葬儀の見積書には何が書いてある?項目ごとに徹底解説

葬儀において多くの方が気になるのは、費用に関することではないでしょうか。適切な葬儀費用を知るためにはまず見積もり書の項目を確認することが大切です。

見積もり書の項目は一つずつ確認を

葬儀の見積書には何が書いてある?項目ごとに徹底解説01

いざお葬式を執り行う前には、必ず葬儀社のスタッフと式の内容を打ち合わせをします。大切な方が亡くなった後で、気持ちが落ち着かない状況では正常な判断ができない可能性もあるでしょう。中にはそういった状況につけこんで、豪華な祭壇や必要のないオプションなどを過度に勧めてくるような業者もいますので、費用の見積もりをしてもらう段階で一つ一つの項目についてしっかりと見定める必要があります。

とはいえ、葬儀は一生のうちに経験するのは多くとも2〜3回程度のもの。費用相場や用語などが分からない状態では、見積もり書だけを見ても適正であるかの判断を下すのは難しいですよね。最近ではインターネットの業者で「セット料金」という言葉を巧みに利用して、あたかも掲示している金額だけで葬儀が出来るように見せるやり方が問題視された事例もありました。

葬儀にはどのような費用が必要なのかを知っておくことで、葬儀社との事前相談や打ち合わせもスムーズに進みますので、まずは葬儀費用の中身について大枠を説明しつつ、それぞれの詳細な内訳をご説明いたします。

見積もりで注意するべき項目

内容を決めた後で、葬儀社のスタッフから実際にかかる費用の見積もりを提示されますが、基本的には上記の『祭壇及び儀式運営に関わる費用・料理、返礼品などの接待費用・その他の立替費用など』という3つの費用を中心に計上されています。

実際の見積もりをしてもらう際には、項目ごとにどの費用がどれだけかかっているのかという視点でみるということが必要になってきます。それぞれの項目ごとに、注意するべき項目と確認すべき点について詳しく挙げてみましょう。

1.祭壇及び儀式運営に関わる費用

  • プランに含まれる内容
    祭壇などに関する費用は一括してまとめたセットプランの形式をとっていることがほとんどです。また、葬儀社ごとに独自の会員制度を設けているところが多いです。祭壇、棺、骨容器、写真など、実際に必要になる物のほかにも、安置料金や1回分の寝台車料金などの費用をプランに含めているケースもあります。葬儀社によっては、どこまでの範囲を含めているのか、あるいは会員なのか、会員ではないのかによっても含まれているものが違う場合もあります。実際のパンフレットを見ながら、このプランの価格帯にはどの棺が含まれているのか、安置料金は何日分までがセットになっているのか、などは確認をしておき、不明点の無いようにしておくことが大切です。
  • 追加料金になる可能性のあるもの
    セットプランはあくまで、最低限必要な内容のものが含まれているということがほとんどです。そのため、状況によって追加料金が発生したり、オプションでお願いをするサービスなどもあります。例えば、安置料金に関しては式の日程が延びれば、一日あたり約1万円ほどの費用がかかってきます。他にも、湯灌や白装束の着付けなどをお願いするにあたっては専門の納棺師の手配が必要になるため、オプションとして別料金になるといったものになります。

2.料理、返礼品などの接待費用

  • 参列者の人数に見合った支度かどうか
    通夜の場においては、食事の席を設けることがほとんどです。その際に参列者の人数が確定していない場合、だいたいの予想の人数をもとに料理や返礼品を準備します。しかし料理に関しては、例えば100人の参列が予想されたとして、100人全員が食事の席につくということは考えにくいですよね。
    また、席についたとしても、用意されたものをきっかり1人前分召し上がるということもありません。その場合は予想される参列者の概ね6割〜7割ほどの支度で対応することをおすすめします。100人であれば60人から70人ほどの支度というわけですね。
    それでも多いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、せっかく足を運んでくれた参列者をおもてなしするという意味合いもありますので、料理が足りなくなってしまうという状況は避けなくてはなりません。ただし、不必要に大量の料理を用意することも必要ありません。
    葬儀社のスタッフから絶対にこれくらいは必要ですと一方的に言われることもありますので、ぜひ、その際はそう考えるに至った根拠を聞いてみて、必要なければ断るといった姿勢をもつことも必要です。
  • 人数の増減に応じた対応が可能かどうか
    参列者の人数を完璧に予想することは簡単ではありません。実際には想定以上の人数が来ることもありえます。その際に、料理や返礼品の追加対応などが可能かどうかということは事前に確認をしておきましょう。特に返礼品の計上方法に関しては、使用した分だけの費用計上となるのか、出た品物に関しては買い取りをしなくてはならないのか、などの確認はしておきましょう。

