介護が必要になった時に申請する「要介護認定」の全てを徹底解説!

いざ介護が必要となった時、頼りになるのが介護保険制度です。介護保険制度では、要介護認定を受けて介護が必要な状態を認められると、介護保険サービスを受けることができます。しかし、要介護認定を受けるにはどうしたらいいのか、わからない人も多いのではないでしょうか。そこで、この記事では、要介護認定の申請から認定調査までを徹底解説していきます。

要介護認定とは?

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自分自身や家族が病気やケガ、加齢などで介護が必要な状態になった時には、まず介護保険サービスを利用しようと考える人が多いでしょう。介護保険サービスは、申し込みをしてお金を払えば好きなだけ使えるという制度ではありません。なぜなら、介護保険制度は公的な制度であるため、財源が国や地方自治体と、国民の保険料によって賄われているからです。

実際に介護保険サービスを利用するには、客観的な基準で介護が必要な状態にあると認められなければいけません。そこで行われるのが「要介護認定」です。

要介護認定では、介護保険サービスを受けたい人の心身の状態を実際に確認し、どのくらい介護が必要な状況にあるかを客観的に判断します。

要介護認定の申請ができるのは、介護保険の被保険者である40歳以上の人です。ただし、40~64歳の人の場合、介護が必要となった原因が以下の特定疾患にある人のみとなっています。

  • がん末期(回復の見込みがない状況に至ったと判断したものに限る)
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靭帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗しょう症
  • 初老期における認知症(若年性認知症)
  • パーキンソン病と関連疾患
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性の神経障害・腎症・網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

また、要介護認定は全国統一の様式および同じ基準によって判定されます。お住まいの地域によって認定に差が出ることはありません。

要介護認定の申請から介護度決定までの流れ

要介護認定を受けたいと思ったら、まずは、市町村の担当窓口か地域包括支援センターに相談しましょう。介護保険サービスの利用方法や手続きなどを教えてもらうことができます。多くの場合、そのまま要介護認定を申請する流れになるでしょう。

申請は、本人や家族の他にも、包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーや介護保険施設が代行して申請することもできます。また、介護申請には費用は掛かりませんのでご安心ください。

申請する際には、まず「要支援・要介護認定申請書」「介護保険被保険者証」が必要です。申請書は窓口で記入することもできますし、インターネットでダウンロードして事前に記入してから持参することも可能です。

次に必要なのが、「個人番号がわかる書類」「身元を確認できる免許証などの書類」です。これらに加え、代理申請の場合には申請者の印鑑も必要となります。

なお、40~64歳の人が申請する場合には、介護保険被保険者証の代わりに「健康保険被保険者証」が必要なので、忘れないようにしましょう。

また、忘れてはいけないのが、主治医意見書です。申請時には必要ありませんが、要介護認定の審査で必ず必要となります。主治医の診察を受け意見書を書いてもらってください。もし、主治医がいない場合には、申請時に窓口で相談しましょう。自治体が指定する医師を紹介してくれます。

なお、意見書は主治医から直接自治体に送られますので、申請者が提出する必要はありません。

申請が受け付けられると、各市町村の介護認定調査員が実際に自宅などを訪問して調査を行います。この調査を元にコンピューターによる一次判定が行われ、二次判定に持ち込まれます。

二次判定では、一次判定と主治医意見書に食い違いがないかの確認をします。そして、市町村による介護認定審査会で要支援・要介護度が最終的に決まります。

認定調査ではどんなことが聞かれる?

要介護認定の申請をすると、介護認定調査員が実際の様子を確認するため、調査に訪れます。調査の日程は、事前に電話でお互いの予定を調整します。同席を希望する際には、その旨を再度伝えておくと調査もスムーズに進むことでしょう。

調査では、普段の生活の様子を調査するため、基本的には自宅で行います。ただし、入院している場合は病院で、施設入所している場合には施設での調査となります。

認定調査で確認されるのは、大きく分けて「概況調査」「基本調査」の二つです。それぞれについて細かく見ていきましょう。

概況調査

概況調査では、対象者の以下のような基本的な情報の聞き取りが行われます。

  • 氏名
  • 住所
  • 連絡先
  • 家族構成
  • 住宅環境
  • 過去も含めた病歴

また、現在のサービス利用状況についても聞かれます。新規申請の場合には、介護保険サービスは受けていませんが、配食サービスなどの保険外サービスを利用している時には調査員に伝えておきましょう。

基本調査

基本調査では、対象者の心身の状態や日常生活の状況を聞き取ります。調査の内容は次の6項目に分かれています。

身体機能・起居動作 生活機能 認知機能
精神・行動障害 社会生活への適応 14日以内に受けた医療

このうち「身体機能・起居動作」には実際に動作確認が行われる項目があります。普段の様子を確認する調査ですので、無理はせずいつも通りの動作を行うようにしましょう。

認定調査の時に気を付けることとは?

認定調査は、質問等により対象者の心身状況を判断します。

今の状況をしっかりと伝えるためには、まず質問には本人が答えるようにしましょう。初めから家族が答えてしまうと、質問によっては正確な判断ができないことがありますので、注意してください。

また、できる限り家族が立ち会うようにしましょう。同席していれば、具体的な内容を伝えることができます。調査員に現状を伝える時は、ありのままの状態を説明しましょう。決して、誇張することのないようにしてください。

もし、立ち合いが難しいけれども伝えたいことがある場合には、その旨を申請書に書き込むことをおすすめします。なぜなら、本人の様子と申請書の内容に違いがあった場合には、調査員が電話等で確認することがあるからです。

要介護度の認定見直しはできる?

要介護認定の有効期限は原則6~12カ月、最長でも24カ月となっています。

基本的には、有効期限が近付いたら更新申請をし、再度認定調査を受けます。しかし、途中で心身の状況が大きく変化することもあるでしょう。そのような場合には、有効期限を待たずして変更申請をすることができます。

急に歩行ができなくなったり、認知症の症状が進んだ時などには、すぐにケアマネジャーに相談し、変更申請を行いましょう。

また、実際に出た判定結果に不服があった場合にも、区分変更を申請することができます。ただし、不服申し立ての場合には判定結果を知った翌日から60日以内に申請しなくてはいけません。

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まとめ

介護保険制度は、介護が必要な高齢者を社会全体で支える仕組みです。

認定の申請や調査は、やってみるととても簡単です。また、わからないことがあっても、市町村の窓口などで丁寧に答えてもらうことができるでしょう。

介護が必要な人だけでなく、介護をする人の負担を減らすためにも、要介護認定を受けてください。そうすれば、お互いに無理のない生活を送ることができるでしょう。

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【監修】池原充子(終活専門相談員)

池原充子

これまでの略歴

身元保証 課程修了
エンディングノート講師 課程修了
遺言作成講師 課程修了
認知症サポーター 課程修了

兵庫県尼崎市出身
京都外国語大学中国語学科卒

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