終活コラム "家族葬のメリットとデメリット"

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家族葬がここまで普及するようになった背景

家族葬のメリットとデメリット01

現在では葬儀スタイルのスタンダードとなりつつある”家族葬”。この記事では家族葬のメリットとデメリットについて解説いたします。家族葬の普及には、いくつかの社会構造や時代の変化があります。

高齢化社会
故人が高齢になることで、個人とつながりのあった人たちも高齢となり、参列が困難になります。

バブルの崩壊による長期にわたる景気の低迷
景気が低迷することで、お金をかけない葬儀が支持されました。さまざまな縁(親戚づきあい・近所づきあい・会社内でのつながり)の希薄化人と人とのつながりが希薄化することで、葬儀の参列も遠慮するようになりました。

宗教の訴求力の低下
お寺の信頼の低下や、葬儀そのものの必要性を感じない人が増えました。

家族葬のメリットとデメリット

それでは、家族葬のメリットを見ていきましょう。

● 家族だけでゆっくりと送り出すことができる
これまでの葬儀では、参列者の対応に追われて故人様と向き合うことができないことが多かったのですが、家族葬ではゆっくりと故人様を送り出せます。

● 葬儀費用を安く抑えることができる
参列者のおもてなしがない分、葬儀費用を安く抑えることができます。

● 参列者の目を気にしなくてよいので、自分たちの望む葬儀ができる
第三者の目があると、一般常識に則ろうとしますが、家族だけなので、自分たちが望む自由な形式の葬儀ができます。

● 料理や返礼品の数で悩むことがない
参列者数がはっきりと分からない場合、料理や返戻品などを多めに準備して無駄になることがあります。家族葬では参列の人数がある程度予測できるため、このような自体にも陥りません。

メリットの反対はデメリット。家族葬のデメリットを見ていきます。

● 訃報が事後報告になってしまう
葬儀を家族葬だけでするために、訃報はあとからの連絡になってしまいます。挨拶状や年賀欠礼などで知らせることが多いようです。

● 「どうして教えてくれなかったの」と、苦言を呈されることがある
事後報告として知った人の中には、「どうして教えてくれなかったの」と苦言を呈する人もおられるでしょう。

● 香典収入が見込めないために、葬儀費用が逆に高くつくことある
参列者が少ない分、費用が安くつくと思われますが、その分香典収入がないために、すべて自己負担となってしまいます。結果的に出費が増えてしまうケースもあるようです。

● 自宅への弔問が増え、その対応に追われてしまう
あとからの個別の弔問があると、そのつど玄関を上がってもらい、祭壇前で手を合わせてもらいます。お茶を出さなければいけませんし、少しお話も交わさなければなりません。家の人の負担は逆に増えてしまうこともあるでしょう。

自分たちの葬儀は家族葬にするべきか、しないべきか。慎重に考えるのがよいでしょう。

他の葬儀スタイルとの違い(内容や人数・規模や相場費用感の比較)

家族葬のメリットとデメリット03

家族葬は、一般的な葬儀とどのような違いがあるのでしょうか。内容や費用の相場、遺族の負担などの面から考えてみましょう。

内容
一般的な葬儀は、喪主のあいさつや参列者の焼香など、ある程度決まったパターンに従って進行します。家族葬の場合は、このような形式にとらわれる必要がありません。故人の好きだった音楽を流したり、故人の好んだ料理を食べたりして、自由な形で故人を弔うことができます。

規模
大勢の人が参列する葬儀は、どうしても落ち着きが感じられず、最後の時間をゆっくりとすごせない方もいるでしょう。家族葬には、遺族や親族・友人など、限られた人たちだけが参列します。参列者が少ない分、ゆったりとした気持ちで故人を偲ぶことができるのです。

費用
家族葬は小規模な葬儀ですから、広い会場や大きな祭壇を手配する必要がありません。また、大勢の参列者への香典返しや食事を準備する必要もなくなります。そのため、低価格で葬儀を行うことができるのです。ただし、香典もほとんど入ってきませんから、収支をしっかりと計算する必要があります。

負担
一般的な葬儀の場合、遺族は大勢の参列者への対応に追われることになります。 目上の方や面識の少ない方が参列して、必要以上に気を使わなければならない場合もあるでしょう。家族葬なら、参列者は身内が中心で人数も少ないため、接客や気遣いの負担が大きく減らせます。

家族葬後の周りの方への連絡はどうする?

事前に知らせる場合
訃報を連絡する時には、家族葬という形式で葬儀を行うことを必ず伝えましょう。また、ごく近しい人のみで故人と向き合い、落ち着いて弔いたいことをはっきりと伝えてください。故人の希望で家族葬を選んだ場合は、その旨も伝えるといいでしょう。故人や遺族の意図を知れば、相手も家族葬に理解を示してくれるはずです。

事後に知らせる場合
無用な気遣いを避けるため、家族葬が終わってからその事実を連絡することは珍しくありません。この場合、事前の連絡よりも慎重に対応する必要があります。「なぜそんな形ですませてしまったのか」と批判される可能性が高くなるからです。連絡が遅れたことは丁寧に謝罪し、身内のみでしめやかに弔いたかったことを説明しましょう。また、「今から弔問に行っても構わないか」と聞かれる可能性もあります。会社関係者などの場合はお断りして構いませんが、故人と親しかった方の場合は、ありがたく来ていただくといいでしょう。お互いに都合がありますから、スケジュールを調整して準備を整えるのがおすすめです。

家族葬の場合香典の対応はどうするか?

家族葬において、扱いに困りやすいのが香典です。近親者や親しい友人のみが参加する家族葬では、多くの人から香典を受け取ることはありません。しかし、中には「せめて香典だけでも受け取っていただきたい」という方もいるでしょう。このような場合、どのように対応するのが正しいのでしょうか。

まず、家族葬では香典を辞退するのが一般的です。香典を受け取れば香典返しを用意しなければなりませんし、直接渡しに来られた場合は接客する必要もあります。これでは、近親者で静かに故人を弔うという家族葬の意義が薄れてしまうのです。費用もそれほどかかっていないので、多額の香典を受け取るのは不適切という考え方もあるでしょう。

そのため、訃報を送る際に「誠に勝手ながら、御香典・御供花の儀は固くご辞退申し上げます」などと記載しておくのがおすすめです。会場でも同様の看板を立て、直接渡しに来られた場合は「ご厚意は嬉しいのですが」と丁寧にお断りしましょう。かたくなに拒否するのではなく、相手の気持ちに配慮することが大切です。それでもなお「受け取ってほしい」と申し出られた場合は、ありがたく受け取るようにしてください。

相手が強く望んでいるのに拒否するのは失礼に当たるからです。香典返しを用意していない場合はその旨を伝え、後日送るようにしましょう。

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