家族葬の費用相場から負担を抑える考え方までご紹介

家族葬は金銭的な負担が少ないという点ばかり注目されますが、実は意外な落とし穴も存在します。まずは家族葬について正しく理解するところから始めましょう。

家族葬ってどんなお葬式のこと?

家族葬の費用相場から負担を抑える考え方までご紹介01

家族葬とはその名前の通り、家族を中心として執り行われるお葬式のことをいいます。なかには、家族だけで送るお葬式を家族葬と認識している方もおりますが、決してそうではありません。

故人の兄弟などの親族や遠縁の親戚はもちろんのこと、親しい友人や生前中に特にお世話になった方なども参列されるケースがあります。

いわゆる一般葬と同じような流れで、通夜や告別式などの儀式は一通り行われることが多いですが、参列者の数を比較すると、一般葬は50人〜100人程度、家族葬は多くとも30〜50人程度の人数になることがほとんどです。

近年ではお葬式の規模縮小化が進んでおり、全体のお葬式の中でも家族葬が占める割合が大きくなってきています。

特に直近のウイルス蔓延によって、お葬式のような密接した空間で大人数が集まることを避ける行事が制限されたため、こうした傾向が続いていく限りは、家族葬の件数も年々増え続けていくことが予想されます。

また参列する方も、遠方かつ高齢者ということであれば、感染するリスクも考えられるため、故人に近しい家族だけで執り行われるような家族葬というのも増えていく可能性も十分に考えられます。

一般葬と家族葬の違い

一般葬は親族だけでなく、親族の友人、近所や町内会、会社関係などの様々な関係の方に声をかけて、式に参列してもらうという形式のお葬式です。

例えば故人やその家族が、仕事柄で重要なポジションを務めていたといった場合には、100人〜500人規模のお葬式になることも珍しくありません。当然、そのくらいの規模になってくると、大きい葬儀場での準備が必要になるため、立派な祭壇やたくさんの料理・返礼品などの支度を考える必要が出てきます。

このように故人や家族の交友関係によっては盛大に式を執り行う場合もあるため、トータルでかかる費用は高くなる傾向にあります。

一方で家族葬は、訃報用紙や町内の掲示板などの方法を使って広く知らせることはせずに、比較的近い関係の人しか参列しません。そのため、葬儀場は小さい会館が選ばれることが多く、会葬者の人数に合わせて用意されるような料理・返礼品の支度も少なくて済みます。

家族葬にはどんな参列者が多い?

家族葬の費用相場から負担を抑える考え方までご紹介03

基本的には親族や親戚が中心になって参列することが多いですが、家族葬であっても参列をお願いされるような関係の方もいらっしゃいます。

それは、故人が直接会ってお別れを告げたいと思うであろう人や、家族としても直接お礼を言いたい人であることが多いです。故人と数十年に渡って友人関係にある方や、住んでいる地域で特に親しくしてくれた近所の方などは、声がかかることもあるでしょう。

逆に親族以外には亡くなったことを知らせずに、お葬式を終わった後になってから、家族が挨拶周りに伺うようなこともあります。

家族葬にあまり馴染みのない方からすると「なぜ自分には声が掛からなかったのか」「この地域では、昔からお葬式に関して協力し合うと決まっているのに」などとマイナスに捉えてしまう方もいらっしゃることでしょう。

ですが、時代の流れに伴ってお葬式の形式や考え方は変わっていくものです。また、どのような方法で故人を送るのか、ということは家族に決定権があります。

金銭的な面や、感染リスクを防止するため、などの様々な事情があってやむを得ず、といったことも考えられますので、そうした家族の心情を考えることも大事なマナーの1つとなっていくでしょう。

葬儀費用はどれだけ違う?

