終活を50代から始めるメリット
・具体的にやるべきこと
・注意点
・してはいけないこと
・独身の人が終活を進めるうえでのポイント

も紹介するので、ご参考にしてみてください。

終活を50代から始めたほうが良い理由4つ

終活を50代から始めたほうが良い理由4つ【してはいけないことや独身のポイント】01

終活に取り組むのに、早すぎるということはありません。若くて健康なうちから始めて、アップデートしていくのがおすすめです。

終活を50代から始めたほうが良い理由4つを解説します。

健康で体力や気力があるから

終活は、意外と体力や気力のいる活動です。生前整理の断捨離など身体的な労力だけでなく、お墓や葬儀の内容決定、財産相続について考えるなど、精神的な気合いも必要になってきます。

何歳から取り組んでも意義のある活動ですが、健康で体力や気力が十分にある50代から始めると、スムーズに進みやすくなります。

認知症のリスクが低く自己判断できるから

終活では医療や介護など、老後生活に関する計画立てや準備も行います。

  • 老後は老人ホームに入りたいので、事前に施設を検討する
  • 病気になってもなるべく入院せず自宅で治療を受けたいので、在宅医療サービスについて調べる

認知症のシニア女性

万が一の病気や怪我に備えて、早めに自分の希望が叶うように、準備しておくことは大切です。 ただ、高齢になると認知症のリスクが高くなります。 認知症になってしまうと、自分の老後生活の意思決定ができなくなってしまいます。 家族や周りの人に負担をかけることにもなるので、老後のことを自分で判断して決められる50代のうちに、終活で備えておくと安心です。

 

理想のセカンドライフを想像しやすく実現できるから

健康寿命が伸び続けている現代では、セカンドライフの設計が、人生の充実に大きく関係します。理想のセカンドライフを実現するためには、その時期を迎える前に備えておくことが大切です。まず、自分やパートナーにとって、理想のセカンドライフとはどういったものなのか。

50代から想像を膨らませてプランを立てれば、理想のセカンドライフを送れる可能性が高くなります。

老後に必要な資金の工面が間に合うから

一般的に、老後資金は2,000万円必要と言われています。実際は老後生活に必要な資金は人それぞれ違いますが、財産はあるに越したことがありません。

50代であれば貯金が少なくても、老後までに努力や工夫をすれば、資金を工面するのに十分間に合います。安定した老後生活を送るために、50代から貯金や資産運用を始めるのがおすすめです。

終活を50代で始めるメリット

終活を50代から始めると、充実したセカンドライフを実現できます。家族や子どもの心配を解消できるのもメリットです。終活を50代で始めるメリットを紹介します。

老後の心配がなくなって日々を有意義に過ごせる

年を重ねると、誰しも老後の不安を抱えるものです。しかし、老後の不安を抱えたまま日々を過ごすのは、不健全なことでもあります。終活は老後の不安を解消して、現在を楽しむためにあります。

50代のうちに終活を始めて、老後生活を見据えたり心配事を解消できたりすれば、老後の心配がなくなって、日々を有意義に過ごせるのがメリットです。

子どもがいる場合はかかる負担を事前に軽減できる

実は、親の終活に悩む子どもはたくさんいます。親の老後生活の資金問題や相続問題など、子どもとして不安に思っている人は少なくないのです。

子どもがいる場合、50代という早いうちから終活を始めれば、かかる負担を事前に軽減してあげられます。子どもには終活がポジティブな活動であることを伝えたうえで、不安を解消してあげられるようにしましょう。

終活を50代から始める人がやるべきこと

終活で優先してやるべきことは、年代によって変わってきます。健康で体力もある50代の人は、長期計画を立ててコツコツと終活を進めていきましょう。終活を50代から始める人がやるべきことを紹介します。

身の回りの物の断捨離

50代の終活で最初に取り組みやすいのは、身の回りの物の断捨離です。高齢になる前に生前整理を始めれば、必要な物だけに囲まれた快適な住環境で、老後生活を送れます。断捨離をするときは、スマホやパソコンの中のデータ整理など、扱いの難しい「デジタル遺品」が残らないように配慮することも大切です。

貯金や不動産などの財産整理

終活においてお金の管理は、重要な項目の一つです。財産には預貯金だけでなく、不動産や株式なども含まれます。50代のうちに一旦整理して総額を把握しておけば、老後生活の計画も立てやすくなります。

エンディングノートや遺言書の作成

エンディングノート目次

終活といえば、エンディングノートが思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。エンディングノートは、残りの人生について考えるのに最適なアイテムです。気軽に書き込めるので、50代から終活を始めるには、ぴったりな取組みです。

また、遺言書の作成も、できれば50代のうちに行っておくことをおすすめします。遺言書は法的な効力を持つ重要なもので、自分に万が一のことがあったときに、家族を守るものとなるからです。

