命日にすることとは?祥月命日と月命日の違いやそれぞれの過ごし方について

命日とは故人が亡くなった年月日のことを指しますが、いざその命日にすることは何かと聞かれると、意外と思い浮かばない方も多くいらっしゃいます。

命日は故人だけでなく、家族にとっても大切な意味をもつ年月日です。巡り来る命日をきっかけとして、亡くなった方の供養をしたいと思っても「どのような供養の方法があるのか」「お供え物にはどういったものを選べばよいのか」など、葬儀が終わった後も疑問や悩みが尽きることはありません。

そこで今回は、命日にすることについて必要な事項を詳しく解説させていただきます。また、命日を考える上で大切な「祥月命日」と「月命日」の違いについてもあわせてご紹介をしておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

命日は2つの種類がある

命日にすることとは?祥月命日と月命日の違いやそれぞれの過ごし方について01

命日には「祥月命日(しょうつきめいにち)」と「月命日(つきめいにち)」の2つに分かれており、それぞれ内容や持つ意味が異なります。まずはその違いについて詳しく見ていきましょう。

祥月命日とは?

祥月命日とは、故人が亡くなった月日と全く同じ月日を指す言葉です。そのため、もし「2022年5月5日」に逝去された方であれば、毎年の「5月5日」が祥月命日となり、ご供養をするための日にちとなります。

月命日とは?

月命日とは、故人が亡くなったのと同じ日付の部分のことを指します。そのため、例えば「2022年5月5日」に逝去された方であれば、翌月の「6月5日」、翌々月の「7月5日」、といったように、毎月5日が月命日となります。

祥月命日にすること

法要を執り行う

祥月命日にすることの中でも、特定の節目に執り行う供養というのがあります。それが「年忌法要」と呼ばれるものです。年忌法要は一周忌法要、三回忌法要、七回忌法要、十三回忌法要といった形式で続いていき、三十三回忌法要をもって供養を終えることが一般的です。

なお、三回忌法要について、「三」という文字が入っているため、亡くなった命日から3年目に執り行う法要と思われるかもしれませんが、実際には2年目におこなう法要となりますので注意しましょう。そのため、以降の七回忌法要は6年目、十三回忌法要は12年目、三十三回忌法要は32年目となります。

こうした法要は本来であれば毎年の祥月命日を基準とした日でおこなうのがよいとされていますが、実際には親族やお寺の都合もあり、都合が合わないことも多いでしょう。そうした場合は、それぞれの祥月命日から前倒しをした日にちにて年忌法要の日時を設定するようにして問題ありません。

お墓参りに行く

年忌法要を執り行わない祥月命日については、なるべくお墓参りに行くことが一般的です。

お墓参りでは墓石や墓地周辺の清掃をおこない、地面に雑草が生えていれば刈り取っておくなど、ご先祖様や故人がいる場所を綺麗に整える意識で供養をされるとよいでしょう。また、お花や供物を持参して、墓前にお供えするといったことも合わせておこないます。

ただし最近では永代供養墓や納骨堂といった形式のお墓も増えてきているため、その場合には清掃を霊園や建物の管理業者がやってくれるところがほとんどです。もちろんそうしたお墓の形式であっても、大事な節目となる命日には都合を合わせてお墓参りに行き、しっかりと手を合わせることを心がけるようにしましょう。

塔婆の供養をおこなう

塔婆とは、墓石の後方部分に立てられている板のことを指し、一般的に卒塔婆とも呼ばれるものです。塔婆には戒名や命日、経文、梵字といった文字が書かれており、法要の節目ごとに新しいものを立てていきます。

塔婆は木の素材で出来ているため、年月が経つと徐々に傷んできてしまうものです。そのため、命日といった節目に古い塔婆はお寺に依頼して供養とお焚き上げをお願いするようにしましょう。

月命日にすること

月命日については毎月巡ってくるものですが、祥月命日と特にすることは変わりありません。とはいえ、年忌法要と同様に毎月お経を読んでもらったり、お墓参りに行ったりするようなことは時間的にも難しく負担も大きいため、あくまで自身の可能な範囲で供養をおこなうことが一般的です。

例えば、ご自宅にお仏壇があれば普段より丁寧に時間をかけて手を合わせる、特別なお供え物をあげてみる、といった行為だけでもよいでしょう。またもしお仏壇が無くとも、月命日は亡くなった方のことを少しでも思い返す時間を取るだけで、十分なご供養になります。

日常を忙しく過ごしているとつい忘れがちになってしまう月命日ですが、せめて気づいた時にだけでも供養をする心情を持っておくことが大切です。

命日にふさわしいお供え物について

お菓子や飲み物

普段から仏壇にお菓子や果物などをお供えしている方であっても、命日には故人が特に好んでいた物を中心に供えるなどして、なるべく生前の姿を思い起こされるようなお供え物を選ぶようにしましょう。

また、命日には故人と親しくされていた方や親戚もお墓参りに来てお供えをされることもあるでしょう。その際は故人が好んでいたお酒や趣味の品物などを供える場合もあります。

いずれにせよ、お供え物として明確な決まりがあるわけではないため、どういったものを上げても問題はありません。ただし、殺生を想起させるような肉や魚のお供えはなるべく避けるようにしましょう。

生花

故人の好みに関わらず、生花をお供えするのもひとつの供養となります。生花は決して長持ちするものではありませんが、命日といった特別な節目の日においては、彩りが良い華やかな花を墓前や仏壇にお供えするようにしましょう。

お供えするのにふさわしい生花については、和花であれば菊・シャクヤク・リンドウといった種類のものが挙げられます。また、洋花であればトルコキキョウ・カーネーション・ユリなどがよいでしょう。

ただし、バラなどの棘がある花や鉢植えに入った状態のお花ついてはあまり相応しくありませんので、なるべく避けるようにします。

命日にすること祥月命日と月命日の違いやそれぞれの過ごし方のまとめ

「祥月命日」は故人が亡くなった日と全く同じ月日のことを指し、毎年巡ってくるものです。この「祥月命日」に関しては、一周忌や三回忌などの法要を執り行う機会が多く、それ以外の年でもお墓参りや塔婆供養などをして過ごすことが一般的です。その際のお供え物については故人の好きだった飲み物やお菓子を傍に置き、生花を飾るなどして供養をするとよいでしょう。

一方で「月命日」は、あくまで故人が亡くなった日と同日のことを指すため、毎月巡ってくる命日となります。地域によって違いはあるものの、基本的にはお坊さんを呼んでの読経やお墓参りまではせずに、あくまで自宅にある仏壇に手を合わせるといった供養をすることがほとんどです。

それぞれの命日に即した供養の方法について、細かい意味や流れをしっかりと把握しておくようにしましょう。

今日のポイント

  1. 祥月命日は亡くなった日と同じ月日のこと
  2. 月命日は亡くなった日と同じ日のみを指す
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【監修】池原充子(終活専門相談員)

池原充子

これまでの略歴

身元保証 課程修了
エンディングノート講師 課程修了
遺言作成講師 課程修了
認知症サポーター 課程修了

兵庫県尼崎市出身
京都外国語大学中国語学科卒

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