終活セミナーの内容は?初心者が知っておきたいこと

終活セミナーの内容は講師の話を聞く座学だけではありません。棺に入る体験や通夜料理の試食などユニークなものもあります。
難しく考えずに終活セミナーへ参加してみませんか?

終活セミナーで学べる内容と体験できること

終活セミナーの内容は?初心者が知っておきたいこと01

終活セミナーではさまざまな分野のテーマを取り扱っています。

1回のセミナーで1つの分野・テーマにしぼって講演する場合と複数の分野について講演する場合があります。また、講師の話を座って聞く座学型、実際に体験ができる体験型、の2種類に分かれています。

最初に座学型の終活セミナーで学べる具体的な内容をご紹介します。どのような人におすすめなのかを合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。

お墓について

地元を離れて暮らす人が増えたことや核家族化・少子化が進んだことでお墓の在り方が変わってきています。さまざまな状況の方が安心してお墓を選べるよう埋葬方法や供養方法の選択肢が増えました。また、先祖代々のお墓が無縁墓(誰も管理する人がおらず放置されてしまうお墓)にならないよう場所を移す方も増えています。

こんな方におすすめです。

  • 永代供養とは(お墓を継ぐ人がいない、子供にお墓のことで迷惑をかけたくない方)
  • お墓・納骨堂の選び方(自分のお墓・納骨堂を購入予定の方)
  • 墓じまいとは(今あるお墓の場所を移動したい、今あるお墓を継ぐ必要のないかたちのお墓にしたい方)
  • 葬儀から納骨までのおおまかな流れ

葬儀について

これまでは自分の葬儀について希望を遺す方は少なく、葬儀の種類も限られていました。しかし、現在は少子化や核家族化が進み自分の葬儀の希望を遺す・生前契約する方が増えています。どのような葬儀があるのか、費用はどれくらいになるのか、など終活セミナーでは葬儀について広く取り扱い、より自分らしい葬儀を選ぶことができるようになっています。

こんな方におすすめです。

  • お葬式の種類(一般葬、家族葬など)
  • お葬式の費用
  • 葬儀社の選び方(自分の葬儀を葬儀社に依頼しておきたい方)

保険・お金について

病気になった時や介護が必要になった時など、どれくらいのお金が必要で今加入している保険でどれくらいが賄われるか把握できているでしょうか。加入した当時にはリスクを十分にカバーできる内容であっても、医療技術の進歩や時代の変化によってカバーする力が不十分になっている可能性があります。終活セミナーを機に見直しておきたいポイントです。

こんな方におすすめです。

  • 加入しておくと安心な保険(医療保険、ガン保険、生命保険、介護保険、個人年金保険など)(これから必要になる保険が知りたい、既に加入している保険の内容を見直したい方)
  • 家族信託(老後の財産管理を家族に託したい方)

相続について

相続はお金持ちの人だけの話だと思っていませんか?相続は1軒の持ち家も対象になります。生きている時は仲の良かった家族が自分の死後、お金のことで骨肉の争いをすることは他人事ではありません。家族の不仲を呼びよせないためにもきっちりと相続について考えておきましょう。

終活セミナーでは相続に法的な拘束力を持たせる遺言書についてや、相続税・相続争いにならないようにする方法などを教えてもらうことができます。

こんな方におすすめです。

  • 相続の対象になるものとは(相続をする必要があるかわからない方)
  • 相続争い対策(相続を予定している方)
  • 相続税対策(相続を予定している、節税したい方)
  • 遺言書とは(種類、メリット、書き方)(相続を予定している、自分で決めた相続分配を法的に執行させたい方)

エンディングノートについて

エンディングノートは家族に自分の希望を伝えたり、家族が困らないように必要な情報を書き残しておくためのノートです。

書き方にルールがなく自由に書くことができるのが魅力ですが、自由度が高いためにどう書いたら良いかわからないという方も多いです。また、家族が本当に必要な情報を的確に書き残せるかも大事なポイントになります。

終活セミナーでは自分にとっても、家族にとっても有益なエンディングノートになるよう丁寧に書き方を教えてくれます。

こんな方におすすめです。

  • エンディングノートの書き方(書き途中で行き詰まっている、これから書く予定の方)

