【デジタル遺品のこと】みんな、終活一年生

【デジタル遺品のこと】今週の終活ウォーミングアップ

今週は、「デジタル遺品」についてお話します。

「デジタル遺品」とは、家具や洋服など「実際にある物」と違い、パソコンやスマホ(スマートフォン)の中にあるデジタル情報(デジタルデータ)や、インターネット上にあるアカウントやデータの事を言います。なぜ、これらの情報を放っておくと問題があるのでしょうか?

日本国民のデジタル保有率は、なんと95%!

総務省の発表によると、「2017年の世帯における情報通信機器の保有状況」は、

  • 「モバイル端末全体」の世帯保有率 94.8%
  • 「パソコン」の世帯保有率 72.5%

とほぼ全国民がなんらかのデジタル機器を持っているという衝撃の結果がでました。年齢に限らず、今までは紙だった「お金」も含めた重要データが、急速にデジタル化されているので、終活をするのに無視できない状況になっているのです。

  • 最初の壁は、パスワード解除

あなたが今、急に亡くなったとします。家族は、葬儀をするにあたり、連絡先を探します。勤めていた会社や学校、亡くなったことを知らせる知人、友人などに連絡を取りたいのですが、もし、電話番号やメールアドレスが、パソコンかスマホの中に保存されていて、パスワードでロックされていたら、どうでしょう?家族は、パスワードを探すことができるでしょうか?

もしパスワードが分からず、ロック解除できなくて連絡先が分からなければ、家族がどれほど困るか、少し想像してみてください。

また、人が亡くなると必ず発生するのが相続です。生活に関連する諸費用の支払いが、ネット銀行の自動引き落としだったら?通帳もなく、紙の明細もなかったら、銀行の存在すらどうやって調べればいいのか、途方にくれてしまいます。家族が困るデジタル遺品は、この他にもたくさんあります。

  • 銀行のインターネット取引口座(オンラインバンキング)
  • 株や投資信託など、証券会社でのインターネット取引(特にFX(外国為替証拠金取引)の自動取引や、仮想通貨など)
  • スマホ決済、キャッシュレス決済(〇〇PAYなど)、クレジットカード情報
  • SNSなどのインターネットサービスのアカウント
  • 有料サイトや会員制サイトの利用料(ゲームやサブスクなど、一定期間定額を払って利用するサービス)
  • 写真やメール、ブログなど思い入れの深いもの

デジタル遺品を把握していないと、相続の際、家族が困るのは言うまでもなく、もし認知症になって判断能力がなくなった時や、意識不明になって、本人が操作できない状態になった時、家族がその存在を知らなければ、どうすることもできないのです。

デジタルデータは、必ずアナログ管理。これが、デジタル遺品の管理の基本です。IDやパスワードは、必ず紙に書いて保管しましょう。IDやパスワードを管理する専用のノートや、自分の代わりにIDパスワードなどを管理してくれるサービスもあります。エンディングノートのデジタル管理のページに書いておくのも一つの方法です。

もしもの際のデジタル遺品の管理方法については、次回詳しく説明します。

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