【もし亡くなった方の口座がどこにあるかわからない】みんな、終活一年生

【もし亡くなった方の口座がどこにあるかわからない】今週の終活ウォーミングアップ

今週は、「もし亡くなった方の口座がどこにあるかわからない」という場合の対応についてお話します。もし、あなたのお父さまや、お母さまがお亡くなりになって、どこの銀行にお金を預けていたかわからない、という場合、あなたなら、どうしますか?

「死亡届を出せば、役所から銀行に連絡が行くから、銀行からうちに確認の電話があるんじゃない?」 → 役所から銀行へ死亡に関する連絡はありません!

「親父は、貯金なんてないよ、って言ってたから、銀行口座なんてないと思うよ」 → それ、本当ですか?年金は振込でもらっていたはずですよ?

「うちの母は銀行よりタンス預金だったから、関係ないかな」 → タンス預金の方、多いですが、公共料金の支払いは、銀行引落の可能性が高いですよ?

「台所の引き出しに入ってたのは、▲▲銀行と◆◆銀行の通帳だけだから、それ以外にはないはず」 → 通帳がないネット銀行もありますよ!

なんて声が聞こえてきますが、亡くなった方の銀行口座を調べないといけない理由が大きく分けて3つあります。

通帳、現金、印鑑

  1. 亡くなった方の遺産総額がわからないと相続に必要な遺産分割協議ができず、お金を引き出すことができない
  2. 10年以上取引がない預貯金は、「休眠口座」となり、国庫の「休眠預金等活用法」に基づいて、民間での公益的な活動の支援金になる(つまり名義人の財産でなくなる)
  3. 借金があった場合、借金があったことを知ってから3か月以内に相続放棄しないと、相続人が借金を返済しないといけなくなる

金額によっては、大きな実害を被るため、預貯金口座は必ず調べて欲しいのですが、具体的にどうすればいいでしょうか?

亡くなった方の預貯金口座を調べる方法

  1. 銀行の通帳、キャッシュカードを探す
  2. 銀行からの郵便物を探す
  3. 粗品(カレンダー、メモ帳、ボールペン、サランラップ、ティッシュペーパーなど)をチェックする

通帳やキャッシュカードがあれば、必要書類を集めればいいだけなのですが、通帳やキャッシュカードがない場合は、口座があるかどうかわからないので、2か3を探して、どの銀行と取引がありそうなのか見当をつけてください。

上記1.2.3.いずれもない場合は、確定申告や、固定資産税などの税金支払の書類がどこかにありませんか?クレジットカードの請求書、携帯電話の利用明細など、銀行引落の可能性が高い書類がどこかにあるかもしれません。

銀行と関連する書類などが見つかったら、銀行に口座の照会を依頼します。その際の必要書類は、

  • 「被相続人が亡くなったことがわかる戸籍謄本(除籍謄本)」
  • 「相続人であるとわかる戸籍謄本」
  • 「相続人の身分証明書」

などです。もしメガバンクであれば、全国のどの店舗に口座があるか調べてもらうことができますが、信用金庫のような地域性の強い金融機関だと、他支店での口座の有無がわからないことが多いので、可能性のある銀行支店へ直接出向いて問い合わせる(遠方の場合、郵送でも可)しかないのが実情です。

もし、まったく銀行との関連書類がない場合、最寄りの金融機関に片っ端から問い合わせるしかないのですが、故人の住んでいる所に近い銀行支店から当たってみましょう。地方に住む高齢者の方は、ゆうちょ銀行やJA(農業協同組合)の口座を持っている可能性が高いので、そちらも優先的に問い合わせてみましょう。

これだけデジタル化された社会なのに、故人の取引先金融機関を調べる手立てとして、一か所に問い合わせればすべてわかるようなシステムが存在しません。何も手掛かりを残さずにお亡くなりになると、家族が途方に暮れるので、エンディングノートなどに、持っている金融機関の口座を明記しておくと、家族はとても助かります。銀行だけでなく、証券会社、不動産、借金(連帯保証人になっている場合はそれも明記)など、わかりやすく書いておくことがとても重要です。

お金のことは聞きにくいと思われがちですが、日頃から話しやすい雰囲気を作ってコミュニケーションをとっておくことが、もしもの時の大きな支えになりますので、縁起でもない!と怒る前に、元気なうちに笑って話をしておきましょう。

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