法事・法要の時にお坊さんに渡すお布施の金額とマナー

お坊さんへのお布施は少なすぎると失礼、多すぎると家計に負担がかかります。お布施を適正な金額で上手に渡したい、そんな方に読んで欲しい記事です。

お布施のマナー

法事・法要の時にお坊さんに渡すお布施の金額とマナー01

お布施とは、読経など供養をしていただいたことに対する僧侶(お寺)への謝礼です。明確な金額は決まっておらず、僧侶に聞いても「お気持ちで結構です」など具体的な金額に触れないことが多いですが、一応の金額相場があります。

渡し方のマナー

切手盆(きってぼん)に載せてあるお布施渡す際は直接手渡しで渡すのではなく、切手盆(きってぼん)と呼ばれるお布施の封筒がちょうど入るサイズで黒塗りのお盆に載せて渡すのが一般的です。ご自宅以外で渡す際は出先に切手盆が用意されていないことも考えられます。その時は、お布施を包んできた袱紗(ふくさ)の上に載せて渡しましょう。

どちらの場合でも、僧侶から見てお布施の表書きの文字が読める向きに置いて差し出します。お盆や袱紗を畳・床の上にスライドさせて渡すのは印象が良くないので、僧侶が手の届く範囲にそっと置くように差し出しましょう。

渡すタイミングは、法事・法要が始まる前、または、終わった後です。前後どちらかにはご遺族と僧侶が顔を合わせて挨拶をするタイミングがありますので、その時に挨拶と一緒に渡します。お布施のことを含んだ挨拶の例をご紹介します。

始まる前の挨拶

「本日は○○(名前)の葬儀のためにお世話になります。こちら、どうぞお納めください。」
「本日の法要、何卒よろしくお願いいたします。どうぞお納めください。」

終わった後の挨拶

「本日はお心のこもったお勤めありがとうございました。こちら、どうぞお納めください。」
「本日の法要、ありがとうございました。ささやかではありますが、どうぞお納めくださいませ。」

ふくさに入った不祝儀袋袱紗(ふくさ)のマナー

お布施を自宅以外の場所に持って行く場合、袱紗に包んで持って行きます。お布施に限らず金封をそのままバッグやジャケットの内ポケットに入れるのは避けましょう。

法事・法要など弔事での袱紗の色は、緑、藍、鼠色です。赤や朱色の袱紗は結婚式など慶事に用いるものですので注意しましょう。紫色は弔事・慶事の両方に使えるので1枚持っておくと便利です。ただし、薄紫は慶事のみで使う色なので、両用したい場合には濃い紫を選びましょう。

袱紗は正方形で一枚布になっているタイプと、長財布のように開くと金封を入れるポケットがついているタイプがあります。どちらを使っても問題はありません。 一枚布のタイプには、何も付いていないシンプルな袱紗、包んだ後に布端を留める爪が付いている爪付き袱紗、金封を置く台が内側に付いている台付き袱紗があります。 長財布のように開くタイプは金封袱紗と呼びます。

一枚布のタイプは包み方にルールがあります。弔事と慶事で包み方が異なりますので注意しましょう。包むのが面倒な方は金封袱紗がおすすめです。 それでは、法事・法要で用いる弔事の包み方をご紹介します。

まず、袱紗の裏側を上にして4つの角が時計の12時・3時・6時・9時の位置になるように置きます。次に、お布施の表面を上にして袱紗の中央よりやや右側に置きましょう。右端の布を持ち、お布施の包みに沿うように中央に向かってたたみます。同様に下側、上側の順でたたんだら、最後に左端をたたみ、右側にはみ出した三角部分を後ろに折ります。

お金の包み方のマナー

お金の包み方は、半紙でお札を包んだ後、奉書紙で包むのが正式なマナーです。しかし、自分で無地の封筒を用意し表書きをしたり、既に表書きがプリントしてある市販の封筒を使っても問題ありません。

自分で表書きをする場合は、無地の白封筒で一重のものを用意します。郵便番号の枠があるものや封筒が二重になっているものは使えません。水引は不要です。

市販の封筒を使う場合は、中央に“お布施”や“御布施”と書かれたものを使用します。水引がプリントされているタイプもありますが、プリントの場合はあってもなくてもどちらでも構いません。

名前や金額を書く時に使用する墨の色は、通常の濃さの黒墨です。弔事では薄墨を用いる時もありますが、お布施は僧侶に対するものであり、僧侶にご不幸があったわけではないため通常の濃さの墨を使います。

表書き

仏教の場合は、封筒表面の中央・上半分に“お布施”や“御布施”と縦書きで書きます。そして、その下に名前を縦書きします。名前は、名字のみ、○○家、喪主のフルネームの3つから選んで書きます。ただし、同じ名字が多い地域では僧侶がどの方からいただいたお布施かわからなくなってしまうためフルネームで書いたほうが親切です。

