終活コラム "遺産相続は誰にどのタイミングで相談するがいいか?"

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遺産相続は「私には関係ない」?

遺産相続は誰にどのタイミングで相談するがいいか?01

遺産相続とは、亡くなった人が生前に所有していた財産を、遺された者が受け継ぐことです。

亡くなった人を被相続人、財産を相続する人を相続人といいます。

遺産を誰が相続するかは、被相続人の遺言がある場合はそれに従うケースが多く、なければ法定相続人同士で遺産分割協議が行われます。

ただし、相続人となれない法律上の事由(欠格事由)が発覚した場合や、相続を放棄した場合は相続人になりません。

多くの人が「関係ない」と考える理由

多くの人は、「遺産相続の準備なんて自分には関係ない」と考えてしまいがちです。

その理由は、「私には遺産が多くないから、争いなんて起こるはずがない」と思っていること。小説やドラマの話では何億という遺産を巡る骨肉の争いをテーマにすることがあるため、世間的にこのような認識が広がっているのかも知れません。

また、「遺産が多くなければ税金もかからないから準備は要らない」と考える人もいます。

確かに相続税には、「基礎控除額」といって、3,000万円+600万円✕法定相続人の数までの相続財産は非課税です。

また、被相続人の配偶者が相続する分については、「配偶者の税額軽減」という方法があり、最終的には1億6,000万円まで、それを超えても同人の法定相続分以下であれば、相続税は非課税となります。

そのため、多くの人が「私の相続財産には税金も関係ないから、準備は要らない」「夫・妻に相続させるから関係ない」などと思い込んでしまうのです。

遺産相続は生前準備が必要

どのような場合でも、遺産相続については必ず生前に準備しましょう。

その理由は、次のとおりです。

そもそも「遺産が多くない」は本当?

相続財産とは、預貯金や住んでいる家しか対象にならないと思っていないでしょうか。

「財産が多くないから遺産相続の準備は必要ない」という人の中には、そもそも何が相続財産か判断できていない場合があります。

たとえば預貯金や家以外にも、不動産や借地権、有価証券、事業用の財産、車両、宝石や骨董品、配当金を受け取る権利など、有形、無形を問わず、相続財産には様々なものが対象になります。

これらをきちんと理解して整理すると、思っていた以上に財産が多い場合があるのです。

また「あの土地はかなり前に安く買ったから価値がない」と思い込んでいても、土地の評価に買値は関係なく、法律で決めた方法でしか計算することができません。

「財産が多くないから遺産相続の準備は必要ない」と自己判断で決め付けてしまうと、そもそも前提である財産の算定方法が間違っている可能性があるのです。

調停・裁判成立の約75%が遺産総額5,000万円以下

平成28年度の司法統計によると、遺産分割事件のうち審判や調停が成立した件数は7,485件(分割しないとしたケースを除く)です。

このうち、争われた遺産総額の内訳を見ると、

  • 1,000万円以下 2,476件
  • 1,000万円超え5,000万円以下 3,177件
  • 5,000万円超え1億円以下 914件
  • 1億円超え5億円以下 538件
  • 5億円を超える 42件
  • その他338件

で、何と約75%が遺産総額5,000万円以下という結果でした。

もちろん、財産を沢山相続する人が単に少ないだけという見方もできます。

しかし、このデータから確実に言えることは、遺産が多くないから争いが起こらないという考えは間違いということです。

親族の関係が悪くなる

遺産相続の生前準備をしていなければ、当然、誰がどの財産をもらうか決まっていません。しかし相続人には一定の期待があります。

「家督を継いだのは私」「介護をしたのは私」「妹は生前に家を買ってもらっているからダメ」など、誰が多くもらう権利があるか、そしてもらう権利がないかということについて、法律では割り切れない感情が生まれるものです。

生前にどの財産を誰に相続するか何一つ準備せず、全て遺族に委ねてしまうと、不必要な争いをさせてしまい、相続をきっかけに絶縁するということも起こり得ます。

税金が多くかかることも

相続税は、遺産総額が基礎控除額以下であれば発生しません。

しかし何が遺産総額の対象となるか、それぞれいくらで評価されるかは、専門家に相談しなければ計算が難しいものもあります。

もし基礎控除額を超える場合は、生前贈与などの対策で、相続財産を基礎控除額以下に減額させることも可能ですが、生前に準備をしなければこの対策もできません。

また、基礎控除額を超えている場合、配偶者の税額軽減を利用して全額相続させればいいというのも、実はデメリットがあります。

配偶者に全額相続させた場合、相続税法の課税の仕組みにより、その配偶者が死亡した際に発生する二次相続で、子らが支払う相続税額がかえって多くなる場合があるのです。

また、配偶者の税額軽減を利用して無税となった場合でも、通常の相続税申告と同様に、10ヶ月以内の申告・納税義務が発生することにも注意しましょう。

遺産相続に必要な生前準備とは

遺産相続は誰にどのタイミングで相談するがいいか?03

それでは遺産相続でどのような準備が効果的か、具体例をご紹介します。

相続財産目録を作成する

相続財産目録とは、相続財産の一覧表です。

通常は、相続発生後に相続税の計算のため、あるいは財産の種類が多い場合の遺産分割を行う際に作成するものですが、できれば、生前に将来被相続人となる本人が準備しておくことが理想です。