一般葬と家族葬の費用相場を比べた場合、人数や規模を考えると、当然一般葬の費用のほうが高額になってきます。それぞれの項目別に詳しい費用の違いについても見ていきましょう。

一般葬の費用の場合は150万〜250万程度が相場となっており、家族葬の費用は80万〜150万程度が相場とされています。なぜここまでの差が生じるのか、順番に解説いたします。

葬儀費用は大きく分けて、以下の3つに分類されます。

  1. 祭壇及び儀式運営に関わる費用
  2. 料理、返礼品などの接待費用
  3. その他の立替費用など

3に関しては、火葬料金(無料〜6万円)や霊柩車(3万〜5万)などの項目を含んでおり、一般葬も家族葬も大きく変わるような項目ではありません。 費用面においては基本的に1と2の項目で違いがあらわれます。

例えば、一般葬なら大きい会館でお葬式をするため100万円の祭壇を飾る必要があるが、家族葬なら小さい会館でおこなうので、50万円の祭壇で済むといった事情が考えられるでしょう。また、参列者の人数が多い場合のお葬式では、運営スタッフの人件費もその分多く計上されます。

参列する人数に応じて用意される料理や返礼品に関しても、例えば一般葬なら100人分の用意が必要なのに対して、家族葬では30人分の用意で済むので、それだけでも数十万の違いがあります。

このように、費用相場を細かく見ていくとトータルで掛かる葬儀費用に関しては、家族葬のほうが安く抑えることが可能です。ですがその代わりに、家族葬はお香典として入る金額が、一般葬よりも減ってしまいます。

最終的な収支を照らし合わせてみた際に、それほど費用の差が無く、むしろ一般葬でやったほうがよかったのかもしれない、というケースも十分に考えられますので、事前に故人の交友関係や想定される規模感などを入念に予測しておくことが大事です。

家族葬で葬儀以外にかかる費用は?

葬儀以外にかかる費用としては、主要なものに宗教者へのお礼に関する費用が挙げられます。仏式での葬儀の場合、たとえ家族葬で人数が少ないからという事情であっても、お坊さんへ渡すお布施の金額に変わりはありません。

お葬式でお経を読んでもらうにあたって、代々付き合いの深いお寺(菩提寺)がある場合には、通常そちらへ依頼をします。もし付き合いがない場合であっても、最近では葬儀社からお坊さんを紹介してもらうことも可能です。あるいはインターネットで検索して、専用のサイトからお坊さんを派遣してもらうことも出来ます。

菩提寺がある場合に関しては、具体的にどれぐらいの金額のお布施を用意しておいた方がよいかという、ハッキリとした基準はありません。

一般的に格式の高いお寺であれば高額のお布施を求められるとされていますが、地域によっても違うので、必ずしも全てのお寺がそうとも限りません。

そのため、具体的なお布施の金額に関しては、直接そのお寺のお坊さんのもとへ伺い、あらかじめ聞いておくと安心です。もしも用意が難しい金額を告げられてしまった場合には、正直にお坊さんへその旨を伝えて適宜相談に乗ってもらえるようにすることもできます。

葬儀社から紹介してもらう場合や、インターネットで手配する場合に関しては、お布施の金額が事前に決められています。2日間の通夜と葬儀であれば、概ね15万〜25万程度に設定されているところがほとんどです。ただし、より良い戒名をつけてもらいたいという希望がある場合には、プラスで5万〜30万の金額が必要なので注意が必要です。

また菩提寺があるのにも関わらず、家族の判断で勝手に別のお寺へ依頼をしてしまうことは絶対に避けましょう。後になって納骨ができないといったトラブルにも発展してしまう可能性があります。

費用を抑えるための葬儀社選びのコツ

家族葬でお葬式をする場合、最近ではどの葬儀社であっても、家族葬の専用プランが用意されていることが多いです。そのため、その家族葬プランの中からご自身の希望に合ったものを選択することをオススメします。

家族葬プランであれば、祭壇や、通夜~火葬までの一連の儀式に掛かる費用などがすべてセットになっていて、追加費用が発生しないような構成になっています。また、あらかじめ参列する人数を予測しやすいため、料理や返礼品を多めに用意してしまって、無駄にしてしまうということも避けられます。