3.その他の立替費用など

こちらに関しては、葬儀そのものに関する費用とは違い、火葬費用や車両関係費など、必ず計上しなくてはいけない項目としてまとめられていることが多いです。

基本的には全て必要な費用となりますが、強いていうならば少人数にも関わらずマイクロバスやハイヤーなどを使用することをすすめられていないかどうか、という点に気をつけるとよいでしょう。

葬儀における固定費用と変動費用

見積もり書に記載されている葬儀費用には、固定費用と変動費用があります。固定費用とは、見積もり上で費用が一定の金額に定められているものです(プランによって価格が異なります)。一方で変動費用とは、式に参列する人数によって費用が増減するものです。以下でそれぞれの具体的な項目を挙げながら、詳しくみていきましょう。

固定費用

葬儀運営に関わる費用

棺(5万〜10万円)、祭壇(30万〜)、遺影写真(2万〜3万円)、会葬礼状(5千〜1万円)、盛り物(果物など5千円〜)、受付セット・看板類など(1万5千円〜3万円)が含まれます。実際にはこの項目一式に関してを「セット料金」としている場合が多いです。そのため、葬儀社によっては金額が明記されないこともありますのであくまで目安としてお考えください。

車両関係費

寝台車(1万5千円〜3万円)霊柩車・マイクロバス(各3万〜5万円程度)など、病院からの搬送や火葬場までの移動手段として必要な費用。他にも遺族用や宗教者の送迎用にハイヤーの手配(3万〜4万円)をする場合に計上されます。なお、これらの車両関係費はそれぞれ移動距離によって若干の変動があります。

葬儀場、火葬場に関わる費用など

火葬料(無料〜6万円程度)、収骨容器(1万〜3万円)、式場使用料(無料〜30万円程度)、火葬場の休憩室料金(1万円〜3万円)などが含まれます。料金の支払い先が葬儀社ではないため、遺族が直接火葬場などへ支払うケースもあります。

変動費用

料理、返礼品などの接待費用

通夜料理(1人あたり5千円〜)告別式の精進落とし(1人あたり4千円〜)返礼品(2千〜3千円)などが挙げられます。用意する数量によって大きく見積もり金額が変わる項目のため、予想される参列人数をもとに必要な分だけの用意をするようにしましょう。

安置料金

ドライアイスや霊安室保管料などをセットにしている場合は「○日分は含む」などとしていることもありますが、概ね1日あたり1万〜2万円程度に設定されており、火葬日までの日数によって変動します。

他場合によって必要な費用やオプション

身支度や着せ替え

故人に施すメイク(3万〜5万円)や白装束への着せ替え(3万〜5万円)などです。他にも身体の清拭や湯船に浸かってもらうような湯灌(8万〜15万)があります。必須のオプションではありませんが、最期にしっかりと身支度を整えて送ってあげたいと希望する遺族の方からは特に選ばれています。

心付け

霊柩車、マイクロバス、火葬場の職員に渡すための心付け(3千〜5千円)です。近年では渡す習慣が少なくなってきており、公営の火葬場ではお断りされるケースがほとんどです。用意する必要があるかどうかは都度葬儀社に確認するようにしましょう。

宗教者へのお礼

仏式のお葬式の場合、出仕してくれた僧侶へとお布施を渡します。葬儀社手配のお寺であれば15万〜30万程度と金額が決まっていますが、菩提寺の場合はそれよりも高くなる可能性があります。他、キリスト式や神式においても同様に牧師や神官に対してのお礼が必要です。

形式によって異なる葬儀費用

一般葬

固定費用

多くの参列者が見込まれるため、祭壇は式場のスペースを広く利用した大きめのものが選ばれたり、棺も見栄えのする布張りや彫付きのものが選ばれたりする傾向にあります。また、看板周りにも生花の装飾がされるなど、参列者の目に入る箇所に関して費用がかかっていることが多いです。他にも車両費において、火葬場への同行人数が多くなる場合などは、遺族専用のハイヤーや追加のマイクロバスが必要になる場合もあります。

変動費用

100人規模やそれ以上の一般葬になってくると、主に料理や返礼品の占める割合が高くなります。なお料理に関しては全員分ではなく、概ね予想人数の6割〜7割くらいを目安にして準備をすることが多いです。

家族葬

固定費用

親族が中心となるため、見栄えのする祭壇よりは、こじんまりとした装飾が施された祭壇などが選ばれる傾向にあります。また、親族の人数によってはマイクロバスではなく自家用車やタクシーを利用しての移動も可能なため、車両関係費の料金を抑えられるほか、火葬場での休憩室の料金などが抑えられます。

