【手元供養】みんな、終活一年生

【手元供養】今週の終活ウォーミングアップ

いつものように、ノープランで墓じまいの事を書いてるうちに、「墓じまいが不要な墓はないのか?!」という疑問が湧き出し、最近話題のお墓について掘り下げて始めてしまったという(苦笑)、何とも行き当たりばったりな「墓じまいシリーズ」ですが、(わりと真剣にご紹介してますよ~(^^)/)

第一回:墓じまい
第二回:樹木葬
第三回:散骨

と三週に続けてお送りしてきました。今週は、「手元供養」についてお話したいと思います。

「手元供養って、何??」的な皆さま。読んで字のごとく、手元に遺骨や遺灰を置いて供養することなんですね~。それって、大丈夫なの?!(法律的に)はい。大丈夫です。違法ではありません(断言)。 自信ありげに断言する根拠は、昭和23年に制定された「墓地埋葬法(以下、墓埋法)」です。

「埋葬とは、土に埋める事。土に埋めるなら、指定された場所に埋めないと、違法です!」と書かれている法律がありまして、そこには、「遺骨や遺灰は絶対墓に入れないといけない」という文言は書かれていないのです! (もちろん、法律なので、こんなにくだけた書き方はされてないですよ(^-^; ざっくりいうと、こんな感じの内容です)

よって、先週お話した「散骨」も、今週のお題の「手元供養」も、違法ではありませんので、ご安心を。で、なんで、「手元供養」なの?って事なんですが、ま、一言でいうと、「時代の流れ」とでも言いましょうか。(ざっくりだなぁ~)お墓って、お墓をちゃんと見守って管理してくれる人がいないと、無縁墓になってしまうので、(要は、放置プレイってことですね(-_-;)「そのままじゃ、いかんだろう!」と思われた心優しい方々が、様々なスタイルで亡くなった方を弔いたいという真摯な想いから生み出された新しい埋葬方法なんですね。

先週、先々週とご紹介した、散骨や樹木葬も、比較的新しい弔い方で、年々人気が高まってきております。特に樹木葬は女性人気が高く、散骨は男性人気が高いです(知らんけど)。統計データがないので、私の近辺調査によると、そんな感じです(汗)。どなたか調査結果をご存知でしたら、是非お知らせください!ブログで紹介させていただきます!

具体的に手元供養って、どんな感じなのかと言いますと、遺骨はそのままだとカサが大きいので、細かく砕いて遺灰にします。その遺灰を、お墓に入れずに、手元に置いておきます。

まさかジップロック(!)に入れるわけにもいかないので、リビングに飾っても違和感が全くない素敵なミニ骨壺とか、遺灰を入れて身に着ける遺灰ペンダントとか、ジュエリーにしちゃう遺灰ダイヤモンドとか、プレートにして刻印しちゃう遺灰プレートなどなど、本当にスタイリッシュに様変わりした遺灰を、日常生活スペースに置いて、日々亡くなった方を思い出す、という何よりの供養方法が、手元供養です。

今までのお墓とあまりに違う手元供養に異を唱える方もたくさんいらっしゃいます(→抵抗勢力と呼ぶ)お年を召された方、しきたりを重んじる方、世間体を気にする方などなど、「そんなことして成仏できなかったらどうするの?!」的な反対意見が噴出する恐れは、あちこちにありまして(汗)、手元供養を行う際、こういう意見にどう対応するのか、というと・・・そもそも、のお話になりますけど、「供養って、何?」ってことなんですよね。

「供養」という言葉を調べてみると、

  1. 死者を弔う事(弔うとは、死を悲しみいたむ、お悔やみを言う)
  2. 死者の冥福を祈ること
  3. 死者の霊に供え物をして死者の冥福を祈ること

などなど、色々書かれていますが、「死者の事を思って祈ること」という感じです。墓参りもせず放置するぐらいなら、亡くなった方を身近に感じて思いをはせる、という手元供養は、とても正当な弔い方法だと思いませんか?

墓参りや法要、各地域独特の決まり事のようなしきたりを重んじるあまりに、その行為自体が形式化されてしまっては、亡くなった方を思い出すというより、ただの義務的、事務的な行事になってしまいませんか?

肝心なのは、亡くなった方を思い出して偲ぶことで、その方法は人それぞれでもいいのではないかと思います。手元供養のメリット、ディメリットも見ていきましょう。

<手元供養のメリット>

  • いつも亡くなった方を身近に感じられる
  • いつでも供養できる
  • 費用が安い
  • 墓守が要らない

一般的には、四十九日を過ぎてから納骨するという流れですが、納骨せず手元に置いて供養することで、生きている人も徐々に癒されていく効果もあるかもしれません。

<手元供養のディメリット>

  • 保管方法によっては遺灰にカビが生える恐れ
  • 手元供養反対派の親族と折り合わずいざこざが起こる
  • 最後はどこかに埋葬しなければいけない

どれもかなり重要な問題ですが、手元供養をする人が亡くなった場合、残された遺灰はどうなるのか?問題が起こりますので、最終的には、どこかに埋葬するか散骨しないといけません。

多くの場合、合祀永代供養をするか(個別の墓ではなく、複数の遺骨と一緒に合同でお祀りする合祀供養)、樹木葬、散骨、元々ある墓に入れるなどの方法がとられるようです。

ただし、手元供養している遺灰をお墓に納める場合、その遺灰は誰なのか?を証明する「分骨証明書」がないと、お墓に納めることができません!

手元供養していても最終的にお墓に納める可能性がある方は、あらかじめ火葬場か、墓地の管理者に発行してもらってください。→コレ、重要!

最後に、遺骨や遺灰は、分骨すると「成仏できない」という言い伝え(都市伝説?!)がありますが、仏教を始めたお釈迦様でも、遺骨を分骨してお祀りされていますし、高野山に行けば、名だたる武将の墓がたくさん並んでいて、それぞれの武将は、高野山以外にも複数のお墓があります。

この史実からも、「お墓は一つ」でないといけないという訳ではないんだな~、弔いたいという気持ちが一番大切なんだな、と思います。

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