葬儀社選びに関しては、以下の3点を基準として選定しましょう。

  1. 具体的にどういったプラン内容を選べるのか
  2. トータルの見積もり金額はいくらになるのか
  3. 自宅近くや駅の近くなど、集まりやすい場所に会館があるか

こういったポイントを、いざ亡くなって対応をお願いする間際になってからでは、みきわめることが非常に難しいです。

病院や介護施設から紹介された葬儀社にそのまま依頼をしてしまって、結果的に高額の見積もりを請求されてしまうというケースもありえます。

そのため、あらかじめ2〜3社の葬儀社に問い合わせをして、事前相談をしておくこともオススメです。基本的にどの葬儀社でも、インターネットや郵送でパンフレット等を請求して、不明な点を電話で都度問い合わせることができます。

時間的に余裕のある方は、実際に葬儀社の会館や相談センターに足を運び、直接スタッフと相談してみてもよいでしょう。何かお葬式の中で特別に叶えたい希望があれば、事前に伝えておくことも出来ます。そうすれば、会館の場所や広さ、対応してくれたスタッフなど、葬儀社ごとの特徴まで含めて比較検討することが可能になります。

ひと括りに葬儀社といっても、インターネット系の葬儀社から、地元で何十年と続く老舗の葬儀社まで、大小様々あります。また、大規模なお葬式を得意とする葬儀社から、家族葬などの小規模のお葬式を得意とする葬儀社もありますので、故人やご自身の希望を適切に反映してくれるところを選びましょう。

家族葬ならではの気をつけるべき点やマナー

いざ家族葬という形式で執り行う場合、親族側と参列者側のそれぞれにとって気をつけるべき点が存在します。

親族側にとっては、どの範囲の方まで声をかけるのかと言う点です。場合によっては後々、気まずい思いをしてしまったり、トラブルに発展してしまう可能性もあるので注意しましょう。

よくある事例として、以下のようなものがあります。

故人とは親戚(あるいは親しい友人)だったのにも関わらず、 なんでお葬式に呼んでくれなかったんだと言われてしまった。

故人の交友関係が思ったよりも広くて、お葬式を終えた後になってからたくさんの弔問客が家に来るようになってしまった。

広く知らせないつもりだったが、声をかけた中の1人が周囲に漏らしてしまい、お葬式当日に予想以上の人が参列する結果となってしまった。

こういった事態を避けるためにも、事前に声をかける関係の方は慎重に選定するようにしましょう。

一方の参列者側にとって気をつけるべきポイントとしては、声をかけられていない状態で式に参列することを避けたほうがよいということです。

家族葬では、あらかじめ人数などの予測を立てた上で準備を進めています。そのため、親族としても急な弔問客に対しては、十分なお礼ができない状況であることがほとんどです。後日お礼をしなくては…などと親族側に気を遣わせてしまうことにもなりますので、絶対に避けましょう。

どうしても最後に一言だけでもお別れがしたい、ということであれば、その旨を事前に伝えておくことをオススメします。それにより例えば、自宅に安置している間や、式の始まる前の時間でお参りが出来るようにしてもらうこともできます。

いずれにせよ、双方の事情をしっかりと理解した上で、お互いに心残りのないよう無事にお葬式を終えられるような形にするのがベストです。

まとめ

家族葬は一般葬のように大勢の参列者に気を遣うことなく、家族や親族、特に親しい人達だけを中心に、大切な故人との最後の時間を過ごせるという特徴があります。

また費用面で比較しても一般葬より負担を抑えることができ、密接した空間を避ける世間的風潮から、今後も件数が増えていくことが予想されます。

しかし、家族葬には親族側、参列者側の両者にとって気をつけるべき点が存在し、あまり深く考えずに形式を決めてしまうと、後々になってから後悔する結果となってしまう可能性もありますので、注意が必要です。

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