医療や介護の希望を考えてまとめておく

医療や介護問題は、年齢に関係なく、いつ直面するかわかりません。希望やかかる資金について、50代のうちに考えてまとめておけば、何があっても安心です。まだ若いからと先延ばしにせず、自分と家族のために早めに考えて、準備しておきましょう。

終活を50代で始めるときの注意点

終活は50代から始めるのがおすすめですが、いくつか気をつけないといけない点があります。早めに取り組むからこそ、押さえておきたいポイントです。終活を50代で始めるときの注意点を解説します。

家族に相談をする

終活は前向きな活動ですが、ネガティブなイメージを持っている人は少なくありません。大切な家族に誤解させて心配をかけないためにも、終活をなぜ始めるのか、前向きな取組みであることを伝えておけるとベストです。

家族に終活の内容を伝えておけば、自分が亡くなったときの手続きなどの負担も、軽減できます。

終活の内容は定期的に見直す

終活は早いうちから取り組むのがおすすめですが、年を重ねると環境は必ず変わっていきます。50代で終活を完了させても、数十年後には見直しをしないと、意味をなさないことがあります。

終活は数年単位で内容を見直すことを前提に、「50代の時点での終活」という意識を持って行うことが大切です。

50代の人が終活でしてはいけないこと

終活は自分だけでなく、家族や周りの人にも影響を与える活動です。50代の人が終活でしてはいけないことを解説します。

断捨離でいらないものを家族に押し付ける

断捨離は物を手放すのが目的ですが、勇気がいる行為です。ただし、捨てるのはもったいないから…と、断捨離でいらないものを、家族に押し付けないように気をつけましょう。家族に必要かどうかを聞いてから、不要といわれたものは売りに出すのがおすすめです。

老後のセカンドライフのために今を犠牲にする

終活は、目的ではなく手段です。没頭するのは良いことですが、例えば、老後の資金工面のために倹約しすぎて、今を犠牲するようなことが起こらないように気をつけましょう。老後のことを考えながらも、50代という貴重な時間を楽しく過ごす意識が大切です。

50代で独身の人が終活をするときのポイント

独身の人は万が一のときに頼れる人がいない可能性を考えて、事前準備をしておくのが大切です。生前契約や保証サービスの利用を早めに検討しておくと、老後も安心して過ごせます。50代で独身の人が終活をするときのポイントを解説します。

お墓や葬儀の生前契約をしておく

独身の人が亡くなってしまった場合、お墓や葬儀の手続きを頼める人がいない問題があります。親しい友人や知人に依頼しておくことも可能ですが、できればお墓や葬儀の手続きは50代の若いうちに、自分で生前契約をしておくのがおすすめです。費用を先に支払っておくこともできるため、周りの人に金銭的な迷惑を掛ける心配がないメリットもあります。

身元保証サービスについて知っておく

身元保証サービスとは、家族の代わりに医療や介護などの手続きに必要な「身元保証人」の、引き受けを行っているサービスのことのことです。

病院の入院や老人ホームの入居には身元保証人が必要となりますが、独身の場合は該当する人が居らず、困ってしまうことも。身元保証サービスは、年齢や健康状態などに関わらず利用できるため、元気な50代でも事前契約できます。

独身でも身寄りがないことなどの不安を抱えず、充実したセカンドライフを送れるように、身元保証サービスについて調べて、利用を検討しておくのがおすすめです。

終活は50代から計画的に始めるのがおすすめ(まとめ)

終活を始めるのに、早すぎたり遅すぎたりすることはありません。最近は20代で始めている人も増えており、早めに老後や将来を見据えて、準備や計画をすることの重要性が浸透しています。終活を始める年代によって、それぞれメリット・デメリットがありますが、50代はとてもバランスの良い年齢です。

若すぎないのでセカンドライフを現実的に想像しやすく、資金面でもある程度の展望を正確に描けます。子どもが巣立ったり、退職を前にしたりと、人生の節目となる出来事が多い年代でもあるので、終活を始めるには最適なタイミングです。

断捨離をしたりエンディングノートを書いたりするだけでも、立派な終活になります。50代での終活はどうなのかと気負わず、気軽に取り組みを始めてみることをおすすめします。

今日のポイント

  1. 終活を50代から始めたほうが良い理由4つは「健康で体力や気力があるから」「認知症のリスクが低く自己判断できるから」「理想のセカンドライフを想像しやすく実現できるから」「老後に必要な資金の工面が間に合うから」
  2. 終活を50代で始めるときの注意点は家族に相談をすることと、内容を定期的に見直すこと
  3. 50代の人が終活でしてはいけないことは、断捨離でいらないものを家族に押し付けたり老後のセカンドライフのために今を犠牲にしたりすること
  4. 50代で独身の人が終活をするときのポイントはお墓や葬儀の生前契約をしておくことと身元保証サービスについて知っておくこと

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【監修】池原充子(終活専門相談員)

池原充子

これまでの略歴

身元保証 課程修了
エンディングノート講師 課程修了
遺言作成講師 課程修了
認知症サポーター 課程修了

兵庫県尼崎市出身
京都外国語大学中国語学科卒

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