【親の介護は、子どもの義務なのか?】ほとんどの人が勘違いしている衝撃の事実とは?! みんな、終活一年生

【親の介護は、子どもの義務なのか?】ほとんどの人が勘違いしている衝撃の事実とは?!

こんにちは。終活プロデューサーの池原充子です。

先日たまたま目にしたこのブログを読んで、最近で一番の衝撃を受けたのが、この記述↓↓

またフィンランドも日本同様、65歳以上の高齢者が人口の1/4を占める高齢者国ですが、「子の親の扶養義務廃止」です。介護は国と自治体が行うため、親子が同居することがないそうです。よって介護のための離職や休暇もなく、子供の家庭や人生が犠牲にならないよう守られています。 出典:「親の看取りで知らずに我慢していたこと②」せの ようこ/より良い死に方のブログ

「子の親の扶養義務廃止」って、なんやねんっ!? 育ててくれた恩を親に返すのは、人間として当たり前ちゃうんかっ!! と思っていた私は、地球がひっくり返るほどの衝撃を受けました。(地球は丸いので、どうひっくり返っても、何も変わらんけど)

ちなみに、日本では、「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」民法877条1項 と民法に定められているため、「年老いた親の面倒を見ること=親の介護は、子どもの義務である」という認識が一般的です。

日本は、儒教の影響を色濃く受けているので、この法律に何の疑問も抱かない人も多いかもしれませんが、この 「子どもの義務」という社会通念が、介護離職や老々介護、介護虐待などを生み出す伏線になっているのではないかと私は思います。

親の車いすをおす娘

ちなみに、民法877条1項の扶養義務は、原則として金銭扶養(具体的には、生活費を援助したり、介護施設への入所費用を払ったりすることなど)をさし、老親を手元に引き取って面倒を見ることは扶養義務の内容として考えられていません。 それをフィンランドでは、170km/h越えの超ド級ストレートで真っ向から反対する法律があるとは。やっぱり世界は広い。知らないことがいっぱいありすぎる。

たしかに、自立心が高い国民性のフィンランドと、人とのつながり(特に血縁)を大切にする日本を単純に比較することはできません。が、世界屈指と言えるのではないかと思える日本の、ガムテープ並みに粘着力が強い親子関係を、今一度じっくり考えてみる時期が来ているのではないでしょうか?

例えば、先にご紹介した民法について、東洋経済ONLINE「親を扶養する義務」を正しく知ってますか」という記事では、扶養義務というのは、「扶養義務のある者が、自分(配偶者・子がいる場合はそれらも含みます)の社会的地位、収入等に相応した生活をしたうえで、余力のある範囲で、生活に困窮する親族を扶養する義務」であると解説されています。

つまり「無理するなよ」と。だから、「子どもである自分がやらなきゃ!」って思いこむ前に、そもそも、「親はどう思ってるか」確認したこと、ある?親は、自分の介護に関して、どう考えてるのか?直接聞いてみたこと、ありますか?まずは、そこからですよね。

「子どもだから、やらなきゃ」って気持ちはわかるけど、介護される人の気持ちも無視しちゃいけないでしょ。 そのうえで、もし、毒親的な方が、「育ててもらったんだから、あんたが自分で私の面倒見るのがあたりまえでしょ!」 ってなことを言われたら、深呼吸して、冷静に、心を込めて言いましょう。

「今の自分があるのは、親であるあなたがいるから。とても感謝しています。生んでくれて、育ててくれてありがとう。」もしかしたら、「子どもが面倒みるのは当たり前!」的なことを言う親でも、心のどこかでは難しいことがわかっていて、それでもちょっとわがまま言ってみたかっただけかもしれない。 だから、まずは、感謝の気持ちを伝える。

だって、そうですよね?親がいたから、自分がいるんですよ。 それは紛れもない事実。だから、まず心を込めてお礼を言いましょう。そのうえで、私があえて言いたいのは、「恩」は、「借金」じゃない。ということ。

親の恩というのは、仏教でも「親の大恩十種」という教えがあるほど尊いものです。しかし、親にかけてもらった手間とお金を全部記録して、それを全部親に返す、という人はいないと思います。

つまり、親の恩は、大きすぎて全部返せないのです。だから、子どもが親にすべきことは、自分にかけてもらったお金を介護で返すのではなく、

  1. 親がいるうちに、感謝の気持ちを伝え、親が喜ぶことをできる範囲でする
  2. 親から受けた恩を、次の世代を育てることに費やす

ことがいいのではないかと思います。自分に子どもがいなくても、仕事や所属する場所で、次の世代と繋がることはできる。だから、おひとりさまでも大丈夫。次世代とつながるということは、「自分が生きた証を残す」ことにもなります。

恩は借金ではないので、返そう!と躍起にならず、かけてもらった恩がいかに尊いものか、しみじみ感謝して、次の世代にどんどん繋げていきましょう!

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