【これは、遺品整理のラスボス?!】家じまいの前に絶対やって欲しいコトとは? みんな、終活一年生
【これは、遺品整理のラスボス?!】家じまいの前に絶対やって欲しいコトとは?
こんにちは。終活プロデューサー(終活P)の池原充子です。Facebookの投稿で見てとても気になっていた、「キオクノキロク 家じまいを考える写真展。」(後援:一般社団法人つむぐ/相続手続支援センター関西/BUDDY株式会社)。大阪府大阪市天王寺区の應典院で開催されていたので、最終日にすべり込みました。
パンフレットの表紙にもなっている「キオクノキロク」の代表的な写真
「キオクノキロク」は、家に刻まれた家族の風景を記録する写真展で、なんと、写真家の藤田温氏が、直々に、写真の解説をしてくださいまして。 (藤田さん、お話ありがとうございました!) 藤田さんの写真から感じることは、まるで、奥からおかんがお玉をもって出てきそうな臨場感。
上の写真でも、正面のオーブントースターの奥に積まれている鍋や容器の、ロックバランシングを彷彿とさせるなんとも絶妙なバランス。藤田さんいわく、 「これ、どこの家でも、おかんがやりがちですよね?鍋とかどんどん重ねて、危ないっちゅうねん。」 「わかるー!うちでも、なんでそんな危ない置き方するん?!ってありましたよー!」 と初対面なのになぜか、めっちゃ盛り上がる。
これも写真の力なのか?! ほんとに、写真の奥でお母さんが味噌汁作ってて、写真の前から、子どもが「おかあさん、今日の晩御飯、なにー?」って聞いてきそうな雰囲気が溢れてますよね。
たった1枚の写真から、忘れていた幸せな記憶が鮮明に蘇る。たとえ家族でも、「何年も会ってないから、何を話していいかわからない」って時の強力な助っ人になるはず。 藤田さんは、「生活している人の目線を大切にしている」と。
まさに「子供の目線」「親の目線」「子どもが巣立ったあと、一人残された老親の寂しさを感じる目線」を、隅々から感じられる写真の数々。
実家にこんなん、絶対ありましたよね!
「あぁー。私も家の中の写真、撮っとけばよかったなぁー。」って、マジで、思いました。 私が生まれたのは昭和44年。子どもの頃の写真はいくつかありますが、家の中の写真って、ほとんど残ってない。
当時は、デジカメなんてなかったし、フィルムも現像代も焼き付け代も結構したので、写真を撮るタイミングって、何か特別なことがあるときだけだった。卒園式、入学式、家族旅行・・・。全部家の外の写真。 これまでの生涯で一番多くの時間を過ごしたはずの
- 部屋
- 台所
- 玄関
- お風呂
- たんすや引き出しの中
- 机
- 棚
など、生活を感じる写真がほとんど残っていない。振り返ってみると、私は、長屋の社宅暮らしだったので、取り壊しの前に必要に迫られて引っ越しし、引っ越す度に、元の家が跡形も無く、なくなっている。
これは、結構寂しいんですよね。実は。 なんとなくセンチメンタルな気分になったとき、 自分のルーツをたどるみたいな感じで振り返りたくても、 もう、そこに、自分が過ごした場所はない。
せめて写真があれば、 「あの時、ああだったよなー」 と瞬時に振り返ることができるのに、やっぱり「自分の礎がなくなってしまったような寂しさ」をどうしても感じてしまう。
人物写真ばっかじゃなくて、普段過ごしている家の、部屋の、モノの写真も一緒に残しておきたかったな。としみじみ感じました。
実家じまいを考えてる人は、片づける前に、自分で写真を撮るもよし、やみくもに写真を撮りまくっても、結局後で管理に困るかも、と思うなら、藤田さんのようなプロに写真を撮ってもらって、こんな感じの冊子にしてもらえば、もうめちゃくちゃエモい!(言葉の使い方あってるかしら?!)
他人の方が、当事者が見落としてる日常の大切な風景をちゃんと切り取ってくれるかも。
「家じまい」は、「遺品整理」のラスボスのようなもので、時間もお金も労力も莫大にかかります。相当なエネルギーが必要になる。
長く過ごした場所がなくなることは、ものすごく寂しいのだけれど、「何かが終わる」ということは、「何かが始まる」ということ。それは、人生も、家も同じ。 今の「記憶」を「記録」として残すことが、明日からしっかり生きていくことへの原動力となります。
全然ネガティブじゃなくて、むしろポジティブな事なんじゃないかと、あらためて思いました。 家じまいとなると、家の登記簿とか必要になるので、今のうちにどこにあるのか確認して、エンディングノートと一緒に置いておくといいと思います。
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