【成仏できないんじゃないか?!】問題は、解決できるのか?みんな、終活一年生

【成仏できないんじゃないか?!】問題は、解決できるのか?

子どもがいない夫婦は、どんな終活をするのか?今は夫婦二人でも、どちらかが先に亡くなれば、残された方は、「おひとりさま」になります。どちらかがどちらかの死後の手続きをしなければならない、という実質的&精神的負担は、計り知れないほど大きいので、元気なうちにお墓の準備をしたいという素敵なご相談がありました。

こういった様々な無料終活相談(終活サポート無料終活相談0120-432-040)を受けるのが私の仕事なので、いつものようにじっくりお話を聞いていたのですが・・・。

相談者さま(60代、男性)の希望:

  1. 去年亡くなった母の骨壺があり、一周忌も過ぎたので、早く納骨したい。
  2. 住み慣れた地元の墓地に納骨したい。お墓の目星はついている。
  3. 民営の墓地ではなく、なるべく市営の墓地がいいと母が言っていた。
  4. 母を納骨し、自分たちもいずれ同じ墓に入りたい。
    と、ここまでは、なんと明確な意思をお持ちなのだろう!と感動したのですが、次が問題。
  5. 自分たちが亡くなった後、17回忌か、33回忌法要をして、その後墓じまいをして欲しい。

というご要望が。時間はかかりましたが、請け負ってくれる方を探して、なんとかご紹介しました。が!

相談者さまは、60代。奥様も同じ。平均寿命から考えると、お二人がお亡くなりになるのは、まだ30年ほど先のことになるかもしれない。その後、17回忌か33回忌で墓じまい、というのは、もしかしたら、50年以上も先の話になりますよね。

そこまで心配する??もう自分はこの世にはいないのに??

私:お身内の方は、どなたかいらっしゃいますか?永代供養墓をご検討されたことはありますか?

相談者:甥と姪がいますが、色々あって、頼みたくないんです。永代供養墓では、回忌法要をしてもらえないので、私だけでなく、墓に入った全員が成仏できないんじゃないかなぁ、と思ってね。

なるほど。そこか。成仏できないんじゃないか問題。そして、親類関係にいざこざが残っていて、死後のことは頼みたくない。これは、正解がないですね。まさに死生観です。考え方も人それぞれなので、無理強いすることもできない。ご本人が納得できなければ、どうしようもありません。

そして結局、行きつく先は、人間関係。もし、いざこざがなければ、きっと相談者さまも甥か姪にこの件を頼んでいたかもしれません。さらに、この相談で、考えないといけないポイントが二つあります。

1.母の遺言「墓は、民営ではなく、市営がいい」

おそらくお母さまは、「金銭的な問題」と、民営墓地だと「万が一にもなくなってしまうかもしれない不安」を考えて、市営墓地がいいとおっしゃったのだと思います。しかし!市営=公営は、価格的にも民営墓地より安いため、競争率が非常に高い。つまり、「買いたくても、買えない!」という問題があります。

実際にご相談者さまが目星をつけている市営墓地は、今まで何度も抽選に外れてしまっているため、購入できなかったそうです。だから、お母さまの骨壺がまだ手元にあるんですね。親の遺言は、強く子どもの心に残ります。他の選択肢を検討する余地すら奪ってしまう。優しい性格であるがゆえに、お母さまの思いを叶えようと、市営墓地にこだわり、自分を追い込んでしまっている感じでした。

きっと、お母さまは、「もう、そこまでしなくてもいいよ。そんなに大変だって知らなかったから。ごめんね」と思っていらっしゃると思うのです。でも、他人の私の声は、なかなか届きません。

これから遺言を残そうと思っている方に伝えたい。自分の思いを伝えることはとても大切です。でも、自分の死後のことはわからない。だから、生きている人に全てを託して欲しい。

「こういう思いはあるけど、無理はしなくていいからね。あんたたちの生活を優先しなさい。お母さんの願いは、あんたたちが幸せになることだから。」

一番大事なのは、生きてる人の幸せなんだよ、無理しないで。と一言遺してくれたら、家族はどれだけ救われるかわかりません。是非、「思い」と「思いやり」を遺してあげてください。これで、家族の負担が段違いで変わります。

2.回忌法要(追善供養)をしないと、成仏しない

これは、全くうそです。デマです。お釈迦様は、全くそのようなことは言っていません。だまされないように。もしお坊さんが強くそのようなことを言い続けるのであれば、そのうち高いツボを買わされると思ってください。霊感商法と同じですよ!

そもそも、成仏とは、死んだ人のことではありません。仏に成る=悟りを開くという事です。この地球上で、悟りを開いたのは、お釈迦様一人しかいません。

一般市民は、仏教などわからないと思って、不安をあおり、不必要な供養を強要するお坊さんもいますので、くれぐれも気を付けてください。一番大切な事は、故人を思い出してあげること。心で話しかけてあげること。

お墓参りができない、線香があげられないと自分を責めずに、ときどき故人を思い出してあげてください。それが何よりの供養となります。もし、お墓や供養について、考えている事や希望があれば、是非エンディングノートに書いておいてくださいね。家族だけでなく、自分にとっても備忘録になるので。気が変わればどんどん書き直せばいいですよ。エンディングノートは下書きなので。

エンディングノートのお墓のページ

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