【私が死んだらあの土地はどうなる？！】不動産を手放すのは超大変！

こんにちは。終活プロデューサー（終活P）の池原充子です。先日、鈴鹿市、鈴鹿市社会福祉協議会様からのご依頼で、終活講演会に登壇させていただきました。完全にコンサートホールです。

マイク渡されて「それでは、一曲どうぞ！」って言われるかと、ドキドキしてたんですが、そんなわけないやろっ！ということで、楽しく和やかに終活のお話をさせていただきました。

3月にも同じ内容の終活講演会をさせていただいたのですが、その時は会場もフラットな会議室、ハイブリッド開催で参加者は会場65名、オンライン62名でした。今回は、なんと315名！鈴鹿市の皆様の意識の高さに圧倒されてしまいました。

しかも事前申し込みではなく、「当日自由に参加してくださ～い」スタイルで、主催者の皆さんも「200人ぐらい来てくれたらなぁ～」って感じで、フタを開けるまで人数がわからないという、何ともスリリングな展開で。（いいぞ、鈴鹿市！そのおおらかさ、大好きです）

講演後も、楽屋で主催者の皆様と和やかに情報交換させていただき、さながら座談会のようでした。いやぁ～市民の皆様といい、主催者の皆様といい、非常に意識が高い！これはすなわち、「終活は他人事ではない！」と思っていらっしゃるが故だと思います。

前回同様、最後に質疑応答の時間を設け、3名様からご質問がありました。今日はその中の一つをご紹介したいと思います。

女性：北海道に土地があるんだけど、私が死んだらその土地はどうなるのでしょうか？ 北海道の土地は100坪。名義はご本人。不動産会社を何軒も当たってるが、買い手がつかない。空き家バンクにも登録してるが、なしのつぶて。固定資産税を毎年払い続けているが、私が死んだら息子たちが払わないといけないんですよね？

答え：おっしゃる通り、名義人の方が亡くなっても、土地がなくなるわけではなく、相続人が固定資産税を払わないといけないです。しかも、名義を変更せず放置しておくと、過料（いわゆる罰金）が科せられる恐れがある「相続登記を義務化する改正法」が2021年に成立してしまったので、名義変更もする必要があります。買い手がつかない場合、「タダでもいいから手放したい」というご希望であれば、インターネット上に、空き家、土地をマッチングするサービスがいくつか存在します。

そちらもご利用なさってみてはいかがでしょうか？田舎暮らしや農業をやりたい！という方が見つかるかもしれません。

3月に登壇した際も、質問があったのは、全て不動産がらみのお話でした。 皆さん、本当に切実です。 子どもがいたとしても、彼らは、地元を離れていて、戻ってくる可能性も低く、地元の不動産には魅力を感じないばかりか、むしろ 「何とかしておいて欲しい＝厄介な存在＝負動産」 という認識の人も少なくない。

土地神話を信じ、高度成長期時代を必死に働いて、夢のマイホームのために多額のローンを長年かけて払い、払い終わったからやっと財産として子供たちに残してやれる、と思っていたら、 「そんなん、いらん！」 と言われてしまう悲しさ。

これを不条理と言わずしてなんといえばいいのっ？！という悲痛な叫びが聞こえてきそうです。ちなみに、日本の持ち家率は、全国平均で61.2％。今回お邪魔した鈴鹿市は、三重県ですので、全国9位の持ち家率です。

（出典：総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」）

不動産の相続問題は、「価値観の変化」という単語だけでは片づけられない大変な問題です。後回しにしてしまうと、残された人が、本当に困る問題でもあります。ちなみに、「お墓」も同様の危険性をはらんだ問題です。 だから終活しなさい！と偉そうに叫ぶつもりは毛頭ありません。だって、 今まで信じてきたものが、「違うよ」といわれる恐怖。

築き上げてきた人生が足元から崩れ落ちるような脱力感。 だったら、もう、どうにでもなれ！と投げやりになりたい気持ち。 全部わかるから。私だって例外じゃない。 高齢者への階段、確実に一歩ずつ進んでる。 死もどこかで待っている。 見たくない現実だから目を背けてしまいたい。 でもちょっと心にトゲが刺さってるような気持ち悪さがあるから、 そーっとドアの隙間から覗くように、「終活」の文字に手を伸ばして雑誌買ってるんじゃないですか？（家政婦のミタゾノかっ？！）

「心配事の9割はおこらない」って言葉がありますが、心配してる時間って、もったいない気がするので、気になることがあるなら、誰かに吐き出すか、書き出して具現化してみましょう。終活すると、そんな心配事も意外とすんなり解決してスッキリするんですよ、これが。だから、趣味終活にしちゃいませんか？