中袋

直接お金を包んで表袋に入れるための袋のことです。中袋を使用せず、直接お金を包んでも構いません。また、中袋の表面に金額、裏面に住所・名前を記入しますが、記入しなくても構いません。ただし、僧侶が管理しやすくなるという面では記入したほうが親切です。中袋の表面の中央に金額を縦書きします。包む金額が10万円未満の時は“金○○圓”、10万円以上の時は“金○○圓也”と最後に“也”をつけます。金額の数字は改ざん防止のため漢数字の旧字体を使います。旧字体は壱(一)・弐(二)・参(三)・伍(五)・拾(十)です。金額の単位は、萬圓(万円)と書きます。
例)
3万円を包む   金参萬圓   
10万円を包む  金壱拾萬圓也

裏面は左下に住所、住所の左隣に名前を縦書きします。

お金の入れ方

お札はできるだけ新札を準備しましょう。弔事では新札が禁じられている場面もありますが、お布施は僧侶に対するものであり、前もって用意しておくものという意味から新札です。お札を封筒に入れる時は、お札の表面(人物が描かれている面)を上にし、取りだした時にお札の右側(人物が描いている側)が先に出てくる向きに入れます。

お布施と御車代などは別々に

お布施とは別にお渡しするお金があります。僧侶がご自分の車で会場やご自宅へいらっしゃる場合には“御車代”、会食の席を設けている際に僧侶が参加されない場合には“御膳料”をお渡しします。いずれも金額の相場は5千円~1万円です。

御車代や御膳料はお布施とは別の封筒を用意して渡します。お布施と同じ封筒で渡す方もいらっしゃいますが、何に対するお金なのか誤解を与えずに済むので別々に渡した方が無難です。

白無地の封筒を用意し、表面の中央・上半分に“御車代”、または、“御膳料”と縦書きします。その下に名前を縦書きしましょう。名前は、名字のみ、○○家、喪主のフルネームの3つから選んで書きます。お布施の時と同様に、同じ名字が多い地域ではフルネームで書いたほうが親切です。

お布施と一緒に袱紗で包み、渡す時はお布施を一番上にして下に御車代や御膳料を重ねます。重ねた封筒の文字の向きが同じ向きに揃っているように注意しましょう。

葬儀の時のお布施

法事・法要の時にお坊さんに渡すお布施の金額とマナー02

葬儀の時のお布施は、お通夜と葬儀・告別式の2日間合わせて10~60万円が目安です。金額の幅がありますが、来ていただく僧侶の人数や葬儀の規模、地域や宗派によって金額が変わります。僧侶の人数が多く、葬儀の規模が大きいほど金額は高くなります。

また、地域別に見ると関東地方が20~35万円、関西地方が20万円前後です。宗派別に見ると浄土真宗が10~30万円なのに対し、曹洞宗では20~60万円と高額になります。

戒名の時のお布施

戒名をつけていただく時もお布施が必要です。本来、戒名はお布施の金額とは関係なく、生前に地域・社会やお寺に貢献した度合いによって位が決まっていました。しかし、現在は貢献度合いも加味しながらお布施の金額によっても戒名の位が決まっている状態です。

戒名の位は宗派によって異なります。

浄土真宗では“釋”が10万円~30万円、“院釋”が50万円~です。

浄土真宗以外の宗派(浄土宗、曹洞宗、日蓮宗、真言宗、臨済宗、天台宗)では、“信士・信女”が30万円~、“居士・大姉”が50万円~、“院信士・院信女”が50~100万円、“院居士・院大姉”が100万円~です。

(日蓮宗には居士・大姉がなく、臨済宗には院信士・院信女、浄土宗には院居士・院大姉がありません。)

亡くなってすぐに戒名をいただいた場合、戒名をいただいた分の謝礼は葬儀のお布施と一緒に包みます。

法事・法要の時のお布施

法事・法要の時のお布施の金額は、大きな節目となる四九日と一周忌が最も高く3~5万円です。3回忌以降の法事・法要は1~3万円程度です。

ちなみに、“法事”と“法要”は似たような言葉ですが厳密に言うと違うものです。法要は読経などによる供養の儀式部分を指し、法事は儀式部分と儀式が終わった後の食事を含めたものを指します。

お墓にご遺骨を納骨する際に行われる納骨式のお布施は1~5万円です。納骨はいつ行っても構いませんが、ご遺族や親族が集まりやすい四十九日や年忌法要(一周忌、三回忌、七回忌、…など)と一緒に行われることが多いです。

亡くなってから始めて迎えるお盆のことを新盆、または、初盆と言います。新盆はお盆飾りの内容が特別なものになったり、親族が集まったりと盛大に行われます。そのため、新盆で僧侶をご自宅に読んで読経していただいた場合のお布施は3~5万円と通常のお盆より少し多くなります。新盆でないお盆でのお布施は5千円~1万円です。

【まとめ】

お布施の金額は決まっていないだけに、僧侶にケチだと思われたらどうしよう、自分では適度な金額だと思うけれど失礼だと思われないか、などあれこれと悩むものです。ご紹介した金額相場でも少なくて数千円、多いと数十万円の幅があるので悩むところだと思います。

お住まいの地域や菩提寺の宗派による差を金額に反映させるためには、相場の金額を考慮しつつ、やはり信頼できる人に聞いて決めるのが一番です。菩提寺にお願いする時は、今までお布施を納めてきた両親や親戚が心強い相談相手です。菩提寺がなく葬儀社に僧侶をお願いする時は、葬儀社のスタッフに聞いてみましょう。

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