【遺言書があるのにモメてます】一体、どの遺言書が有効？！

本日のお題、遺言書について

遺言書は、書いたら、必ず書いていることを家族に知らせておきましょう。極端に偏った内容の遺言書を残すと、もめごとの種になるので、法定相続分ではない分割を希望するなら、事前に家族とよく話し合って、納得してもらうことがとても重要！遺言書は、法務局で保管してもらえます（3900円）ので、紛失や書き換えなどを防ぐために、積極的に利用しましょう！

先日、終活サポートの終活ご相談窓口（相談無料：0120-432-040）に遺言書についての相談がありました。

ご相談者：女性70歳、四国在住。母98歳の遺言書について（お母さま、生きていらっしゃいます！）98歳の母が遺言書を書いているのに、同居している兄嫁が遺言書を書き換えている！私も母の遺言書を持っているので、その遺言書通りの相続をしたいのだが、どうすればいいの？

兄嫁は昔から本当にひどいのよ！動けない母を追い出そうとして！「兄と結婚したのも、お金持ちだと思ったのに、人生が狂った、なんていうのよ。ひどいでしょ！」（約1時間ほど続く怒りの吐き出し・・・）いやはや、「マジですか？？」と、思わず聞き返してしまった「火サス」ばりの展開で（汗。

ご相談者様が言うには、98歳母と同居している兄夫婦が、母が数年前に書いた遺言書の内容を書き換えていて、（98歳母に直筆で書き換えさせている、という事ですね）

最初に聞いていた内容⇒「兄弟4人で平等に遺産を分ける事」と書かれていたはずが、いつの間にか、

書き換え⇒「S夫（98歳母と同居している兄）の好きなように遺産を分ける事」に書き換えられている（母の直筆で！）。同じ紙に違う内容が書かれていて、書き直した日付も、達筆な母の字で間違いなかった。

「なんですとっ！！！」

チャ～チャ～チャ～ン♪（火サスのテーマ）がとっさに私の頭に流れましたが、冷静を保ちつつ、相談者様に質問。

私：「お母さまは、しっかりお話できるご様子ですか？」

相談者様：「少し認知症の傾向がありますが、普段はしっかり話ができます。きっと兄嫁にいびられて、思ってもないこと書かされたのよ！（こんな強い口調で震えた声で話をされました）実家の土地も、株券も全部、知らないうちに兄名義に書き換えられてて（！）

相談者様：「私も母の直筆の遺言書を持ってるの。兄嫁が持ってるものより新しい日付だから、こっちの方が有効よね？？無料法律相談に聞いたら、同じ紙に、全く違う内容が書かれた遺言書なんて、無効だと思いますよ、って言われたのよ！」どんだけ遺言書書いてるん？？もう驚きしかありませんが、遺言書が氾濫しているという状況は、よろしくないですね～。

結論から言うと、有効な自筆証書遺言の場合、一番新しいものが優先されますので、もし、相談者様のおっしゃることが本当なら、相談者様の手元にある遺言書が優先されることになります。

私：「日付が一番新しいものが優先されますので、お手元の遺言書を、法務局に保管されることをお勧めします」他にもいろいろお話したのですが、相談者様は、ご自身でかなり調べられていたので、私の回答は必要なかったぐらいですが、とにかく、話を聞いてくれる人が欲しかった、というのが本音だと思います。

相談者様：「あなたは、士業の方？プロの方ですか？すごくいろいろ詳しく教えていただいて。もうこんな長い時間話を聞いてもらって、本当にすっきりしたわ。あなたは、救いの女神ね！」とご機嫌でお電話を切られました。

何はともあれ、心が軽くなったようで、よかったです。遺言書があっても、なくても、結局もめる家族は、もめます。金額ではありません！(断言)

「縁起でもない！」話を日頃から家族と共有すること。

「縁起でもない！」話を話しやすい雰囲気を作っておくこと。

終活の目的は、これに尽きると思います！

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