持ち家を相続したら手続きと評価方法を解説

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持ち家の相続手続き1:相続人を決める

持ち家を相続したら手続きと評価方法を解説01

持ち家を相続する場合の手続きの流れは、「相続人を決める」「相続登記をする」です。

被相続人(亡くなった人)名義の自宅を相続する場合、相続は

  • 遺言書
  • 法定相続分
  • 遺産分割協議

のいずれかの方法で相続人を決めます。

小規模宅地等の減額特例

誰を相続人にするかは、最終的には相続人同士の承諾があれば、どのような相続方法でも構いません。

ただし、持ち家の相続の場合はその土地について「小規模宅地等の減額特例」を適用できる場合があります。

もし相続する土地が、小規模宅地等の減額特例のうち「特定居住用宅地」の要件に該当する場合は、その評価額を8割減(330平方メートルまで)にすることができ、相続税を節税することができます。

売却するなら共同名義も有効

不動産を相続する場合、複数の相続人が共同して不動産の名義人となることも可能です。

通常は、共同名義人にすると権利関係が複雑化し、売却をするにも権利者全員の承認を得なければならないため得策ではありません。

しかしながら、家屋と敷地を共同名義にすることで、居住用財産の3,000万円の特別控除(通称マイホーム特例)の活用枠を広げることが可能です。

この特例は、一定要件の下で居住用財産を他人に売却した場合、その譲渡所得から3,000万円を控除できる特例になります。

将来的に売却する見通しがあり、かつ大きな売却益が大きく出そうなケースであれば、あえて一緒に住む人との共同名義で相続することも有効です。

必要に応じて相続税申告と納税を

相続税の申告と納税期限は、被相続人が亡くなったことを知った日(通常は亡くなった日)の翌日から10ヶ月以内です。

ただし全ての人に相続税の申告が必要になるわけではなく、その相続財産の課税価格の合計が基礎控除額以下であれば、相続税の申告は必要ありません。

基礎控除額とは、3,000万円+法定相続人の数×600万円です。

持ち家を相続した場合は、その家屋と土地のそれぞれの評価額が課税価格に算入されます。

他にも、預貯金や有価証券などの財産価格と合計し、被相続人が支払うことが確定している債務(被相続人名義のローン残高、医療費の未払い金など)を差し引いた金額が、課税価格の合計です。

この金額が基礎控除額以下であれば、相続税申告の必要はありません。

ただし、小規模宅地等の減額特例を使用して評価額が減額された場合は、相続税申告が必要となります。

住宅ローンが残っていたら保険会社に連絡を

被相続人名義の借金がある場合、相続をするとその借金も相続人が負わなければなりません。

ただし持ち家の相続で住宅ローンがある場合は、まず被相続人が「団体信用生命保険」に加入していないか確認しましょう。

団体信用生命保険とは住宅ローンを借入れる際に加入することが多い生命保険で、契約者が死亡した際に残債を保険金と相殺できるように設定されています。

したがって住宅ローンがある場合は、まずは保険証券を探し、保険会社に連絡して契約者が亡くなったことを伝えましょう。

団体信用生命保険の加入の有無で、相続財産の課税価格も変わってくるため、できれば生前に確認しておくことが望ましいです。

持ち家の相続手続き2:相続登記をする

持ち家を相続したら手続きと評価方法を解説02

相続人が決まったら、相続登記を行います。

相続登記とは、被相続人名義の不動産を相続人名義に変更する手続きのことです。

登記をしなければ、その土地の所有権を第三者に対抗できないことや、次に相続登記が必要な時に権利関係が複雑化していて登記が困難になることなどの不都合が生じます。

登記の手続きは、相続人が行っても構いませんし、司法書士に委任することも可能です。

法務局に必要書類を提出することで行うことができます。

持ち家の相続税評価額

持ち家を相続した場合の相続税評価額は、家屋と土地で別々に計算します。

家屋の評価額

家屋の評価額は、「固定資産税評価額×1.0」で計算されます。

固定資産税評価額とは、建築費用の概ね5割ほどが目安と言われますが、年数による劣化に伴い、築年数が古いものほど評価額は低くなります。

正確な評価額は、市町村が発行する「固定資産税の課税明細書」や「固定資産評価証明書」で確認が必要です。

固定資産税の評価額は、3年に1度、1月1日を基準に評価替えが行われますが、市町村によっては毎年評価替えを行うところもあります。

土地の評価額

土地の評価方法には、

  • 路線価方式
  • 倍率方式

の2つがあります。

その土地の面する路線に相続税路線価が付されていれば路線価方式、路線価がなければ倍率方式を適用して評価します。

路線価と倍率は、ともに国税庁の路線価図・評価倍率表で確認できます。

路線価方式の計算方法

路線価とは相続税や贈与税を計算するために国税庁が算出した道路の価値です。

公示価格(売買の目安となる価格)の80%を目安に設定されています。

路線価方式では、その土地が接している路線の価値に、その土地の地積をかけて計算しますが、

  • 複数の路線に面した土地
  • その土地の形状や向き
  • 用途地域の種類

などによる補整率が加わるため、専門知識がない状態で正確に計算することは困難です。 計算が難しいのではなく、どの補正率を適用すべきかの判定が悩むところになります。 路線価方式で評価額を計算するには、【相続の窓口】にお気軽に相談ください。

倍率方式の計算方法

路線価の地名に表示がない場合は、倍率方式を使用します。

倍率方式とは、「評価倍率表」に記載された倍率を、その土地の固定資産税評価額にかけて計算します。

土地の固定資産税評価額も、家屋と同様に市町村が算定するものですので、市町村が発行する「固定資産税の課税明細書」「固定資産評価証明書」で確認することになります。

土地の固定資産税評価額の目安は、家屋とは異なり、公示価格の70%です。年数による劣化はありません。

借地権に注意
被相続人の持ち家と思っていても、土地、家屋それぞれの所有者が被相続人でない場合があります。 もし被相続人が土地あるいは家屋を、使用料を支払って賃貸している場合は、その借地権や借家権の評価を行わなければなりません。 借地権・借家権の評価額は、所有権に基づく評価額よりも当然下がります。

まとめ

持ち家の相続は【相続の窓口】

持ち家の相続については、2019年7月からは、配偶者への持ち家の生前贈与が相続財産に持戻しされなくなる改正が、2020年4月からは配偶者居住権の改正がスタートします。

今後、配偶者に持ち家を譲りたい場合は、法改正を含めて検討しなければなりません。

また、小規模宅地の減額特例の適用や評価額の計算なども含め、持ち家の相続は、一度専門家に相談しましょう。

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