【えっ?!こんなに大変だったの?!】墓じまいの流れ&費用とは?みんな、終活一年生

【えっ?!こんなに大変だったの?!】墓じまいの流れ&費用とは?

こんにちは。終活プロデューサー(終活P)の池原充子です。「夫の地元に先祖のお墓があるけど、自分たち夫婦は別のお墓を建てたので(夫の遺骨を入れるスペースがなかった)、お墓を管理していくのが難しいので、墓じまいをしたい」 とおっしゃるエンディングノート講座の受講者さんのリクエストにお答えして、今日は墓じまいの具体的な手続きについてお話します。

墓じまいとは?

文字通り、お墓を終う(更地に戻す)こと。
*2017年に10万件を突破し、増え続けています。

墓じまいする理由は?

  • お墓を継ぐ人がいない
  • 墓参りをすることが困難(遠方、体調不良など)
  • 経済的な理由(管理費、回忌法要など)

などが主な理由です。昭和前半と比べて子供の数が少なくなっているので、墓守問題は非常に深刻になっていることはおおよそ察しがつくと思います。

墓じまいの方法

大きく分けて二通りあります。

  1. 墓の中のご遺骨を別の墓に移す(改葬)
  2. ご遺骨を合祀墓などに移し、新たな墓を作らない(墓じまい)

今あるお墓を片付ける前に、家を引っ越す時と同様に、「引っ越し先」をまず決めなければいけません。(でないと、取り出したご遺骨をどこに置くの?ってなりますよね。)

  1. 改葬の場合、(カッコ内は、引っ越し先でかかる参考費用)
    ・今の墓と同じように墓地に墓石を建てる(→約100~200万円)
    ・永代供養付の樹木葬、納骨堂などへ移す(→約50~100万円)
    ・手元に置いて供養する (→数万円)
  2. 墓じまいの場合、(カッコ内は、今のお墓から出骨後かかる参考費用)
    ・散骨する(→海洋散骨の場合、約5~30万円)
    ・合祀墓に移す(→数千円~数万円)

ご遺骨を出骨した後、どうするのか? で、かかってくる費用が大きく変わってきます。「墓守がいない」という理由であれば、新たにお墓を建てる場合、永代供養がついたお墓を選ぶと、近い将来、同じ問題が浮上するのを防ぐことができます。

1.改葬と2.墓じまいどちらのケースでも必要なのは、
(カッコ内は、かかる参考費用)

  • 行政手続
  • 墓石の撤去費用(約8~10万円/㎡)
  • 出骨作業(約4~5万円/体)
  • 法要、お布施(閉眼供養など)(約1~5万円)
  • 離壇料(檀家だった場合、寺院墓地など)(約3~20万円)

などです。お布施や離壇料については、きまった金額はなく、「お気持ちで・・・」と言われてしまうケースが多いので、悩みどころです。あくまで参考価格としてご覧くださいね。

民営墓地や寺院墓地の場合、墓石の解体作業ができる石材店が決まっているケースが多いので、勝手に業者に依頼せず、必ず、墓地管理者に確認してください。もし、1.改葬のケースであれば、新しいお墓への納骨の際、

  • 遺骨移送(約2~3万円/体)
  • 法要、お布施(開眼供養など)(約1~5万円)

などが追加で必要となります。

墓じまいの仕方

墓じまいの方針が決まったら、いよいよ実践です。具体的な手順は、以下の通り。(エータイさんのページから抜粋させていただきました。)

  1. 今の墓地管理者に墓じまいしたいと伝える
  2. 改葬先(引っ越し先)の受入証明書をもらう
  3. 今のお墓がある市町村役所で改葬許可申請書を出す
  4. 今の墓地管理者から埋葬証明書をもらう
  5. 遺骨を出骨、墓石の撤去、閉眼供養を行う
  6. 3.でもらった改葬許可書を改葬先(引っ越し先)へ出す
  7. 遺骨を納骨する(開眼供養)

リクエストいただいた受講者さんに、エンディングノート講座でこの一連の流れを説明すると、「はぁ~。これは、大変ですね。」 と、遠くを見つめておっしゃったのがとても印象的でした。 (お気持ち、ものすごくわかります。)

墓じまいは、「先祖を軽んじている」のではなく、「亡くなった方のことを大切に思うが故に、放っておいてはいけない」という強い気持ちから行う方が多いです。

  • 「罰当たり」
  • 「先祖の祟(たた)りがおきる」
  • 「先祖が泣いている」

墓じまいをしようとすると、いろんな言葉で脅してくる親せきがいるかもしれません。(私はこれを、「抵抗勢力」と呼んでいます。) 本当にそう思うなら、脅してくる方が、何とかして墓守をすればいいと思うのですが、たいていの場合、こういう方は、口だけ出して、お金も手も出しません。

お墓は、建てる時も、閉じるときも、大変な手間がかかります。「絶対、コレが正解!」というものはありませんが、ご自身がしっくりくる死生観を持つことが、「抵抗勢力」から解放されるきっかけになるかもしれません。

これからお墓を建てる方は、ご家族とよくお話をして、みんなで決めていくのがいいと思います。

エンディングノートお墓ページ

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