【金利よりリスクの方が高いのよ】後期高齢者になったら定期預金は解約しよう! みんな、終活一年生

【金利よりリスクの方が高いのよ】後期高齢者になったら定期預金は解約しよう!

こんにちは。右奥歯のかぶせが取れたので、左側で噛んでいたら、左側に口内炎ができてしまった、終活プロデューサー(終活P)の池原充子です。

先日登壇した京都府長岡京市セカンドライフの会様主催の終活セミナーでいただいたご質問。

京都府長岡京市セカンドライフの会

「エンディングノートには法的な効力がないというお話でしたが、遺言書を残して揉め事にしたくないので、エンディングノートに相続の希望を書いてもいいでしょうか?」

ご質問いただいたシニア男子様は、講座開始直後、「あの~。私耳が聞こえないので、前の方に行ってもいいですか?」と最前列かぶりつき席にお越しになった方。そんな状況なのに、しっかりお話聞いてくださって、ほんと、ありがたい。

このご質問、法律の専門家の皆様であれば、当然、手放しで「おっけーで~す。」 とはおっしゃらないと思うのですが、ご質問いただいた方は、「エンディングノートに法的効力がない」と理解していながらも、「遺言書は書きたくない」(遺言書でもめた経験があるのかもしれない。) という強い意思がある。

詳しく伺ってみると、「息子が三人いて、妻もいて、正月にはみんな集まるから、その時に、『このエンディングノートに相続のことを書いてあるから、遺言書は書かないから、それでもめないようにしてくれ』と伝えるから」 とおっしゃいました。

そこまで考えていらっしゃるなら、「絶対遺言書書かないと後でもめますよ!」と言い切るのは適正ではないと思いました。エンディングノートで、話し合うきっかけができるなら、それでいいと思います。

シニア男子様は、続けて、「でも、銀行の口座(凍結を解除する)は、遺言書が無いと、家族全員のなんやらがいるんですよね?定期預金とか。」 あ、よくご存じで。「なんやら」というのは、遺産分割協議書のことですね。

そこまでご存じなのに、遺言書を書きたくないという強い意思は、尊重しましょう。ですが、一点だけ。「定期預金は、是非、解約しましょう!普通預金に移しておいた方がいいって、元銀行員の方がおっしゃってましたよ。」

窓口で申し込んだ定期預金の解約ができるのは、ご本人だけ。銀行口座が凍結されたら当然使えませんが、お亡くなりになる前に、例えば認知症や、意識がなくなったり、判断能力がないと診断されてしまったら、せっかく口座にお金があるのに、必要な時に使えない という現実が待っています。

昔とは違って、定期預金と普通預金の金利差はほとんどありません。なので、「高齢になっても、まとまったお金が定期預金に入ったまま」なのは、「リスクしかない」のです。

終活には、正解がありません。その人、その時、その状況によって、「良かれと思って」やっていたことが「自分や家族を苦しめる」ことになる場合があります。だから、

  • 遺言書を残すと、かえってもめるはず
  • まとまったお金は定期預金に入れておくべき

という思い込みを手放していただきたいのです。状況や価値観は恐ろしいスピードで変化しているので、自分にとっての正解が家族にとっての正解とは限らない。自分ひとりで抱え込まず、是非、周りの人に自分の思いを話していただきたいと思います。エンディングノートは、終活のたたき台として最適ツールなので、是非手に入れてパラパラ見てみてくださいね。

本コンテンツを閲覧するには有料会員登録が必要です。
有料会員登録はこちら
有料会員の方はこちらからログインください

▲この記事をシェア

有料会員限定に関連する記事

←「終活コラム一覧」に戻る
会員登録・ログイン
終活相談窓口 いい葬儀お客様センター
電話で相談する メールで相談する LINEで相談する 会員ログイン