生前整理

生前整理と普段の家の整理とでは処分するものの量に差があります。生前整理のほうがより多くのものを処分することになります。その中で捨てにくいものや自分一人では処理できないものなどの対処法を知っておくことで挫折しない生前整理ができるようになります。

こんな方におすすめです。

  • 供養をしてから処分したいものがある時の対応(亡くなった方の遺品や仏様関係の品物・思い出のものを処分したい方)
  • 大がかりな処分・解体が必要になった時の対応(大量の処分品や家屋等の解体を予定している方)

次に体験型の内容をご紹介します。

遺影写真の撮影会

遺影写真はお通夜までに準備しなければならないため家族が慌てて準備することが多いようです。家族が困らないよう、また、自分が納得のできる一枚を用意しておきましょう。また、撮影会にはプロのカメラマンを呼ぶことが多いようです。有料にはなりますが、メイクアップをしてから撮影してくれる場合もあります。

霊園の見学

ご自分のお墓を建てる霊園を探す目的で行っています。本来であれば見学したい霊園を自分で探して予約をし、自分で訪ねるのが基本です。しかし、体験型の霊園見学であれば、霊園までバスをチャーターしてくれたり、複数個所の霊園を見ることもできるので便利です。

入棺体験

棺(ひつぎ)の中で横になってみる体験です。亡くなった後のことについて想像することで、現在の終活や今後の生活について見つめ直す機会になる方もいます。

通夜・法事料理の試食会

お通夜や法事で振る舞われる料理を試食することができます。参加料が無料の場合と有料の場合がありますが、有料の場合でも通常料金よりは安価に試食ができます。葬儀の生前予約を考えている方には料理の味・ボリューム・価格の参考になる良い機会です。

終活セミナーへの参加方法とセミナーの選び方

さまざまなところで終活セミナーが開かれていますが、どのようにセミナー情報を見つけ参加すればよいのか、セミナーの選び方をご紹介します。

終活セミナー情報の探し方と参加方法

終活セミナー情報を探すには、インターネットが便利です。「終活セミナー」や「終活イベント」というキーワードで検索をすると全国各地で行われるセミナーがたくさん見つかります。お住まいの都道府県名や市町村名を合わせて検索(終活セミナー 東京)すれば、参加しやすい場所でのセミナー情報も簡単に見つけることができるでしょう。

新聞の折り込みチラシや雑誌の広告で探す方法もあります。

紙媒体での情報はゆっくりと眺められるので見やすいです。ただ、チラシや雑誌に情報を載せるには宣伝料が必要になります。その宣伝料のお金を回収するためにセミナーで自社商品などの勧誘が行われる可能性がありますので、心づもりが必要です。

参加には申し込みが必要なものと不要なものがあります。申し込み方法は電話やハガキ、ホームページからの応募などセミナーによって異なりますので確認しましょう。申し込みが必要なものは定員が決まっている場合が多く、開催日まで日にちがあるからと思っていると満席になってしまいます。できるだけ早めに申し込みを行いましょう。

セミナーは有料と無料のものがあります。こちらも確認しましょう。

終活セミナーの選び方

終活セミナーを選ぶ際には3つのポイントがあります。

1セミナー内容が知りたいことと一致しているか
あなたが知りたい情報を教えてくれそうなセミナー内容になっているかをチェックします。
2主催者は誰か
セミナーの主催者を確認してみましょう。保険会社、葬儀社、行政書士事務所、証券会社などの企業の場合はそれぞれに専門性の高い話が聞けるというメリットがあります。しかし、セミナーに自社商品を紹介する内容が含まれていたり、自社商品の勧誘に遭う心配もあります。だからと言って企業主催の終活セミナーに参加しないほうがよいということではありません。勧誘に遭うかもしれないということを念頭に置き、自分に不要な商品であればきっぱりと断る心づもりで参加できれば大丈夫です。どうしても勧誘が心配な場合は自治体が主催しているセミナーがおすすめです。ただし、自治体のセミナーは開催情報が自治体ホームページや広報に限られてきますので注意して見ておく必要があります。
3セミナー後に相談できる場が設けられているか
セミナーで講師の話を一方的に聞くだけでなく、参加者からの声(疑問・不安)も聞いてくれる体制があるかを確認しましょう。せっかくセミナーに参加しても疑問・不安が残ったまま帰宅してしまうと、その後の終活がスムーズに進まなくなります。セミナーに参加することで終活に対するモチベーションをあげることもひとつの目的となります。 ほとんどのセミナーではセミナー終了後に個別相談会が設けられていることが多いですが、そうでない場合もあります。個別相談会や質疑応答の時間、相談ブースが設けられているかをセミナーのチラシなどで確認してみましょう。

