終活イベントは、人生の最後に向けて準備をするために必要な知識を得たり、体験したりできる場所です。葬儀社が主催する模擬葬儀や入棺体験(実際に棺へ入ってみる体験)、石材店による霊園見学、写真館の遺影撮影会、お金の専門家による老後資金作りのセミナー、終活の専門家によるエンディングノートや遺言の書き方セミナーなどがあります。
この記事では、終活イベントに興味があっても見つけ方が分からない方向けに、終活イベントの探し方を解説します。また、終活イベントを体験した後の活用法についてもご案内するので、体験の活かし方が分からないと悩む方も必読の内容です。
終活イベントの見つけ方と活用法
終活イベントの情報はどこで見つかる?

終活イベントの情報は、さまざまな場所で見つかります。以下7つの場所で見つかりやすいので、自宅やお出かけ先で、ぜひ注目してください。
新聞やフリーペーパーの折り込みチラシ
新聞を購読している人は折り込みチラシに注目しましょう。新聞の購読層は高齢の 方が多いため、イベントを行う企業等が「読者の目に触れてほしい」と終活イベントについてのチラシをつくり、新聞販売店に折り込みを依頼するケースがあります。
地元紙であれば新聞広告として終活イベントのお知らせがある場合もあるため、広告にも目を通しましょう。 なお、地域で発行されているフリーペーパーにも、終活イベント情報が掲載されたチラシが折り込まれていたり、フリーペーパーの誌面に掲載されていたりすることがあります。自宅の郵便受けにポスティングされる冊子や、お店に置いてあるフリーペーパーを確認しましょう。
市区町村の広報誌
広報誌のイベント情報に企業広告が載ることはあまりありませんが、お金の専門家による年金についてのセミナーや、終活の専門家によるエンディングノートのセミナー、士業による遺言の書き方セミナーについての情報が掲載されている場合があります。画像やイラストがなかったり、1~2行のみの短い文面だったりするので見逃さないようにしましょう。
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終活系雑誌
書店やインターネットで販売されている終活をテーマとした雑誌には、都市部の広い会場で行われるような、大きいイベントの情報が載っている場合があります。たくさんの企業が集まる大がかりなイベントに行ってみたいと考えている場合は、特に注目しましょう。
葬儀社の立て看板
いつもなら「○○家式場」などと書かれている葬儀社の案内板に、終活イベントの告知がなされる場合が多々あります。模擬葬儀、入棺体験、遺影撮影会、人形供養などが主なものです。
石材店のノボリ
石材店のノボリをよく見ると、「終活相談会開催」などと書かれている場合があります。多くはお墓についての相談を承る場ですが、お墓以外の知識を身につけた終活相談員がいる場合もあります。
病院の掲示
病院内の掲示物をよく見ると、年金保険や介護についてのセミナーや、相談会の情報が掲示されていることがあります。葬儀やお墓ではなく、亡くなる前のケアについて知りたい方は特に注目しましょう。
公共施設のパンフレットスタンド
市区町村の役所や図書館など、公共施設の入口付近にはパンフレットスタンドが備え付けられていることがよくあります。その中に、終活セミナー等のチラシが挟み込まれている場合があるため、よく探してみましょう。
企業ではなくNPO法人などが行っているセミナーの情報が多いため、イベントの場で何らかのサービスについて勧誘を受ける心配がなく安心です。
終活イベントの活用法
終活イベントに参加したら、ぜひご自身の終活に活用してください。具体的には、次のような活用法があります。
エンディングノートに反映させる
エンディングノートについてのセミナーはもちろんのこと、葬儀の体験、霊園見学、遺影撮影会、お金についてのセミナーなど、全ての終活イベントはエンディングノートに反映させられます。「葬儀は無宗教がいい」「この霊園が素敵」「遺影が決まった」など、生まれた要望や決まったことをエンディングノートに書き付けましょう。
遺言を書いてみる
遺言の書き方セミナーへ参加したら、実際に遺言を書いてみるのがおすすめです。手書きで作成する自筆証書遺言は、紙とペン、印鑑さえあれば作成できます。まだ本格的な遺言を作る気分になれなくても、練習のつもりで書いてみると自分の希望を改めて確認できます。また、遺産相続に関する問題点を見つける契機にもなります。
家族との会話の糸口にする
「家族と終活の話をしたいけれど、どう切り出せば良いか分からない」と悩む人は、あくまで今日行ってきたイベントの話として話題に出してみましょう。そのまま、介護や葬儀、お墓など気になっていたことを家族間で話し合うきっかけになります。
遺影写真を撮影する
終活セミナーで遺影写真を撮影するコツを聞いたなら、さっそく撮影してみましょう。ふだんの何気ない写真を撮影するときに「もしかしたら遺影になるかも」と意識して、セミナーで教わったことを実践するのもおすすめです。
自身だけでなく家族の終活に役立てる
配偶者や親世代がいるなら、家族の終活にも役立てることを考えましょう。親と写真を撮影するときに、遺影撮影会で教わった人物を綺麗に撮影するコツを使ってみる、老後資金のプランを組んで配偶者に相談してみるなどの工夫が考えられます。また、自身が使いやすいと感じたエンディングノートを、配偶者や親世代にも勧めてみましょう。
【まとめ】チラシや広告に目を向けて
【監修】奥山晶子(終活カウンセラー、FP(2級))
これまでの略歴
葬儀業界を経験した後、出版社勤務を経て終活全般のライターへ。2012年より2年間「葬送の自由をすすめる会」理事。終活カウンセラー、FP(2級)。近著に『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』(オークラ出版)がある

これまでの略歴
葬儀業界を経験した後、出版社勤務を経て終活全般のライターへ。2012年より2年間「葬送の自由をすすめる会」理事。終活カウンセラー、FP(2級)。近著に『ゆる終活のための 親にかけたい55の言葉』(オークラ出版)がある
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