【遺体管理人って、なに?】家族の願いをかなえる究極のグリーフケアがここに!みんな、終活一年生
【遺体管理人って、なに?】家族の願いをかなえる究極のグリーフケアがここに!
私は、終活プロデューサー(終活P)という仕事柄、一般の方がまず知り合うことのない人とつながることがあります。今日は遺体管理人の方から貴重なお話を聞いたので、ご紹介したいと思います。沖縄で、株式会社おもかげという遺体管理の専門会社を立ち上げている嘉陽果林さんです。
カリンさんは、今まで約4000人に及ぶご遺体を管理、修復されていて、その技術が凄いこともさることながら、注目すべきは、その人柄。とにかくご遺体への愛情、尊敬の念がハンパない。本当に人として最後まで尊厳を保ったまま、次の世界へ旅立たれるお手伝いをする”黒子”に徹する姿勢が凄まじいのです。
遺体が綺麗な状態でいられるのは、最大24時間まで
カリンさんのお話で印象に残っているのは、これ↓↓
「ご遺体が綺麗な状態でいられるのは、どんな美人の女優さんでも、鍛え抜かれたアスリートでも、24時間まで。その後は、どんどん腐敗が進んでいきます。」悲しいことに、人は亡くなると、どんどん劣化(腐敗)します。劣化を止める方法としては、エンバーミングがありますが、日本ではまだ「ナニそれ?」と言われるぐらい浸透していません。しかも、高額。
- 大切な人の死を、家族はなかなか受け入れられない。
- それに反して、ご遺体はどんどん劣化していく。
目の前で、大切な人が傷んでいくのをただ見守るしかない家族の悲しみは、はかり知れません。まして、損傷の激しい事故や災害などでお亡くなりになった場合、最後の印象があまりにも辛すぎで、トラウマとなってしまう家族もいる。
それを、生前の綺麗な状態を保ったまま、傷や損傷も生前の姿にできるだけ戻し近づけつつ、次の世界へ旅立つまで見守りましょう、というのが、遺体管理人のカリンさんのお仕事です。
それって、納棺師?とおっしゃる方、さすが!スルドイですね。実はカリンさん、納棺師のお仕事もされていました。しかし映画「おくりびと」が有名になってしまった今、納棺師のお仕事そのものがフォーカスされてしまい、主役であるはずのご遺体が、納棺師の引き立て役となってしまう事に違和感を感じ始めたのだとか。そこで自ら遺体管理会社を設立し、ご遺体を通じて遺族のグリーフケアを行う、「スーパー”黒子”役」を担われることにしたそうなんです。
あの世に行くまでは、何度でも、お色直しができる
結婚式をした人、参加した人は、「花嫁さんのお色直し」タイムがあることをご存知かと思います。ウェディングドレス、白無垢、打掛、ドレスなど、色々お着換えをされて、そのたびに写真をパシャパシャと撮られますよね。これって、結婚式では、新郎新婦が主役だからですよね?
だったら、お亡くなりになったご本人が次の世界へ旅立たれるまでの間、お色直ししても、いいんじゃないですか?だって、主役なんだし。ご遺族の中には、何を着せていいのか最後まで悩んでいる方も少なくないそうです。
- 洋装にするのか、和装にするのか。
- スーツ?ドレス?普段着?一張羅?
決められないなら、お色直ししちゃいません?という驚きの発想と提案が、カリンさんからでてくるんですよ、これが。遺族からすると、「そ、そんなこと、できるんですかっ?」って感じなんですが、できるんですって。もう、ビックリです。
庶民の私には、そんな発想すらなかったです。セレブでも、お金持ちでもなくても、希望すればできますよ、とのこと。遺族からすると、「ああ、あの時、やっぱりこれを着せてあげればよかったなぁ~」という後悔が一つなくなるってことは、どれだけ心の安らぎにつながることか。究極のグリーフケアがここにあります。
まだまだ驚愕の新事実がいっぱいあるのですが、遺族は、いろいろ諦めなくてもいい。という事が、なによりのグリーフケアであり、希望でもあります。そんな弔い方がある現代に生きている私たちは、もしかしたらすごく幸せで恵まれているのかもしれないですね。
ということで、最後に着たい衣装(!)があるなら、ご家族と話し合ってみてはいかがでしょうか?全部の葬儀社でできるわけではない、とカリンさんもおっしゃってますが、できるだけ遺族の希望を叶えたい、という気持ちの葬送スタッフも少なからずいらっしゃるという事ですよ。そして、その気持ちをエンディングノートに書き留めておくことを忘れずに。気が変われば、書き直せばいいので、気軽に書きましょうね。
有料会員限定に関連する記事

【ひと味違う沖縄の葬送事情】弔い方に正解はあるのか?先祖供養とは?【後編】 みんな、終活一年生
[作成日]2023/11/26

【ひと味違う沖縄の葬送事情】弔い方に正解はあるのか?先祖供養とは?【前編】 みんな、終活一年生
[作成日]2023/11/19

【ドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」あなたなら、手術同意書にサインできますか?】 みんな、終活一年生
[作成日]2023/11/12

【「100%の人生だったよね」と語り継がれる死に方】って、どんな死に方?!異国で急死の顛末は?! みんな、終活一年生
[作成日]2023/11/05

【40代以上の64.4%が「終活とは部屋の片づけ・不要品処分」と回答。意外な終活意識調査の結果とは? みんな、終活一年生
[作成日]2023/10/30

【すっかりスタンダード化した家族葬】葬儀後マジで知らない人が家に押し寄せてきた!(実話)【後編】 みんな、終活一年生
[作成日]2023/10/22