終活セミナー当日の流れ

終活セミナーの内容は?初心者が知っておきたいこと03

当日は座学や体験の後、個別相談会の席が設けられてから終了となります。ほとんどのセミナーは2~3時間程度で終了しますが、霊園見学や試食会など体験型のセミナーでは一日がかりになる場合もあります。

最後の個別相談会は何か売りつけられそうで怖いと感じる方もいると思いますが、終活のプロに直接相談できる良い機会なので是非活用して欲しいです。

個別相談会 活用術

1事前に相談内容を考えておく
終活をすでにスタートさせている方は疑問や不安なことがないか事前に考えておきましょう。セミナー中に生まれた疑問でも構いません。個別相談会の先生はセミナー講師など終活のプロです。そして、基本的に相談会は無料なので、プロの先生に無料で相談できる良いチャンスです。
2相談はご自身の状況を具体的に
終活での悩みはご自身だけでなく、配偶者やお子さん・親戚の存在も大きく関係してきます。お墓選びに迷っているとひと言で相談しても、配偶者やお子さんがおらず自分のお墓を管理する人がいない状況でのお墓選びなのか、先祖代々のお墓を墓じまいした上で違う場所に改めて建てるお墓選びなのかわかりません。相談者の状況によってアドバイスは大きく変わってきます。的確なアドバイスをもらうためにもご自身の状況を踏まえて具体的に相談しましょう。

終活セミナーの発展系!?自分へのご褒美を兼ね備えた“終活ツアー”

“終活ツアー”という言葉をご存じでしょうか。終活ツアーは文字通り、終活とツアー(旅行)を一緒に行うことを意味しています。バス会社や旅行会社などが主催しており、日程は日帰りや一泊二日などさまざまなプランがあります。友人同士・夫婦・おひとりさまなど、人数に関係なくツアーに参加できます。ツアーを楽しみながら終活についても学ぶことができる一石二鳥のプランです。

終活ツアーに参加する団体終活面では、海洋散骨体験でクルーザーに乗って散骨場所までクルーズを楽しんだり、有名なお寺を訪ねて僧侶の法話を聴いたり、健康・長寿の祈祷をしていただいたりします。その他には、人気の霊園・樹木霊園・納骨堂の見学、プロのカメラマンによる遺影写真の撮影など体験型の終活セミナーと似た部分が多いですが、終活セミナーと違うのは移動中のバスの中で専門講師による終活にまつわる講座を聞くことができる点です。これで移動中も退屈せずに過ごすことができます。

ツアー面では、温泉旅館への宿泊、ご当地グルメやフレンチレストランでのお食事(コース料理やビュッフェなど)、観光を楽しむことができます。

終活全般相談窓口メールでのご相談
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【終活セミナーの内容は?初心者が知っておきたいことのまとめ】

終活セミナーは自分が知りたい情報・知識を得るためだけの場ではありません。今抱えている悩みや不安をプロの先生に相談する場でもあります。

また、参加者は自分と同じように終活を行っている・今から行おうとしている仲間です。もしセミナーで知り合った方と親しくなれば人生も豊かになるでしょう。

セミナーに参加することで終活のモチベーションをあげ、これからの人生を切り開いてみませんか?

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【監修】池原充子(終活専門相談員)

池原充子

これまでの略歴

身元保証 課程修了
エンディングノート講師 課程修了
遺言作成講師 課程修了
認知症サポーター 課程修了

兵庫県尼崎市出身
京都外国語大学中国語学科卒

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