相続財産目録は、財産の把握、相続税対策など様々な目的で役立ちますが、一番大切な目的は、遺族の遺産分割をスムーズに行うことにあります。

被相続人の遺品を整理しながら財産目録を作成することは、悲しみに暮れる遺族にとって酷な作業です。

そこで、財産の内容を一番よくわかっている本人が一覧表にしておけば、遺族の負担を大きく減らしてあげることができます。

相続税対策を行う

相続財産の内容から、基礎控除額を超えることが見込まれる場合は、贈与税の基礎控除額を利用した暦年贈与など、生前贈与による節税対策が効果的です。

また、二次相続まで見越した相続の方法も、家族構成からシミュレーションしておくとよいでしょう。

遺言書を作成する

遺言書では、相続財産の取り分や具体的な財産を指定して任意の相手に相続させることができます。

親族それぞれの立場を理解し、遺言書を作成できるのは、生前の被相続人だけですので、争いが予想される場合は、必ず生前に遺言書を作成しましょう。

遺産相続の相談は専門家へ

相続財産目録の作成や生前贈与などの節税策は専門家に相談しましょう。

何が相続財産になるのか、また相続税対策は、知識がないとなかなか一人で答えを見つけるのは大変です。

特に遺言書については、有効となるための要件が複数あり、知識がないまま作成すると無効とされる場合があります。

万が一、後から遺言書の形式に不備があり無効だとわかった場合、遺族のさらなる争いを生むことにも繋がるため、遺言書の作成もまずは専門家に相談しましょう。

それでは、遺産相続の相談ができる機関をご紹介します。

  • 士業(弁護士、税理士、司法書士)

一般的に、弁護士は、事件がらみ(相続人の特定、相続財産分与、遺言書の検認等)、弁護士はそもそも”予防”のたぐいは苦手です。弁護士が活躍できるのは、事件が起こってからです。弁護士報酬をみれば解ります。

司法書士は、原則、書類作成に熟知しており、相続にからむことも多く、熟練司法書士は、変更登記などの相続手続きに精通している人も多くいます。ただし税務相談はできません。

税理士は本来であれば相続税務申告のプロですが、相続税務を経験している税理士が少ないことがマイナスです。税理士になって現役を引退するまで相続を経験していない税理士も多くいます。

  • 民間のプロフェッショナル

相続のプロとして、相続アドバイザーやファイナンシャルプランナーがいます。いずれも民間資格のため、たとえば税務申告など個別の法律事務を扱うことはできませんが、相続に関する様々な知識を総合的に有しているため、相談者のニーズに合わせた多角的なアドバイスが期待できます。

それぞれの専門家を当たって断片的な解決策を得るより、総合的なアドバイスが得たい場合に有効です。

また、専門家と提携している場合も多いため、適切な窓口に繋いでもらうこともできます。

  • 公的機関

公的機関にも、相続に窓口があります。公的機関は無料で利用できることにメリットがありますが、利用時間は主に平日に限られてしまいます。また、あくまで公務という平等なサービスでの相談対応ですから、どこまで相談者の立場を推し量って実のある回答をしてくれるかは、担当者の裁量によるところが大きくなります。

  • 税務署

税務署では、相続税の申告に関する個別相談に応じてもらえます。
どのような財産を申告しなければならないか、評価額の計算はどうすればいいか、いくらまでなら基礎控除額の範囲内かなど、正確な回答を得られる点にメリットがあります。電話相談窓口のほか、税務署に行って対面相談することも可能です。

  • 法テラス

法テラスは日本司法支援センターによる無料の法律相談サービスです。電話相談のほか、地域によっては無料法律相談会を定期的に開催し、弁護士等に相談できる機会を設けています。

  • 家庭裁判所

家庭裁判所では、家事事件に関する相談を広く受けてくれます。遺産分割事件に係る調停や審判を申し立てるための手続きのほか、相続放棄の方法や遺言書の検認に関する手続きなどを教えてもらえます。

  • 公証人役場

遺言書は自分1人で作成する方法のほか、公正証書遺言や秘密証書遺言といって公証人が関わる形式で作成することが可能です。公証人役場では、公正証書遺言や秘密証書遺言の作成について相談することができます。

 

国税OB税理士とは?
相続税という河を挟んで、こちら側にいるのが、相続人、弁護士、司法書士、税理士であるのに対し、反対側にいるのが唯一国税庁で、相続税申告の判定をしており定年退職したのが”国税OB税理士”です。いわば、相続税申告の”模範解答”です。
そこには、まず適正な相続税課税、申告の適格性チェック、また一方不正発見、不正排除など、相続税申告に関するあらゆる点を熟知しています。

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