変動費用

人数が限られるため、料理や返礼品に関わる負担が少なくて済みます。他にも香典辞退などをされるケースでは、料理はお持ち帰り用の食事だけにして、返礼品の用意をしないこともあるため、ほとんど費用をかけずに済む場合もあります。

一日葬

固定費用

告別式だけのお葬式のため、家族葬と同様に豪華な祭壇などが飾られることはあまりありません。小規模な人数で執り行われることが多く、車両関係費も抑えられます。また、式場によっては1日分だけの使用料で済む場合があります。

変動費用

通夜振る舞いの支度が必要ないため、料理費用に関わる負担を減らすことができます。全ての行程が1日で終えられるため、午後の遅い時間からの開式になる場合もあり、その際は精進落としの会食も省略されることがあります。

火葬式(直葬)

固定費用

火葬場で直接お別れをする形式のため、式場周り(受付や看板など)や祭壇などの準備が必要なく、棺や遺影写真、収骨容器などの最低限の支度だけで葬儀を執り行うことができます。当然ながら車両関係費は故人を移動するための費用だけで済みますので、他の形式と比べて全体的なコストを抑えることが可能です。

変動費用

親族の中でも、ごく限られた関係しか参列しないことが多いため、料理や返礼品などを用意することはあまりありません。そのため火葬式(直葬)に関しては、見積もり上において固定費用の項目だけが計上されていることがほとんどです。

葬儀場によって費用は安くなる?

ひと昔前であれば自宅でのお葬式が一般的でしたが、現在は公営斎場、民営斎場、葬儀社が持つ会館、など様々な選択肢があります。これらの式場使用料は見積もりの項目の中では固定費用に含まれるため、もし安く使用できるところで式をおこなえば費用も抑えることができます。

それぞれの大まかな料金の目安について順番にみていきましょう。

公営斎場

式場使用料:5万〜10万円

市区町村や自治体が管理している斎場で、火葬場と併設されているところもあります。その場合、マイクロバスや霊柩車を手配する料金もかかりません。トータル費用を抑えられる反面、常に予約が埋まっているため、葬儀の日程が1週間程度延びてしまうこともあります。

民営斎場

式場使用料:15万〜30万円

企業や宗教法人が運営する斎場です。公営斎場と比べると日程の都合がつきやすく、安置料金が少なく済む場合もありますが、式場の使用料だけでみるとやや高額になってしまう傾向にあります。

葬儀社が持つ会館

式場使用料:無料〜10万円

依頼先の葬儀社でお葬式をおこなう場合にのみ使用できる葬儀場になります。大規模の葬儀社であれば、家族葬専用の小さな式場や一般葬向けの広い式場など、設備が充実しているところもあるでしょう。また、葬儀社の事前会員などに入会しておくことで、使用料が無料になったり割引が受けられるようなところもあります。

もし少しでも費用を抑えるのであれば、民営斎場ではなく公営斎場を利用する、もしくは葬儀社の事前会員になっておくことをおすすめします。

葬儀社ごとに相見積もりをしましょう

葬儀の見積もり書を見る際に、一社だけを見てもその金額や内容が妥当なものなのか判断がつきにくいものです。そのため、なるべく複数の葬儀社から見積りをもらい、比較検討をすることも重要です。最後にそうした葬儀社ごとの相見積もりをする際に気をつけるべき3つのポイントについて解説をいたします。

  1. 前提条件を同じにする
    会葬者の人数や葬儀の形式など、前提条件によって見積もり金額も大きく変動してしまいます。複数社間で比較検討をするためには、それらの条件を必ず同じにして見積もりをしてもらうようにしましょう。
  2. 基本料金やセット料金の項目を確認する
    プラン内に含まれる項目は葬儀社によっても異なります。例えば、火葬料や休憩室などをあえて見積もりから外すことで料金を安く見せようとすることも出来てしまうので、一つ一つの項目についてしっかりと確認をしておくことが重要です。
  3. 追加で発生する料金を確認する
    お葬式においては、見積もり段階では計上できない費用項目がいくつか存在します。例えば、ドリンク代や返礼品の増減分の料金などです。基本の見積もりとは別に、それらの追加料金についても事前にしっかりと確認をしておくようにしましょう。

まとめ

葬儀の見積もりは「セット料金」でまとめられることが多く、一つ一つの項目までには中々目が行き届きません。ですが、固定費用と変動費用で大まかに分類することで、自分たちの葬儀に必要なものと、そうでないものの区別がつきやすくなります。葬儀社ごとにプランも様々あるため、そうした選択基準をしっかりと持つことで、適正な見積もりをしてくれる葬儀社を見定めるようにしましょう。

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